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新生活スタート!
俺のおかえりなさい会3
俺にしては頑張ってご挨拶したのですが。
しーん……。
みいんな、無。
ええー?
誰も何も言ってくれないの?!マジですか?
拍手とかさ。うんうん、とかさ。何か無いの?!
ちょっとショックを受けてたら。
エリアスの目からダバーっと涙!
「ザ………ザビイイイイイ………り……りっぱになってえええええ!!!」
誰だよザビィ!
てゆーか、時間差で感動?!嘘でしょ?!
「ぐうっ……。………成長したな……サフィ……」
ゲイルも両手で顔を覆って空を仰いでる!!いつものポーズがグレードアップ!!
公爵はカタカタと小さく震えてるし、ライリオも目に涙浮かべてる!!
そこまでのリアクションは求めてないから!
し、使用人のみなさーん!この人たちをなんとか……
って!アナタたちもか!
はじめまして、なはずの使用人の皆さんが
「サフィラスさま…ご立派です…!!」
「うう……!!なんと健気な……!!」
「さすが、サフィール家のお血筋!素晴らしい!」
ええええ?そ、そんな感情移入されるほどまだ親しくないでしょ?
侯爵家から来たっていってたから、これって侯爵家の家風なのかな?
感動やさんの集まりなの?
困惑顔の俺一人を残し、皆々様がどこかとおい世界に旅立ってしまっていた。
俺は、手をメガホンみたいにして、いつまでも震えている皆々様に声をかけた。
「あのおおおお!!!みなみなさまがた!!
おなかがすきましたのでござる!ご・はーん!!ごはんにしましょお!!
このままでは、ぼくのおなかとせなかが くっついてしまいますので!
もどってきてくださああああい!!」
すると困ったときのティガーが涙を拭きながら何かを俺に差し出してきた。
「これを……」
おお!!飴ちゃんではないか!これで急場をしのげというのだな。さすがはティガー!
「あーん!………ん。おいし」
糖分が付かれた身体にしみわたるううううう!!
「みなふぁん!ほふは ほなはがふきまひはあああ。はやふほほっへひてえええ!」
「サフィラス様は、『みなさん、僕はお腹が空きました、早く戻ってきて』と仰っております!」
「ほほっへほはひほ ほふはおれはうはらへえええ!」
「『戻ってこないと 僕、倒れちゃうからねええ』と仰っております!」
す、すげえな!ティガー!
「ひはーふほひへ」
「ティガー凄いね、ですね。ありがとうございます」
にこ、とティガーが微笑んだ。俺の侍従、優秀!
「さあ!サフィラス様がお腹を空かせていらっしゃいます!食事の用意を!」
パンパン!とティガーが手を鳴らすと、その音にハッとした使用人たちが慌てて動き出す。
するりするり、ひゅんひゅるるん、と動いたら…あっという間にテーブルに食事が!
おお!魔法みたい!さすが粒ぞろいな使用人さんたち!
「こうしゃく。たべてよきですか?」
「あ、ああ。すまなかった。素晴らしい口上であった。サフィラス。食事にしよう」
やったあ!
「いっただっきまあああす!」
ぱくり。
最初に出されたカルパッチョみたいなのをお口に。
「おいしーーー!!」
さわやかな酸味と、サーモンの油が溶け合って、たまらあああん!
お野菜がシャキシャキと良いアクセント。
「ゲイル、ゲイル。これ、おいしー!しゃきしゃきくにゅん!」
「くにゅん?…サーモンか?うん。美味いな」
「お野菜もちゃんと食べて偉いね、サフィちゃん!」
「えへへー!えいようだいじって、ミカミカがうるさいから」
「だ、誰?ミカミカって誰?!」
「あ…ああ…エリアスは知らないか。殿下の側近、侍従だよ。辺境伯の…」
「ああ。ミカエル様か!サフィ、ミカエル様と仲良くなったの?」
「うん。ミカミカ、ママみがつよつよ。おせわずき。おいしいあさごはんつくってくれる」
「ええー?何それ?ミカエル様が料理を?……サフィちゃん、王城で何をしてたのかなあ?後で叔父様と色々お話しようねえ?」
チーム侯爵家で盛り上がってたら、リオネルが拗ねた。
「ねえ!サフィ!こっちも!!こっちもおいしいから食べて!!」
フォークに何かのお肉を刺して、机の向こうから精一杯手を伸ばしてくる。
「リオ。お行儀が悪いよ?」
ライオネルが注意するが「サフィ!これ!」と引かない。
もう。しょうがないなあ…。
精一杯伸びあがって、パクリ。
もぐもぐもぐもぐ。もぐもぐもぐ。もぐもぐもぐもぐ。
な、なかなか飲み込めない……。
ごくん。
「ん。なかなかのおあじ。もうちょっとちいさくしてくれたらよき」
すると、目の前に今度はスプーンにのせられたフルーツが。
その先でエリアスがわくわくした顔をしている。
「あーん。……ん。あまくておいし」
今度は反対側から小さくちぎられたパンが俺のお口に押し込まれた。
もぐもぐもぐ。
前からまたフォークが。今度はさっきより小さく切ってある。よき。
もぐもぐもぐ。うむ。食べやすい!
