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プロローグ
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元は捨てられた野良猫だった。
子猫だった私は空腹で衰弱しきっていたが
幸運にも幼い少女に拾われ飼われる事となった
私は少女とその両親の3人に大切に育てられていた
寒い日は嫌いだ。そんな寒い時期を3度ほど越え
また寒い時期がやってきた頃
少女とその母親が家に帰ってこなくなってしまった。
でも、これまでにも3人のうちの誰かが何日か帰ってこなかったがあったし
特に気にもしていなかったのだが
家によく人が来るようになった。
最初は5人ぐらいの人が家の中で何かを作っていた
花が置いてあってその中心には少女と少女の母親の絵が飾られていた
気になって行ってみたけど部屋から追い出されてしまった……
次の日、大勢の黒い人達が家に来た
知らない人は苦手だから遠くから見ていたら
みんな少女と母親の絵の前で泣いていた
再び最初に来た5人が家にきて、また何かを作るのかと思ったけど
どうやら片付けていたみたいだった
黒い人達だけでなく少女の父親もずっとも泣いていた
おかげで私は御飯をもらえなくて困ってしまい父親に催促してみた
『御飯がほしい!』と言ってみたけど全然くれなかった
すごくお腹が減ってきたから何度も『御飯がほしい!』と言ってみたり
甘噛みしたり爪で少し引っ掻いたりもした
そうしたら少女の父親に怒鳴りつけられ蹴り飛ばされてしまった
(爪で引っ掻いたのはやりすぎだったかもしれない…… 蹴られたお腹がすごく痛い……)
怒られたから仕方なく寝床に向かった……
次の日、まだお腹が痛い……
その次の日もお腹が痛い……
またその次の日もお腹が痛くて
やがて私は寝床から動くことができなくなった
そして目をあけるのも辛くなってきたある日
声が聞こえたので目を開いてみると
少女の父親が涙を流しながら私に向かってなにかを言っていた
(爪で引っ掻いた事まだ怒ってるのかな?)
『……ごめ…なさ……』
言おうとしたけど声が思うように出なかった
そんな事よりも今はとにかくお腹が痛くて
なんだかすごく眠い…
再び瞼を閉じると少女の父親は一際大きな声で泣きわめき
そこで私の意識は途絶えた。
――――――――――――――――――――――――――――――
「旦那様!無事に産まれました。元気な男の子ですよ!」
「おお!そうか!!それで妻の方は……」
「奥様も大事ありません!」
「そうか!よかった!!」
(ん? なんだろう? また絵里の父親が何か言っているのだろうか?)
瞼を開こうとしても全然開かないので会話を試みるも
「おぎゃあ!おぎゃあ!」
言葉も上手く言えなくなっている…… まだ蹴られた影響があるのかもしれない。
けどお腹の痛みは消えていたのでもう少ししたら治るかもしれないと思い
何も言わず眠りについた。
数日後……。
ここ数日は色々あった…。
口の中に柔らかいものを入れられてあまりおいしくない水を飲まされたり
おしっこをしたいのに動けないから漏らしてしまったり
言葉で訴えても「おぎゃあ!おぎゃあ!」しか言えない
だけど悪い事ばかりだったわけではない
私はついに目を開くことに成功した!
のだが……。
(誰だこの人達? 絵里の父親はどこに行った!?)
知らない男と女に順番に交代で抱っこされて
止めてくれ!と言ったのだが言葉が通じなかった
だけど、この人達は悪い人ではないようだ
こちらの言葉は通じないけど、向こうの言葉は何故かわかる
会話の様子から察するに、私はこの2人の息子?らしい
飼い主といった方が適切だろうか? それはともかく今分かった事は
どうやら私はまた捨てられてこの2人に拾われたという事だと思う
(絵里の父親は怒っていたし捨てられるのも当然か………ん? あれ?)
何かがおかしい。
(なぜ少女の名前が絵里だと思った? いや、あの少女が『クロ豆は絵里のお友達だからね♪』とか言っていたからだが、少女の言葉が今になってわかったって事なのか?)
そう、以前の飼い主の言葉はわからなかったはずだった
だが今ならわかる。
絵里と絵里の母親は死んでしまった。
その事にショックを受けた父親に私はしつこいぐらい御飯の催促をして怒らせてしまった
『うるさい! 猫は気楽でいいよな!! 大事な飼い主が死んだこともわからないくせに! 黙ってあっちへ行っていろっ!!』
そして蹴られた私はお腹を痛め
『クロ! すまない!! こんな事になるなんて思ってなかったんだっ!! お前の好きな餌もいっぱい買ってきたから起きてくれ……。 クロ……俺を1人にしないでくれ……お前までいなくなったら俺は…… クロ…クロ………うぁあああああ!!!』
記憶を思い出すと全て分かった
どうやら私は捨てられたのではなく
死んでしまったようだった。
だがそうなると新たな疑問が生まれてくる
死んだはずなのに生きているのは何故?
人の言葉がわかるのは?
