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第一話
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地球から100億光年以上離れた地。そこには『ユグドラシル』と言う惑星があった。その惑星には魔法と言う超常の力があり、地球と似た点を残しながらも、異なる進化を遂げていた。そして、その星に地球の知識を持ちながら生きるものが一人。名を・・・・
「エリザベータ!リーシャに謝れ!」
怒りと侮蔑の眼差しで私を見つめるのは、エリック・ボア・アルカナ。ボア王国の第二王子であり、私の元婚約者だ。
そして、ここは地下牢。
私は檻の中。
エリックの後ろには、ロメリア男爵令嬢がいる。
はてさて、何故こんなことになったのでしょうか?
私も全ては理解してないのですが・・・・、
私の独断と偏見により、かいつまんで説明しましょう。
☆
まず私の名前はエリザベータ・D・アルバート。ボア王国筆頭伯爵の令嬢です。一年前父が他界したため、今では領主でもあります。
はい、ここまではOKですね?
次に私は幼少期からエリック王子と婚約が決められていました。
エリック王子は第二王子ですが次期王となる御方。私はその王妃となるべく育てられ、当然そうなると思って生きてきたわけです。
それが一年前、突然の婚約破棄。
しかも理由が「好きな人ができた。君は愛せない。」とか言うのではなく、(←これもどうかと思うが)
「お前の腐った根性にはほとほと嫌気がさした。お前のような女を王妃とするわけにはいかない!せいぜい頭を冷やすことだな!」
なのでした。しかも衆人監守目の目の前でどうどうと・・・
えっと?あなた何様です?
あ、第二王子でしたね・・・。一瞬わすれていました。
と、思ってしまった私は悪くないはずです。
もちろん私もただ黙っていたわけではありませんが、なぜか翌日には最悪の形でこの話が広まり、ありもしない噂が飛び交う始末。
私もさすがに顔を真っ青にし、お父様はそれ以上に顔を真っ赤にし、それはもう大変でした。
しかし結局疑いは晴れず、私は自領監禁。
一年間自領内で暮らしていました。
まあ、何回かエリック王子が謝罪しろと、我が領に出向かれたこともありましたが、概ねこの一年は平和に過ごしていたわけです。
それが壊れたのは、つい数日前。
久しぶりにエリック王子から呼び出しを受け、王都に行くと、こうなりました。
(はい!訳わかんないですね!私も分かりません!)
仕方なしに、下手に出て、話を聞くことにします。
「ええっと、すみません。状況が分からないのですが、馬鹿な私にも分かるように説明して下さりませ。」
「はん?分からない?白々しい!自分の胸に手を当てよく考えてみろ!」
ホントに仕方ないので、胸に手を当て考えてみます。
う~ん、
え~っと・・・
やはり何もわかりませんね。
「具体的に言って下さらないと何のことやら・・・。」
その言葉にエリックは、バンっと床を勢いよく踏んだ。
「分からない?なるほど、心当たりがありすぎて分からないと言うことか?そういうことか?そういうことだな?仕方ない、お前にも分かるように説明してやる。」
いちいち眉毛を上げないと喋れないのでしょうか?
『?』が付くたびに上がっているのですが・・・
私が必死に笑いをかみ殺していると、
何を勘違いしたのかリーシャ男爵令嬢は、エリックに抱きつき、勝ち誇った笑みを浮かべる。
「流石です!エリック様!何と御優しい!かの賢王にも勝る慈悲深さです。」
その慈悲深いエリック様が元婚約者を牢屋にぶち込むと。
詐欺師もびっくりな褒め上手です。
あと、エリック様が欲しいなら幾らでもあげるわよ。
二人で半額よ。
そんな馬頭で心を落ち着かせながら、エリックの言葉を待つ。
エリックはまたも眉を上げて・・・
「いいか?お前の罪は5つだ。一つ、リーシャに対し聞くに堪えない嫌がらせをしたこと。二つ、クーデターを起こそうとしたこと。三つ、我が父、ロベルタ王を暗殺したこと。四つ、孤児とは言え我が大切な国民を売り物としたこと。五つ、その他もろもろお前が犯した悪事全てだ!」
一っつも、心当たりがありませんわね。
ええ、驚くほど全く。
そもそもロベルタ王暗殺は物理的に無理ではないですか?
私、一年間ずっと自領に監禁されてたんですけど・・・
このままでは本当に私の罪にされそうなので、強い口調で否定する。
「違いますわ。何一つ私には身に覚えのないものです。それにですね、私には絶対にロベルタ王を暗殺できないアリバイがあります。」
「お前の言葉など信用できるか!」
「信用云々の話では無く、私はこの一年自領監禁されていたことは御存じでしょう?その点に関してはどうお考えですか?」
これ以上ないほど完璧な返し。
こんなことも分からないエリック達には驚きましたが、これで疑いは晴れるはずです。
私は自信ありげにそう聞き返してやりましたが、
リーシャはそれに嘲る様な笑みを浮かべ、エリックに至っては射殺すような眼で私を睨みつけてきます。
これは一体・・・?
「ふざけるな!貴様がこの一年リーシャに嫌がらせをしてきたことはもう分かっているんだ!どうせ邪法にでも手に染めたのだろう!このクズが!」
え、今私クズって言われた!?クズって!クズにクズって言われた!?
