もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中

文字の大きさ
423 / 538
五年後

もうすぐ成人!

あれから約5年になります。
もうすぐ俺は成人する。



4年の間にいろいろなことがあった。

俺は中等部に進学、中等部では初等部に引き続き、ミルくんたちと一緒に生徒会に。
最終学年となった今は生徒会長としてがんばっております。
これでも「やり手の生徒会長」としてみんなに慕われているんだからね!

先輩たちは中等部に進学したとたん、放課後は王城に強制召喚……げふんげふん、招待されて側近としての教育を受け、卒業した今は既にレオンと共にしっかりがっつり王城で働いてくれております。
おっちゃんたちが「サフィの治世で使えるように鍛えておくからな!」と張り切っておりました。
あの……俺のじゃない、レオンの治世ですよおお……。
なんというか、別におっちゃんたちの教育はいらないんだけれど、孫に向かって「じいちゃんが教えてやるぞお!」と張り切る祖父の画が浮かんだので断り切れず……。
ごめんね、先輩たち!過去にしでかしたことがあるとはいえ、今は気のいいおっちゃんだから!海千山千ではあるし、搾り取れるものを搾り取っておいて!
初めて連行されたときにはどこか諦めたような顔をしているように見えましたが、気のせい気のせい。

そして、なんとナージャは「ライの婚約者として」王国に正式に留学してきております!
公爵家に「婿入り修行」を兼ねて同居し、公爵家から通学しております。押しかけ女房ならぬ押しかけムコ。
(あ、お察しのとうり、ナージャにはあれから弟が二人生まれました!弟のどちらかが帝国を継ぐんだって。聖女さまたちの仲が良いようでなにより!)
リオは最初は渋い顔してたんだけど「まああっちがウチに入ってくれるんなら……」と妥協しました。
ライは……うーん、恋愛とか想像できないんだけども、嫌なことは嫌っていうからね。
言わないということは、絆されたのでしょうな。
アレでナージャ、強引だもん。俺のときなんて俺を誘拐しちゃったくらいだし。
やるとにはやらかす…いや、やるときにはやる男なのですよ。

俺は友人として一応応援してる。ライにはアレくらい強引な方がいいんだと思う。
意外と一途だし、尽くす男みたいだし。行動力もあるから使い勝手がいい。
おまけに、あれからにょっきんにょきんと身長を伸ばし(裏切者め!)14歳の癖に175センチもあるの。
ライよりかなり年下ではあるけれど、横に並んでもそん色のない美形。
お買い得なのでは?


エリアスは、いつの間にかあのビビ女とくっついておりました。
ビビ女ってばすっかり改心して王国の新派に。
困ったロンドをこの4年で「使える国」に変えてしまったのだ!

リンロン事件の後、俺が「魔道具すげえ」を連発したのをきっかけに、「魔道具を大々的に開発しよう」に舵を切ったロンド。
ビビ女が国で「推し活」を広め、さらには「推し活」に便利な画像定着魔具(カメラ)や映像定着魔具(ビデオカメラ)を開発。それが爆発的に売れに売れ、借金を一気に返済することができたのだ。
ついでに推しの映像をみんなで楽しむ「映画館」的なものもつくってしまって、一躍「時の人」となっているのです。

推し活にめざめたきっかけ「サフィ」の画をレオンに贈って貰ったりゲイルに発注したりするうちに、同じ推し活仲間であるエリアスと出会い意気投合。
二人で「サフィちゃん語録」だの「サフィの生誕記念グッズ」などいわゆる「夢グッズ」を作って交換したりするようになり、ついには結婚してしまったのでした。

まさかのビビ所が俺の義理の叔母!俺、ロンドと親戚になっちゃった!うそでしょおお!
「てか、親戚に俺推しの人がいるってどうなの?」と思わなくもないのだけれど。そもそもレオンがビビ女とはじめちゃったことだし、お父様含むグリフィス一門もサフィール一門ももともと強火の俺推しだった……!
こうなれば破れ鍋に綴じ蓋といえるのかもしれない。



王国を取り巻く状況もいろいろと変化があった。
帝国と王国も今や兄弟国といっていいような友好国となっているし、借金を返済し終えたロンドは属国扱いから同盟国へとランクアップ。ビビ女の嫁入りで準友好国といえる扱いに。
リンドールと王国の間には正式に国交が開かれ、お互いに毎年交換留学生を送り合っている。
ちなみにビビ女カメラを使ってあの姫殿下ことゼン王子のブロマイドを作って王国で売り出してみたら、売れに売れた。孤児院の運営費として有難く使わせてもらっております。