あと、私の手が人の手と同じ形になっているのもおかしい。
疑問を浮かべ考えてみるがなにも分からない
それよりもお腹の傷のせいか以前よりも遥かに眠気に襲われる回数が増えたし今も眠い
(分からないことだらけだけど、今は眠たいから眠ろう……。)
そして私は眠りに落ちていった。
子猫だった私は空腹で衰弱しきっていたが
幸運にも幼い少女に拾われ飼われる事となった
私は少女とその両親の3人に大切に育てられていた
寒い日は嫌いだ。そんな寒い時期を3度ほど越え
また寒い時期がやってきた頃
少女とその母親が家に帰ってこなくなってしまった。
でも、これまでにも3人のうちの誰かが何日か帰ってこなかったがあったし
特に気にもしていなかったのだが
家によく人が来るようになった。
最初は5人ぐらいの人が家の中で何かを作っていた
花が置いてあってその中心には少女と少女の母親の絵が飾られていた
気になって行ってみたけど部屋から追い出されてしまった……
次の日、大勢の黒い人達が家に来た
知らない人は苦手だから遠くから見ていたら
みんな少女と母親の絵の前で泣いていた
再び最初に来た5人が家にきて、また何かを作るのかと思ったけど
どうやら片付けていたみたいだった
黒い人達だけでなく少女の父親もずっとも泣いていた
おかげで私は御飯をもらえなくて困ってしまい父親に催促してみた
『御飯がほしい!』と言ってみたけど全然くれなかった
すごくお腹が減ってきたから何度も『御飯がほしい!』と言ってみたり
甘噛みしたり爪で少し引っ掻いたりもした
そうしたら少女の父親に怒鳴りつけられ蹴り飛ばされてしまった
(爪で引っ掻いたのはやりすぎだったかもしれない…… 蹴られたお腹がすごく痛い……)
怒られたから仕方なく寝床に向かった……
次の日、まだお腹が痛い……
その次の日もお腹が痛い……
またその次の日もお腹が痛くて
やがて私は寝床から動くことができなくなった
そして目をあけるのも辛くなってきたある日
声が聞こえたので目を開いてみると
少女の父親が涙を流しながら私に向かってなにかを言っていた
(爪で引っ掻いた事まだ怒ってるのかな?)
『……ごめ…なさ……』
言おうとしたけど声が思うように出なかった
そんな事よりも今はとにかくお腹が痛くて
なんだかすごく眠い…
再び瞼を閉じると少女の父親は一際大きな声で泣きわめき
そこで私の意識は途絶えた。
――――――――――――――――――――――――――――――
「旦那様!無事に産まれました。元気な男の子ですよ!」
「おお!そうか!!それで妻の方は……」
「奥様も大事ありません!」
「そうか!よかった!!」
(ん? なんだろう? また絵里の父親が何か言っているのだろうか?)
瞼を開こうとしても全然開かないので会話を試みるも
「おぎゃあ!おぎゃあ!」
言葉も上手く言えなくなっている…… まだ蹴られた影響があるのかもしれない。
けどお腹の痛みは消えていたのでもう少ししたら治るかもしれないと思い
何も言わず眠りについた。
数日後……。
ここ数日は色々あった…。
口の中に柔らかいものを入れられてあまりおいしくない水を飲まされたり
おしっこをしたいのに動けないから漏らしてしまったり
言葉で訴えても「おぎゃあ!おぎゃあ!」しか言えない
だけど悪い事ばかりだったわけではない
私はついに目を開くことに成功した!
のだが……。
(誰だこの人達? 絵里の父親はどこに行った!?)
知らない男と女に順番に交代で抱っこされて
止めてくれ!と言ったのだが言葉が通じなかった
だけど、この人達は悪い人ではないようだ
こちらの言葉は通じないけど、向こうの言葉は何故かわかる
会話の様子から察するに、私はこの2人の息子?らしい
飼い主といった方が適切だろうか? それはともかく今分かった事は
どうやら私はまた捨てられてこの2人に拾われたという事だと思う
(絵里の父親は怒っていたし捨てられるのも当然か………ん? あれ?)
何かがおかしい。
(なぜ少女の名前が絵里だと思った? いや、あの少女が『クロ豆は絵里のお友達だからね♪』とか言っていたからだが、少女の言葉が今になってわかったって事なのか?)
そう、以前の飼い主の言葉はわからなかったはずだった
だが今ならわかる。
絵里と絵里の母親は死んでしまった。
その事にショックを受けた父親に私はしつこいぐらい御飯の催促をして怒らせてしまった
『うるさい! 猫は気楽でいいよな!! 大事な飼い主が死んだこともわからないくせに! 黙ってあっちへ行っていろっ!!』
そして蹴られた私はお腹を痛め
『クロ! すまない!! こんな事になるなんて思ってなかったんだっ!! お前の好きな餌もいっぱい買ってきたから起きてくれ……。 クロ……俺を1人にしないでくれ……お前までいなくなったら俺は…… クロ…クロ………うぁあああああ!!!』
記憶を思い出すと全て分かった
どうやら私は捨てられたのではなく
死んでしまったようだった。
だがそうなると新たな疑問が生まれてくる
死んだはずなのに生きているのは何故?
人の言葉がわかるのは?
あと、私の手が人の手と同じ形になっているのもおかしい。
疑問を浮かべ考えてみるがなにも分からない
それよりもお腹の傷のせいか以前よりも遥かに眠気に襲われる回数が増えたし今も眠い
(分からないことだらけだけど、今は眠たいから眠ろう……。)
そして私は眠りに落ちていった。
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