あまりの理屈にふさがった口が開かなくなりました。
エリック王子はそんな私の髪を力一杯引っ張ります。
ブチブチ髪が抜けます。痛いです。
それでも怒りが収まらないのか、最後に牢屋の格子を蹴り飛ばし、足を踏み鳴らして出ていきました。
「お前の処刑は明日だ!せいぜい自分の犯した罪を悔い、絶望しながら死ね!」
とんでもない捨て台詞を残して。
「エリザベータ!リーシャに謝れ!」
怒りと侮蔑の眼差しで私を見つめるのは、エリック・ボア・アルカナ。ボア王国の第二王子であり、私の元婚約者だ。
そして、ここは地下牢。
私は檻の中。
エリックの後ろには、ロメリア男爵令嬢がいる。
はてさて、何故こんなことになったのでしょうか?
私も全ては理解してないのですが・・・・、
私の独断と偏見により、かいつまんで説明しましょう。
☆
まず私の名前はエリザベータ・D・アルバート。ボア王国筆頭伯爵の令嬢です。一年前父が他界したため、今では領主でもあります。
はい、ここまではOKですね?
次に私は幼少期からエリック王子と婚約が決められていました。
エリック王子は第二王子ですが次期王となる御方。私はその王妃となるべく育てられ、当然そうなると思って生きてきたわけです。
それが一年前、突然の婚約破棄。
しかも理由が「好きな人ができた。君は愛せない。」とか言うのではなく、(←これもどうかと思うが)
「お前の腐った根性にはほとほと嫌気がさした。お前のような女を王妃とするわけにはいかない!せいぜい頭を冷やすことだな!」
なのでした。しかも衆人監守目の目の前でどうどうと・・・
えっと?あなた何様です?
あ、第二王子でしたね・・・。一瞬わすれていました。
と、思ってしまった私は悪くないはずです。
もちろん私もただ黙っていたわけではありませんが、なぜか翌日には最悪の形でこの話が広まり、ありもしない噂が飛び交う始末。
私もさすがに顔を真っ青にし、お父様はそれ以上に顔を真っ赤にし、それはもう大変でした。
しかし結局疑いは晴れず、私は自領監禁。
一年間自領内で暮らしていました。
まあ、何回かエリック王子が謝罪しろと、我が領に出向かれたこともありましたが、概ねこの一年は平和に過ごしていたわけです。
それが壊れたのは、つい数日前。
久しぶりにエリック王子から呼び出しを受け、王都に行くと、こうなりました。
(はい!訳わかんないですね!私も分かりません!)
仕方なしに、下手に出て、話を聞くことにします。
「ええっと、すみません。状況が分からないのですが、馬鹿な私にも分かるように説明して下さりませ。」
「はん?分からない?白々しい!自分の胸に手を当てよく考えてみろ!」
ホントに仕方ないので、胸に手を当て考えてみます。
う~ん、
え~っと・・・
やはり何もわかりませんね。
「具体的に言って下さらないと何のことやら・・・。」
その言葉にエリックは、バンっと床を勢いよく踏んだ。
「分からない?なるほど、心当たりがありすぎて分からないと言うことか?そういうことか?そういうことだな?仕方ない、お前にも分かるように説明してやる。」
いちいち眉毛を上げないと喋れないのでしょうか?
『?』が付くたびに上がっているのですが・・・
私が必死に笑いをかみ殺していると、
何を勘違いしたのかリーシャ男爵令嬢は、エリックに抱きつき、勝ち誇った笑みを浮かべる。
「流石です!エリック様!何と御優しい!かの賢王にも勝る慈悲深さです。」
その慈悲深いエリック様が元婚約者を牢屋にぶち込むと。
詐欺師もびっくりな褒め上手です。
あと、エリック様が欲しいなら幾らでもあげるわよ。
二人で半額よ。
そんな馬頭で心を落ち着かせながら、エリックの言葉を待つ。
エリックはまたも眉を上げて・・・
「いいか?お前の罪は5つだ。一つ、リーシャに対し聞くに堪えない嫌がらせをしたこと。二つ、クーデターを起こそうとしたこと。三つ、我が父、ロベルタ王を暗殺したこと。四つ、孤児とは言え我が大切な国民を売り物としたこと。五つ、その他もろもろお前が犯した悪事全てだ!」
一っつも、心当たりがありませんわね。
ええ、驚くほど全く。
そもそもロベルタ王暗殺は物理的に無理ではないですか?
私、一年間ずっと自領に監禁されてたんですけど・・・
このままでは本当に私の罪にされそうなので、強い口調で否定する。
「違いますわ。何一つ私には身に覚えのないものです。それにですね、私には絶対にロベルタ王を暗殺できないアリバイがあります。」
「お前の言葉など信用できるか!」
「信用云々の話では無く、私はこの一年自領監禁されていたことは御存じでしょう?その点に関してはどうお考えですか?」
これ以上ないほど完璧な返し。
こんなことも分からないエリック達には驚きましたが、これで疑いは晴れるはずです。
私は自信ありげにそう聞き返してやりましたが、
リーシャはそれに嘲る様な笑みを浮かべ、エリックに至っては射殺すような眼で私を睨みつけてきます。
これは一体・・・?
「ふざけるな!貴様がこの一年リーシャに嫌がらせをしてきたことはもう分かっているんだ!どうせ邪法にでも手に染めたのだろう!このクズが!」
え、今私クズって言われた!?クズって!クズにクズって言われた!?
あまりの理屈にふさがった口が開かなくなりました。
エリック王子はそんな私の髪を力一杯引っ張ります。
ブチブチ髪が抜けます。痛いです。
それでも怒りが収まらないのか、最後に牢屋の格子を蹴り飛ばし、足を踏み鳴らして出ていきました。
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