最後にあの困った困ったバースくん。
バース連合は一大観光地として変化を遂げた。がんばったね、ゲイル!
泥パックもお母さまが率先して使ってくれたおかげで高位貴族の女性に大人気。
バースの保養地で温泉につかり、新鮮なチーズとミルクを使った美味しい料理を堪能。羊毛で作った可愛いぬいぐるみや小物、毛皮のコートなどのお土産物屋さんをめぐり、帰りはロンドで魔道具やめぐり&推し活(コンサート)というコースが定番となりつつあります。
これまで外貨があまり入らなかったバースも一気に豊かになった。
お土産開発などをきっかけに、「連合とは名ばかり、実際は中央らへんと獣人国みたいにバラバラの様々な民族の寄せ集め」も連携がとれるようになり、真に「バース連合」という一つの国としてまとまりつつある。
勿論出資したウチの国としても大歓迎。おおいにもうけさせて頂いておるのでした。
知り合って恩を売っておいてよかったあ!
一番頑張ったゲイルですが、お礼としてバースから欲しかった「黄水」を沢山送ってもらえることになりほくほく顔。忙しくて自分が治療できない患者さんに、ヒールする代わりに「黄水」を処方したりして活用している。
良かったね、ゲイル。お疲れ様!


まとめてしまうと、大陸にあった王国、リンドール、ロンド、バースが、氷の国東国を除いてひとつにまとまった感じ。


これがこの4年間の大雑把な変化になる。

で、俺とレオンなのですが……
えっと。
うん。
いろいろありました。


感想 892

あなたにおすすめの小説

結婚式の翌朝、夫に「皇太子の愛人だろう」と捨てられました――ですが私は、亡き国王の娘です

柴田はつみ
恋愛
母の遺した薬草店を守りながら、慎ましく暮らしていたアンリ。 そんな彼女に求婚してきたのは、国内でも名高い騎士にして公爵家当主、アルファだった。 真っすぐな想いを向けられ、彼を信じて結婚したアンリ。 けれど幸せなはずの結婚式の翌朝、夫は冷たく言い放つ。 「君を愛していると本気で思っていたのかい? 」 彼はアンリが第一皇太子と深い仲にあり、自分との結婚は身を隠すための偽装だと誤解していたのだ。 アンリは実は、亡き国王の婚外子。 皇太子にとっては、隠して守らなければならない妹だったのである。

何もしなかっただけです

希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。 それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。 ――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。 AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。

あなたの愛したご令嬢は俺なんです

久野字
BL
「愛しい令息と結ばれたい。お前の家を金銭援助するからなんとかしろ」 没落寸前の家を救うため、強制的な契約を結ばれたアディル。一年限りで自分の体が令嬢に変わる秘薬を飲まされた彼は、無事に令息と思いを通じ合わせることに成功するが……

「お前がいると息が詰まる」と追放された令嬢——翌週から公爵家の予定が全て狂った

歩人
ファンタジー
クラリッサは公爵家の日程管理を一手に担う令嬢。前世の社畜経験を活かし、行事計画、来客対応、予算管理まで完璧にこなしていた。 だが婚約者ヴィクトルは言った。「お前がいると息が詰まる。もっと華やかな女がいい」 追放されたクラリッサが去った翌週、公爵家の予定が全て狂い始める。 舞踏会の招待状は届かず、外交晩餐会の料理は手配されず、決算書類は行方不明。 一方クラリッサは、若き領主の元で「定時退社」という夢を叶えていた。 「もう、残業はしません」

「通訳など辞書で足りる」と追放された令嬢——三国会談で、婚約者は一言も話せなくなった

歩人
ファンタジー
宮廷通訳官エレノーラは五つの言語を操り、婚約者クラウスの外交を陰で支えてきた。 だがクラウスは言った。「通訳など辞書で足りる。お前は要らない」 追放されたエレノーラは隣国で新たな道を歩み始める。 一方、クラウスは三国会談の場で辞書片手に立ち往生。 誤訳が外交問題に発展し、窮地に陥ったその場に、隣国の通訳官として現れたのは——。 「その言葉は、もう翻訳できません」

悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています

かきんとう
恋愛
 王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。  磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。  その中心に、私は立っていた。  ――今日、この瞬間のために。 「エレノア・フォン・リーベルト嬢」  高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。

大聖女の姉と大聖者の兄の元に生まれた良くも悪くも普通の姫君、二人の絞りカスだと影で嘲笑されていたが実は一番神に祝福された存在だと発覚する。

下菊みこと
ファンタジー
絞りカスと言われて傷付き続けた姫君、それでも姉と兄が好きらしい。 ティモールとマルタは父王に詰め寄られる。結界と祝福が弱まっていると。しかしそれは当然だった。本当に神から愛されているのは、大聖女のマルタでも大聖者のティモールでもなく、平凡な妹リリィなのだから。 小説家になろう様でも投稿しています。