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新しい世界の始まり
絶体絶命に
しおりを挟む離れすぎても氷柱が振ってくる、近ければ鉤爪や尻尾で攻撃される。中距離だと氷結のブレスが放たれる。
(やっかいだなあ・・・)
刀を構え、3分を耐える。
「心意閃光刃!」
攻撃と回避を繰り返す。
あと3回・・・
パソコンの画面の周りが警告するように赤く脈打ち始めた。
「うおおお・・・」
死にかけるとこんな演出があるのか・・・前にデスルー○したときはこれなる前に即死したから・・・。
これ見たら焦るなあ・・・と思いながらボスに視線を向ける。
「心意閃光刃!」
あと2回。
段々と余裕がなくなるボス。
追い詰める側の十夜は後2回という数字に少しだけほっとしていた。
こんな時にちょっとした油断が隙を発生させたりする。
「心意閃光刃!」
(後もう少し・・)
知らない間に額には汗が滲んでいた。前髪が張り付いて前が見づらい。
マウスから右手を離し、十夜は額の汗を拭った。
そして見えてしまう。
ボスの最後の力を振り絞ったかのような捨て身の突進を。
「え・・・・」
画面に再び視線を向けると画面の中ではゼノンが氷の床に横たわっていた。
体力は辛うじて、200残っていた・・・それも出血の効果で徐々に減りつつある。
(何今の、一瞬で・・・・後1撃なのに・・・)
画面は更に緊張感を示し、赤黒く脈打つように点滅し視界が狭まってきていた。
ピコン
場違いな音が鳴り、システムメッセージウインドウが表示された。
特定条件をクリアしたため、種族限定ユニークスキル
“狂鬼暴走”を取得しました。
「え?」
狂鬼暴走はレベル100でなおかつ体力が100残っている状態になったときに取得可能。
スキル取得後は体力がある一定まで減少したときに自動で発動します。
スキル効果:
鬼人族限定。一時的に全てのステータス5倍、全てのダメージを無効。体力は発動時で固定され
暴走・不死状態になる。制限時間10分。
(何、このチートみたいなスキル・・・ピンチになったら凶暴化するみたいな・・・)
今のゼノンの体は赤い炎のような輝くオーラを纏っていた。
取り敢えず後1撃だったボスにスキルを発動する。
「心意閃光刃!」
『ギャオオオ・・・・・ッ』
ボスは巨体を横に倒し体はやがて光となって消えた。
その場に残ったアイテムを回収。
氷結龍の凍った心臓
氷獄の結晶
どれほどの価値や、何に使う素材かも不明なためアイテムボックスに仕舞い、帰還の書を使った。
狂鬼暴走状態のままなのをすっかり忘れていて、城砦都市ディアリスについたら周りの視線が凄い事になっていた。
暫くして暴走状態がきれると出血で体力が0になり街の中で死亡して再び街の中で復活したのは内緒だ。
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