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第三章
新居での生活
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シルと俺の拠点を手に入れた俺の生活は大きく変わった。
学校が終われば新しい邸に直行。
公爵家には寝に帰っているだけの状態だ。
もう戻らなくてもいい気がするのだがそうするとまた面倒なことになりそうなので、婚約破棄と廃嫡が叶うまでは刺激しないように配慮した結果、こうなった。
毎朝起きたら部屋でシルと朝食を取り、学校へ。
学校の帰りにはたまに寄り道をすることもある。
カフェに行ったり、おすすめの店に連れて行ってもらったり。
いわゆる「当たり前の学生生活」というものを、俺は今経験している。
一方で、それ以外の時間のほとんどを引っ越しに充てていた。
公爵家からシルと俺の商会に荷を移しているのだ。
昼間のうちに公爵たちの隙をついてシルが徐々に荷物を運びだしてくれている。
だから俺は学校が終わると俺たちの邸に直行してそれを整理する。
そしてそのままそこで夕食を取ってから公爵家に戻って眠る。
そんな生活だ。
荷物を運びだすといっても、実は公爵に与えられたものはあまりない。宝石や衣装などは社交のためにと色々与えられていたが、個人的なプレゼント、思い出の品のようなものはほとんどないのだ。宝石については既に運びだし換金済みだし、衣装についてはまだ着用するから置いておく。
運び出す必要があるのは俺にとって大切なもの、つまり叔父や祖父母、シルにもらったものだけになるわけだ。それらの運び出しは最優先。初日に完了している。
家具などの大物についてはそのまま置いていく。
もともと新居にはソファセットや書棚など、ある程度は備え付けられていたし、後はシルと揃えていくつもりだ。
では何を運んでいるのかといえば、いわゆる日用品だ。一からいろいろ揃えるのも大変だし面倒なので、生活に必要な細かなものは、当座の分を公爵家から持ち出してもらっていた。石鹸、タオル、歯ブラシ、茶葉、日持ちする食材や缶詰などなど。食器類も最低限運び込んだ。
当座の分さえあれば、あとはおいおい時間のあるときに買い回ればいい。
そういった準備は1週間ほどで終わった。あっけないものだ。
あと公爵家に残してあるのは俺にとっては必要のないもの、そのまま残しても問題がないものだ。
新居もある程度整い、もういつ廃嫡されても困ることはない。あとは婚約破棄、廃嫡を待つのみとなった。
休みの日にはアルのところに通って仕入れ状況を確認。
簡単に打ち合わせをした後は、シルと買い物だ。
二人で色々な雑貨屋や工房を回って事務所で使う事務机、食器や棚など、気に入ったものを少しずつ集めている。
「まるでデートだな」とアルは笑うが、これは必要なことなのだ。
自分たちの住処なのだから、気に入ったものをそろえたいじゃないか?
俺が特にこだわったのはベッドだ。
公爵家では代々受け継がれている天蓋付きのベッドで寝ている。これがなかなかに仰々しく、俺はあまり好きではない。まるで身体が沈み込むようなマットは高級品なのかもしれないが、俺としてはしっかりと身体を支えるものの方がよく眠れる気がする。
シルが使っているのは、使用人が使っているものよりも上質なものだが、それでもシンプルなベッド。俺はずっとそれを羨ましいと思っていたので、それに似たものを選んだ。
ただし大きさはダブルサイズ。
「こんなにデカいのが必要か?」
じろじろと俺の身体を見ながらシルが言った。「こんなに小さいのに」と言わんばかりである。失礼な!
俺はそんなシルに教えてやった。
「これくらい大きければ、シルも昔みたいに一緒に寝てくれるかもしれないだろ?