お肉もぐもぐ。フルーツもぐもぐ。パンをもぐもぐ。
もぐもぐもぐもぐ。
い、いそがしい!自分で選ばせてっ!!
「みな、ちょっと待ってあげて欲しい。サフィラスが大変そうだ」
見かねてライオネルがモノ申して下された。ありがとう!ライ!
ちょっと息をついていると、向かい側の公爵が立ち上がった。
さすがに、マナーとか注意するのかな?
でも、俺のせいじゃないよね?これって誰が悪いの?
と思ったら……
「………サフィラス。これも食べるがよい」
わざわざテーブルを回って俺のところにフリットを持ってきた。
わざわざどうも。
受け取ろうとしたが、皿を持ったまま渡そうとしない。
「?」
首をかしげる俺に、公爵はフリットをフォークでさして……
「…………」
無言で俺に差し出す公爵。
「………………」
これ、俺があーんするまで終わらないヤツ?
「………………あーん。…………サクサクでよきです」
「うむ。うむ。それは良かった。………沢山食べなさい」
公爵は満足げに頷いて戻っていった。
何だったんだ一体。
これ、お食事会だよね?
俺の餌付け会じゃなかったよね?!
隣のゲイルに視線を送ると、ゲイルも呆然として
「………いやあ……凄いもん見たわ……」
と呟いていた。
うん。俺もびっくりした。
それにしても、俺って自分で食べない子みたいになってない?
王城でもお兄様か王様のお膝でもぐもぐ。
ここでは、お膝じゃないけどあちこちからもぐもぐ。
このままじゃダメな子になっちゃいそう。
仕方なく俺は宣言した。
「みなのしゅう!!きーてくだされ!
ぼくは!!じぶんでたべられますので!!!
『あーんきんしれい』をはつれいいたします!」
あちこちからブーイングが来たが、知らん!
ゆっくりと好きなように自分で食べさせてちょーだい!
俺はすました顔で、好きなものをもぐもぐしたのだった。
もう5歳のおにいさんですしね!
しーん……。
みいんな、無。
ええー?
誰も何も言ってくれないの?!マジですか?
拍手とかさ。うんうん、とかさ。何か無いの?!
ちょっとショックを受けてたら。
エリアスの目からダバーっと涙!
「ザ………ザビイイイイイ………り……りっぱになってえええええ!!!」
誰だよザビィ!
てゆーか、時間差で感動?!嘘でしょ?!
「ぐうっ……。………成長したな……サフィ……」
ゲイルも両手で顔を覆って空を仰いでる!!いつものポーズがグレードアップ!!
公爵はカタカタと小さく震えてるし、ライリオも目に涙浮かべてる!!
そこまでのリアクションは求めてないから!
し、使用人のみなさーん!この人たちをなんとか……
って!アナタたちもか!
はじめまして、なはずの使用人の皆さんが
「サフィラスさま…ご立派です…!!」
「うう……!!なんと健気な……!!」
「さすが、サフィール家のお血筋!素晴らしい!」
ええええ?そ、そんな感情移入されるほどまだ親しくないでしょ?
侯爵家から来たっていってたから、これって侯爵家の家風なのかな?
感動やさんの集まりなの?
困惑顔の俺一人を残し、皆々様がどこかとおい世界に旅立ってしまっていた。
俺は、手をメガホンみたいにして、いつまでも震えている皆々様に声をかけた。
「あのおおおお!!!みなみなさまがた!!
おなかがすきましたのでござる!ご・はーん!!ごはんにしましょお!!
このままでは、ぼくのおなかとせなかが くっついてしまいますので!
もどってきてくださああああい!!」
すると困ったときのティガーが涙を拭きながら何かを俺に差し出してきた。
「これを……」
おお!!飴ちゃんではないか!これで急場をしのげというのだな。さすがはティガー!
「あーん!………ん。おいし」
糖分が付かれた身体にしみわたるううううう!!
「みなふぁん!ほふは ほなはがふきまひはあああ。はやふほほっへひてえええ!」
「サフィラス様は、『みなさん、僕はお腹が空きました、早く戻ってきて』と仰っております!」
「ほほっへほはひほ ほふはおれはうはらへえええ!」
「『戻ってこないと 僕、倒れちゃうからねええ』と仰っております!」
す、すげえな!ティガー!
