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限界離婚
噛み合わない昼食
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鈴奈は自宅へ辿り着いた。
リュックに入れているとは言え、何もない冷蔵庫の為に沢山の買い物をした。数分なのに、子供と手を繋ぎ、リュックを背負い歩く道はとても険しく感じた。
鈴奈は勇太へ言った。
「着いたね。手を洗ったらお菓子を食べようね。」
勇太は元気よく返事をする。
「うん!」
ダイニングへ行くとそこには、買い物に行く前から全く動いていないように見える義祖母の文さんと、義母の京香がいた。京香は一人だけケーキを食べているようだった。
鈴奈は驚きながら挨拶をする。
「ただいま帰りました。」
京香は、鈴奈を少し見て言う。
「遅かったわね。昼食の買い物だけなのに、本当に愚図なのね。すぐに用意をして頂戴。」
鈴奈は言った。
「すみません。」
勇太の手を一緒に洗い、おかしの封を開ける。
「やった。食べていい。」
その姿を見た義母の京香が鈴奈に言った。
「まあ、そんな安物しか買えないの。お金が無いって本当だったのね。息子と孫がかわいそうだわ。」
鈴奈は、押し黙った。
義祖母の文がその言葉を聞き声を出す。
「まあ、ご馳走じゃないか。いいものをお母さんに買ってもらったね。」
勇太は、義祖母に向かって満面の笑みで返事をした。
「うん!」
鈴奈は、食材を出し冷蔵庫へ入れる。
鰻は奮発して2尾を買った。
家族で分ければちょうどいいと思ったのだ。
それを見た京香が声をかけてくる。
「あら、それを1尾出して頂戴。」
鈴奈は返事を返した。
「あの。鰻は晩御飯にと思って買ってきました。主人もお義父さんもいないですし、お昼はうどんでもいいでしょうか。」
京香は、眉間に皺を寄せて鈴奈に言う。
「あら。私の話を聞いていなかったの?私はお昼に頂きます。夕食は外出するのでいらないわ。早くして。一尾頂くから。」
鈴奈は言った。
「そうなのですか?どこに行かれるのですか?」
京香は言う。
「貴方には関係がないでしょ。貴方は言われた事をしていればいいのよ。」
鈴奈は、モヤモヤしながら、ドンブリを出してご飯に鰻を乗せ、義母へ出した。
京香は言う。
「まあ、これだけかしら。普通お吸い物や野菜をつけるでしょう。本当に愚図ね。」
鈴奈は今帰ったばかりだ。自分たちの食事も作らないといけない。
一生懸命働いている義父や夫がいない時に自分達だけで鰻を食べる気持ちにならなかった。
手早くうどんを作り、お椀によそう。ワカメ、ネギ、蒲鉾、天かす、甘辛く炒めた豚肉をうどんに乗せた。うどんを茹でる間に、コーンスローサラダを作り小鉢に取り分ける。
義母は、食事を終わらせていた。
「じゃあ、私は出かけますから。後の事はよろしくね。鈴奈さん。明日からは、洗濯も貴方がしてくださいね。今日の分の洗濯も一緒に洗えばいいですから。」
鈴奈は、義母に声をかけようとする。
「お義母さん。何時帰って、、、」
その声が聞こえないかのように義母はダイニングから出て行った。
食卓テーブルの上には、どんぶりとお箸がそのまま置かれている。義祖母が、ゆっくり立ち上がり、お皿を片付けようとしている。
鈴奈は言った。
「御祖母さん。私が片付けますから。」
義母の文は、笑って返事をした。
「ありがとうね。鈴ちゃん。貴方は本当に優しいね。」
その声を聴きながら、初日にも関わらず鈴奈は泣きそうになった。
(同居は早まったかもしれないわ。)
リュックに入れているとは言え、何もない冷蔵庫の為に沢山の買い物をした。数分なのに、子供と手を繋ぎ、リュックを背負い歩く道はとても険しく感じた。
鈴奈は勇太へ言った。
「着いたね。手を洗ったらお菓子を食べようね。」
勇太は元気よく返事をする。
「うん!」
ダイニングへ行くとそこには、買い物に行く前から全く動いていないように見える義祖母の文さんと、義母の京香がいた。京香は一人だけケーキを食べているようだった。
鈴奈は驚きながら挨拶をする。
「ただいま帰りました。」
京香は、鈴奈を少し見て言う。
「遅かったわね。昼食の買い物だけなのに、本当に愚図なのね。すぐに用意をして頂戴。」
鈴奈は言った。
「すみません。」
勇太の手を一緒に洗い、おかしの封を開ける。
「やった。食べていい。」
その姿を見た義母の京香が鈴奈に言った。
「まあ、そんな安物しか買えないの。お金が無いって本当だったのね。息子と孫がかわいそうだわ。」
鈴奈は、押し黙った。
義祖母の文がその言葉を聞き声を出す。
「まあ、ご馳走じゃないか。いいものをお母さんに買ってもらったね。」
勇太は、義祖母に向かって満面の笑みで返事をした。
「うん!」
鈴奈は、食材を出し冷蔵庫へ入れる。
鰻は奮発して2尾を買った。
家族で分ければちょうどいいと思ったのだ。
それを見た京香が声をかけてくる。
「あら、それを1尾出して頂戴。」
鈴奈は返事を返した。
「あの。鰻は晩御飯にと思って買ってきました。主人もお義父さんもいないですし、お昼はうどんでもいいでしょうか。」
京香は、眉間に皺を寄せて鈴奈に言う。
「あら。私の話を聞いていなかったの?私はお昼に頂きます。夕食は外出するのでいらないわ。早くして。一尾頂くから。」
鈴奈は言った。
「そうなのですか?どこに行かれるのですか?」
京香は言う。
「貴方には関係がないでしょ。貴方は言われた事をしていればいいのよ。」
鈴奈は、モヤモヤしながら、ドンブリを出してご飯に鰻を乗せ、義母へ出した。
京香は言う。
「まあ、これだけかしら。普通お吸い物や野菜をつけるでしょう。本当に愚図ね。」
鈴奈は今帰ったばかりだ。自分たちの食事も作らないといけない。
一生懸命働いている義父や夫がいない時に自分達だけで鰻を食べる気持ちにならなかった。
手早くうどんを作り、お椀によそう。ワカメ、ネギ、蒲鉾、天かす、甘辛く炒めた豚肉をうどんに乗せた。うどんを茹でる間に、コーンスローサラダを作り小鉢に取り分ける。
義母は、食事を終わらせていた。
「じゃあ、私は出かけますから。後の事はよろしくね。鈴奈さん。明日からは、洗濯も貴方がしてくださいね。今日の分の洗濯も一緒に洗えばいいですから。」
鈴奈は、義母に声をかけようとする。
「お義母さん。何時帰って、、、」
その声が聞こえないかのように義母はダイニングから出て行った。
食卓テーブルの上には、どんぶりとお箸がそのまま置かれている。義祖母が、ゆっくり立ち上がり、お皿を片付けようとしている。
鈴奈は言った。
「御祖母さん。私が片付けますから。」
義母の文は、笑って返事をした。
「ありがとうね。鈴ちゃん。貴方は本当に優しいね。」
その声を聴きながら、初日にも関わらず鈴奈は泣きそうになった。
(同居は早まったかもしれないわ。)
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