たまにはまた一緒に寝よう。二人でいろいろな話をしながら眠るんだ。きっとよく眠れる」
シルは「ミルは甘えんぼだなあ」と優しく目を細め、「好きなときに好きなだけ寝てやる」と言ってくれた。
あちらに居を移す日が待ち遠しい。
カーテンは、アルが「新居祝い」として贈ってくれた。
「部屋数が多いので申し訳ない」と遠慮したんだが「俺も入り浸るつもりだから。家賃替わりだと思ってくれ!」というので甘えることにしたのだ。
色はシルと俺の希望で、紫と濃紺で揃えた。俺とシルの色だ。スッキリとしながらもどこか温かみがある。とてもいい仕上がりだ。さすがはアル。
お礼に二階の作業室をアル専用の部屋にした。「ここはアルの好みで好きに揃えていいぞ」というと思いのほか喜び、せっせと色々なものを運びこんでいる。
完成したら披露するから、といってまだ見せてもらっていない。きっとセンスのいい部屋になっているに違いない。見せてもらう日が楽しみだ。
商会の方の準備も徐々に整い始めた。
買い付けたものが届き始め、倉庫もだんだん埋まりつつある。
薬草を薬に加工するために、シルの名で薬剤師も雇った。彼はオル兄の知り合いで、若いが腕のいい薬剤師が独立を考えているというので、オル兄が紹介してくれたのだ。
あらかじめ製剤の道具なども注文してあったので、まだ使用していない店舗部分を仮の製剤所として製剤所はすぐに稼働できた。
この分なら病が流行りだす前に十分薬を確保できそうだ。
逆に、順風満帆すぎて怖いくらいだ。
せっかくショーケースがあるので、ハーブを利用した商品開発も考えてみたい。
ハーブティーを「安眠」「リラックス」「頭痛」など薬効ごとにブレンドして販売するのもいいかもしれない。
それを見栄えのする缶に入れて、ちょっとした手土産用に販売するのだ。
今度試作品を作って、ミルシェとランジェに感想を聞いてみよう。
そちらの方は完成次第販売するつもりだ。
今のうちから缶を選んでおく必要があるかな。まあ、これもシルと相談だ。
こんな感じで俺の毎日は大忙し。
だが勉強漬けの日々と違い、楽しくて仕方がない。
寄り道も、商会の準備も、新居を整えるのも、どれも新鮮でワクワクする。
あれもしたい、これもしたい、とやりたいことがどんどん出てくる。
こんな感覚は初めてだ。
新居が整ったら友人たちも招待しよう。
俺とシルの家だと言ったら、驚いてくれるだろうか?
書棚にはそろえつつある恋愛小説を並べてみよう。きっとミルシェとランジェが大喜びするぞ。
俺の宝も棚に並べよう。
これまでは「勉強に必要ない」としまってあった、異国の品々。シルがくれた小さな子猫の置物。かわいいぬいぐるみ。笛やきれいな羽根。祖母が大切にしていたという、古いオルゴール。祖父がくれた狩猟用のナイフ。たくさんの優しい小物たち。
どれも大切な宝物なのだ。
きっと友人たちなら、俺の宝に目を輝かせてくれるに違いない。
学校が終われば新しい邸に直行。
公爵家には寝に帰っているだけの状態だ。
もう戻らなくてもいい気がするのだがそうするとまた面倒なことになりそうなので、婚約破棄と廃嫡が叶うまでは刺激しないように配慮した結果、こうなった。
毎朝起きたら部屋でシルと朝食を取り、学校へ。
学校の帰りにはたまに寄り道をすることもある。
カフェに行ったり、おすすめの店に連れて行ってもらったり。
いわゆる「当たり前の学生生活」というものを、俺は今経験している。
一方で、それ以外の時間のほとんどを引っ越しに充てていた。
公爵家からシルと俺の商会に荷を移しているのだ。
昼間のうちに公爵たちの隙をついてシルが徐々に荷物を運びだしてくれている。
だから俺は学校が終わると俺たちの邸に直行してそれを整理する。
そしてそのままそこで夕食を取ってから公爵家に戻って眠る。
そんな生活だ。
荷物を運びだすといっても、実は公爵に与えられたものはあまりない。宝石や衣装などは社交のためにと色々与えられていたが、個人的なプレゼント、思い出の品のようなものはほとんどないのだ。宝石については既に運びだし換金済みだし、衣装についてはまだ着用するから置いておく。
運び出す必要があるのは俺にとって大切なもの、つまり叔父や祖父母、シルにもらったものだけになるわけだ。それらの運び出しは最優先。初日に完了している。
家具などの大物についてはそのまま置いていく。
もともと新居にはソファセットや書棚など、ある程度は備え付けられていたし、後はシルと揃えていくつもりだ。
では何を運んでいるのかといえば、いわゆる日用品だ。一からいろいろ揃えるのも大変だし面倒なので、生活に必要な細かなものは、当座の分を公爵家から持ち出してもらっていた。石鹸、タオル、歯ブラシ、茶葉、日持ちする食材や缶詰などなど。食器類も最低限運び込んだ。
当座の分さえあれば、あとはおいおい時間のあるときに買い回ればいい。
そういった準備は1週間ほどで終わった。あっけないものだ。
あと公爵家に残してあるのは俺にとっては必要のないもの、そのまま残しても問題がないものだ。
新居もある程度整い、もういつ廃嫡されても困ることはない。あとは婚約破棄、廃嫡を待つのみとなった。
休みの日にはアルのところに通って仕入れ状況を確認。
簡単に打ち合わせをした後は、シルと買い物だ。
二人で色々な雑貨屋や工房を回って事務所で使う事務机、食器や棚など、気に入ったものを少しずつ集めている。
「まるでデートだな」とアルは笑うが、これは必要なことなのだ。
自分たちの住処なのだから、気に入ったものをそろえたいじゃないか?
