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新しい世界の始まり

湿地の泥沼ダンジョン内中腹

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中間あたりの・・・短めです、すみませぬ。(>_<)

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「前衛なのに、私・・・本当にごめんなさい・・・」

「大丈夫だ」


ダンジョン内も中間地点位まで来ただろうか、薄暗く、腐ったような臭いも入り口より濃くなって居るような気がする。

足下も泥濘み、足首ほどの水も異臭があるこのダンジョン・・・ほぼ1本道なのが救いだった。


「生ゴミだらけの下水の中を歩いてるみたいだね・・・最悪だよ」


ブツブツ呟くリチェリーにゼノンは苦笑しながら前を歩く。


「!」


ふと足を止めたゼノンにリチェリーは危なくぶつかるところだった。


「何?急に止まったりして?」


後ろから前を覗き込んでから納得した。


「分かれ道・・・かぁ・・・どっちから探索する?」


リチェリーはゼノンを見上げながら口を開いた。


「・・・・・」

「ゼノン?」


黙ったまま動かないゼノン。


「・・・索敵中かなぁ?」


こんな場所にお宝等はあまり期待できそうにない、つまり・・・ボスやモンスターからのレアドロップ狙いが良いところだろう・・・強そうな大きな気配がある方へ行けばボスがいるだろう。


『左の道のずっと先から強く大きな気配を感じるのぅ・・・』

(左か・・・どんなボスかまでは、まだ分からないよね?)

『うむ、まだ無理じゃ、気配もボンヤリとしていて形が掴めぬ』

(取り敢えず、行ってみよう・・・)

「左から大きな気配がする」

「ボスかな?そっちいく?」

「ああ」


暫く歩くと石造りの広い空間に出た、四方500m位の空間で天井もかなり無駄に高い。

奥にはキラキラと輝く財宝の山が築かれていた。


「・・・・・凄い・・・手つかずで残ってるよね!?大金持ちだよ!」


自分たちが最初の発見者ということにリチェリーは興奮しながら言った。

石造りの空間、所謂ボス部屋をゼノンはジッと観察する。

石造りの壁、床、財宝の前の石柱の上のガーゴイルの2つの像。

なにより財宝の前にある魔方陣とその奥に居る何やらもぞもぞしている黒い塊。怪しい物ばかりで、迂闊に近付いたら牙を剥いてくるに違いなかった。


「どうしたの?ゼノン?お宝は目の前だよ?行こう」


考察してるゼノンを横目にリチェリーは入り口で自分の身にあったことを忘れているのか1人先に進んで行った。










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