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ミカミカとキースの結婚式!
キース、語る。
語り出せばキースは雄弁だった。
口から紡ぐ言葉以上に、その声が、目が、表情が「ミカミカを愛してる」って伝えてる。
「まあ、誓いの時に言った通りなんだけどな。
簡単に乗り換えたように見えたかもしれないが、ミカだからなんだよ。
てか、美人で、なのに気取ってなくて料理上手で、一途で情にもろくて義理堅い。さらに頭の回転も速くて、おまけに強い。そんなのミカ以外にいるか?
こんなん存在自体が奇跡だろ?
そんなのが俺と同じ方向を見てて、さらに一日の大半横に居るんだぜ?
惚れるだろ?
あと…………こいつは忘れちまってるだろうけどさ。
会ったばっかの頃な、サフィを諦めると言いながら諦めきれなかった俺に、ミカはこう言ったんだ。
『いいじゃん。好きでいれば。お前の心はお前のもんだろ、キース。
気持ちは自由だ。サフィに手え出すわけじゃねえんだし、むしろ命がけで護ってくれる護衛なんて最高の側近じゃね?な?
…………そういう愛だって、愛だよ。無理に捨てる必要なんてない。誰が認めなくても俺が認めてやる。お前の愛は綺麗だ。胸を張ってそのまま持ってろ』
ってさ。一言一句覚えてるぜ?
それを聞いて俺は『報われた』と思った。自分の生き方に自信が持てた。
で、なんでかな。『もういいよな』って思えたんだ」
最後の最後で言った言葉が、きっとミカミカを好きになった理由。そうだよね、キース。
ミカミカってばレオンの側近の癖にそんなこと言っちゃうの。ほんと、ミカミカらしい。
レオンの時もそうなんだけど、辛いことや悩みとか、サクッと吹き飛ばしちゃうの。
「俺が側近も侍従もやってやる!」みたいに。「俺が認めてんだからいいだろ?」って。
軽く言っているからって、そこに込められた想いは全然軽くない。
ミカミカのそれは「俺が一緒に背負ってやるから!いいよな?」なんだもん。
懐が大きすぎる。とってもオトコマエなの。
どおりで。ある時から急にキースがさっぱりした表情になったわけだ。
なんていうか、甘さ?俺を見る時の、話をするときの熱みたいなものが、やわらかくなった。
あのあたりでキースの俺に対する気持ちは形を変えたんだろう。
冒険者の相棒として、家族として、護衛対象として。
愛の形が変わったんだね。
「……つくづくミカミカってカッコいいよねえ」
しみじみと呟けば、キースだけじゃなくてレオンも、ゲイルも、周りに居るおっちゃんたちまで真面目な表情で頷いた。
「私もあと20若ければ……」
言いかけたおっちゃんがキースにギロリと睨まれ慌てて口を閉じた。
口から紡ぐ言葉以上に、その声が、目が、表情が「ミカミカを愛してる」って伝えてる。
「まあ、誓いの時に言った通りなんだけどな。
簡単に乗り換えたように見えたかもしれないが、ミカだからなんだよ。
てか、美人で、なのに気取ってなくて料理上手で、一途で情にもろくて義理堅い。さらに頭の回転も速くて、おまけに強い。そんなのミカ以外にいるか?
こんなん存在自体が奇跡だろ?
そんなのが俺と同じ方向を見てて、さらに一日の大半横に居るんだぜ?
惚れるだろ?
あと…………こいつは忘れちまってるだろうけどさ。
会ったばっかの頃な、サフィを諦めると言いながら諦めきれなかった俺に、ミカはこう言ったんだ。
『いいじゃん。好きでいれば。お前の心はお前のもんだろ、キース。
気持ちは自由だ。サフィに手え出すわけじゃねえんだし、むしろ命がけで護ってくれる護衛なんて最高の側近じゃね?な?
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ってさ。一言一句覚えてるぜ?
それを聞いて俺は『報われた』と思った。自分の生き方に自信が持てた。
で、なんでかな。『もういいよな』って思えたんだ」
最後の最後で言った言葉が、きっとミカミカを好きになった理由。そうだよね、キース。
ミカミカってばレオンの側近の癖にそんなこと言っちゃうの。ほんと、ミカミカらしい。
レオンの時もそうなんだけど、辛いことや悩みとか、サクッと吹き飛ばしちゃうの。
「俺が側近も侍従もやってやる!」みたいに。「俺が認めてんだからいいだろ?」って。
軽く言っているからって、そこに込められた想いは全然軽くない。
ミカミカのそれは「俺が一緒に背負ってやるから!いいよな?」なんだもん。
懐が大きすぎる。とってもオトコマエなの。
どおりで。ある時から急にキースがさっぱりした表情になったわけだ。
なんていうか、甘さ?俺を見る時の、話をするときの熱みたいなものが、やわらかくなった。
あのあたりでキースの俺に対する気持ちは形を変えたんだろう。
冒険者の相棒として、家族として、護衛対象として。
愛の形が変わったんだね。
「……つくづくミカミカってカッコいいよねえ」
しみじみと呟けば、キースだけじゃなくてレオンも、ゲイルも、周りに居るおっちゃんたちまで真面目な表情で頷いた。
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