俺が特にこだわったのはベッドだ。
公爵家では代々受け継がれている天蓋付きのベッドで寝ている。これがなかなかに仰々しく、俺はあまり好きではない。まるで身体が沈み込むようなマットは高級品なのかもしれないが、俺としてはしっかりと身体を支えるものの方がよく眠れる気がする。
シルが使っているのは、使用人が使っているものよりも上質なものだが、それでもシンプルなベッド。俺はずっとそれを羨ましいと思っていたので、それに似たものを選んだ。
ただし大きさはダブルサイズ。
「こんなにデカいのが必要か?」
じろじろと俺の身体を見ながらシルが言った。「こんなに小さいのに」と言わんばかりである。失礼な!
俺はそんなシルに教えてやった。
「これくらい大きければ、シルも昔みたいに一緒に寝てくれるかもしれないだろ?
たまにはまた一緒に寝よう。二人でいろいろな話をしながら眠るんだ。きっとよく眠れる」
シルは「ミルは甘えんぼだなあ」と優しく目を細め、「好きなときに好きなだけ寝てやる」と言ってくれた。
あちらに居を移す日が待ち遠しい。
カーテンは、アルが「新居祝い」として贈ってくれた。
「部屋数が多いので申し訳ない」と遠慮したんだが「俺も入り浸るつもりだから。家賃替わりだと思ってくれ!」というので甘えることにしたのだ。
色はシルと俺の希望で、紫と濃紺で揃えた。俺とシルの色だ。スッキリとしながらもどこか温かみがある。とてもいい仕上がりだ。さすがはアル。
お礼に二階の作業室をアル専用の部屋にした。「ここはアルの好みで好きに揃えていいぞ」というと思いのほか喜び、せっせと色々なものを運びこんでいる。
完成したら披露するから、といってまだ見せてもらっていない。きっとセンスのいい部屋になっているに違いない。見せてもらう日が楽しみだ。
商会の方の準備も徐々に整い始めた。
買い付けたものが届き始め、倉庫もだんだん埋まりつつある。
薬草を薬に加工するために、シルの名で薬剤師も雇った。彼はオル兄の知り合いで、若いが腕のいい薬剤師が独立を考えているというので、オル兄が紹介してくれたのだ。
あらかじめ製剤の道具なども注文してあったので、まだ使用していない店舗部分を仮の製剤所として製剤所はすぐに稼働できた。
この分なら病が流行りだす前に十分薬を確保できそうだ。
逆に、順風満帆すぎて怖いくらいだ。
せっかくショーケースがあるので、ハーブを利用した商品開発も考えてみたい。
ハーブティーを「安眠」「リラックス」「頭痛」など薬効ごとにブレンドして販売するのもいいかもしれない。
それを見栄えのする缶に入れて、ちょっとした手土産用に販売するのだ。
今度試作品を作って、ミルシェとランジェに感想を聞いてみよう。
そちらの方は完成次第販売するつもりだ。
今のうちから缶を選んでおく必要があるかな。まあ、これもシルと相談だ。
こんな感じで俺の毎日は大忙し。
だが勉強漬けの日々と違い、楽しくて仕方がない。
寄り道も、商会の準備も、新居を整えるのも、どれも新鮮でワクワクする。
あれもしたい、これもしたい、とやりたいことがどんどん出てくる。
こんな感覚は初めてだ。
新居が整ったら友人たちも招待しよう。
俺とシルの家だと言ったら、驚いてくれるだろうか?
書棚にはそろえつつある恋愛小説を並べてみよう。きっとミルシェとランジェが大喜びするぞ。
俺の宝も棚に並べよう。
これまでは「勉強に必要ない」としまってあった、異国の品々。シルがくれた小さな子猫の置物。かわいいぬいぐるみ。笛やきれいな羽根。祖母が大切にしていたという、古いオルゴール。祖父がくれた狩猟用のナイフ。たくさんの優しい小物たち。
どれも大切な宝物なのだ。
きっと友人たちなら、俺の宝に目を輝かせてくれるに違いない。
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