「ひはーふほひへ」
「ティガー凄いね、ですね。ありがとうございます」
にこ、とティガーが微笑んだ。俺の侍従、優秀!
「さあ!サフィラス様がお腹を空かせていらっしゃいます!食事の用意を!」
パンパン!とティガーが手を鳴らすと、その音にハッとした使用人たちが慌てて動き出す。
するりするり、ひゅんひゅるるん、と動いたら…あっという間にテーブルに食事が!
おお!魔法みたい!さすが粒ぞろいな使用人さんたち!
「こうしゃく。たべてよきですか?」
「あ、ああ。すまなかった。素晴らしい口上であった。サフィラス。食事にしよう」
やったあ!
「いっただっきまあああす!」
ぱくり。
最初に出されたカルパッチョみたいなのをお口に。
「おいしーーー!!」
さわやかな酸味と、サーモンの油が溶け合って、たまらあああん!
お野菜がシャキシャキと良いアクセント。
「ゲイル、ゲイル。これ、おいしー!しゃきしゃきくにゅん!」
「くにゅん?…サーモンか?うん。美味いな」
「お野菜もちゃんと食べて偉いね、サフィちゃん!」
「えへへー!えいようだいじって、ミカミカがうるさいから」
「だ、誰?ミカミカって誰?!」
「あ…ああ…エリアスは知らないか。殿下の側近、侍従だよ。辺境伯の…」
「ああ。ミカエル様か!サフィ、ミカエル様と仲良くなったの?」
「うん。ミカミカ、ママみがつよつよ。おせわずき。おいしいあさごはんつくってくれる」
「ええー?何それ?ミカエル様が料理を?……サフィちゃん、王城で何をしてたのかなあ?後で叔父様と色々お話しようねえ?」
チーム侯爵家で盛り上がってたら、リオネルが拗ねた。
「ねえ!サフィ!こっちも!!こっちもおいしいから食べて!!」
フォークに何かのお肉を刺して、机の向こうから精一杯手を伸ばしてくる。
「リオ。お行儀が悪いよ?」
ライオネルが注意するが「サフィ!これ!」と引かない。
もう。しょうがないなあ…。
精一杯伸びあがって、パクリ。
もぐもぐもぐもぐ。もぐもぐもぐ。もぐもぐもぐもぐ。
な、なかなか飲み込めない……。
ごくん。
「ん。なかなかのおあじ。もうちょっとちいさくしてくれたらよき」
すると、目の前に今度はスプーンにのせられたフルーツが。
その先でエリアスがわくわくした顔をしている。
「あーん。……ん。あまくておいし」
今度は反対側から小さくちぎられたパンが俺のお口に押し込まれた。
もぐもぐもぐ。
前からまたフォークが。今度はさっきより小さく切ってある。よき。
もぐもぐもぐ。うむ。食べやすい!
お肉もぐもぐ。フルーツもぐもぐ。パンをもぐもぐ。
もぐもぐもぐもぐ。
い、いそがしい!自分で選ばせてっ!!
「みな、ちょっと待ってあげて欲しい。サフィラスが大変そうだ」
見かねてライオネルがモノ申して下された。ありがとう!ライ!
ちょっと息をついていると、向かい側の公爵が立ち上がった。
さすがに、マナーとか注意するのかな?
でも、俺のせいじゃないよね?これって誰が悪いの?
と思ったら……
「………サフィラス。これも食べるがよい」
わざわざテーブルを回って俺のところにフリットを持ってきた。
わざわざどうも。
受け取ろうとしたが、皿を持ったまま渡そうとしない。
「?」
首をかしげる俺に、公爵はフリットをフォークでさして……
「…………」
無言で俺に差し出す公爵。
「………………」
これ、俺があーんするまで終わらないヤツ?
「………………あーん。…………サクサクでよきです」
「うむ。うむ。それは良かった。………沢山食べなさい」
公爵は満足げに頷いて戻っていった。
何だったんだ一体。
これ、お食事会だよね?
俺の餌付け会じゃなかったよね?!
隣のゲイルに視線を送ると、ゲイルも呆然として
「………いやあ……凄いもん見たわ……」
と呟いていた。
うん。俺もびっくりした。
それにしても、俺って自分で食べない子みたいになってない?
王城でもお兄様か王様のお膝でもぐもぐ。
ここでは、お膝じゃないけどあちこちからもぐもぐ。
このままじゃダメな子になっちゃいそう。
仕方なく俺は宣言した。
「みなのしゅう!!きーてくだされ!
ぼくは!!じぶんでたべられますので!!!
『あーんきんしれい』をはつれいいたします!」
あちこちからブーイングが来たが、知らん!
ゆっくりと好きなように自分で食べさせてちょーだい!
俺はすました顔で、好きなものをもぐもぐしたのだった。
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小説家になろう様でも投稿しています。