もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中

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まさかまさかの新生活

俺、ふたたび王城へ!

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とりあえず、マリーとティガーに先に行ってもらって「今から行きますよー」って伝えてもらうことに。
どうしてかというと…。
ルー君がルー君バッグに入らなかったのです!
そりゃそうだよねえ!

いきなり大きくなっちゃったルー君は、今は豆しばサイズ。
俺がようやく抱っこして歩けるくらい。
念のため試してみたけど

「………後ろ足ならはいるよ?」

とのご申告。分かってた!

「うーん。このまんまでいいんでない?」
「いや、一応狼の仲間なんだぜ?ここならともかく、王城で放し飼いはダメだろ」
「ねこです!っていえばいいよ」
「ぼく、ちゃんと猫のふりできるよー」
「………さすがに無理があると思うのだが…」
「じゃあ、首輪をつけたらどうかな?」
「私の馬につけてやろうと思っていたスカーフがあるのだけど。とりあえずそれを代わりにしてはどうだろう?」
「それ、かわいい!スカーフつけたルーくん、さいこう!」
「……ライオネル、そのスカーフを持ってきてもらえるだろうか?」
「分かりました。急いで取ってくるから待っていて、サフィ」


ということで、ルー君には「野良じゃないですよお」って意味でスカーフをつけて、王城へ。
ちなみに、スカーフはグランディール家の青色でした。
おリボンみたいでとってもルー君に似合ってる。
でも、ルー君はうちの子ですので。ゲイルに緑のスカーフを買ってもらわなきゃ。




こんな感じで準備をすませて王城に行った俺たち。
とりあえずルー君はゲイルが抱っこした。

王城のゲートに着いたとたん、俺は「うひゃあ!」って言っちゃった。
だってだって、王族のみなさんが待ちかまえていたんだもん!
王様もみいんなどこか緊張した面持ち。
顏が強張ってる。

「こんにちはー。ただいまー?」
「サフィ!!」

俺は着いた早々レオンお兄様にぎゅむっとされた。

「サフィ!おかえり!何があったの?どこか痛いところはない?お腹は空いていない?大丈夫?」

そのまんま流れるように抱っこされ、身体をぺたぺたチェックされながら質問攻め。
あ。これ、既知。
ゲートを出るたびに俺はゲイルやらお兄様やらにこれをされるのだろうか。
熱烈う!

「うーんと。いたいところはないです。おなかは…すいてる!そーいえば、あさごはんたべてないのでした!」

どおりで力が出ないと思ったあ!

「ごはんください」

お兄様は、ふは、と笑った。
ちょっと緊張ほぐれたっぽい。

「ご飯は後で食べようね。すぐに準備させるからね」
「はーい!ごはん、ごはんっ」

あ、その前に大事な事言い忘れてた!

「あの!ぼくのねこがフェンリルだったので!ルーくんのごはんもおねがいします」

おりこうさんのルー君がゲイルの腕からぴょいっと飛び降りてご挨拶。

「ぼくルーくん。フェンリルでサフィのおとーと。よろしくー。ご飯はサフィから魔力もらうから大丈夫だよー」

王様たちは無になった。
でも、やっぱり若いお兄様は立ち直りが早かった。

「フェンリル…しかも話せるのか……。………うん、サフィだからね。うん。こんなこともあるよね……うん。ははは…」

こころなしか、笑顔に力がない。ごめんね、朝から。まだ寝起き?

「あさからごめんなさい。おにいさまもごはんまだ?いっしょにいただきますする?」

「……サフィ、ご飯は大丈夫だよ。
でも、食事ができるまで僕たちにお話し聞かせてくれるかな?」

すっごく優しいんだけど、何故か目が怖い。
やはり、朝早く起こされて怒っているのかもしれない。
もしかして「王城に狼なんて連れてきて!危ないでしょ!」なのかな?
確かに、失礼だったよね。でもバッグに入らなかったんだし、しょーがない。
俺は少しでも安心して貰おうと思って、お兄様に教えてあげた。

「おにいさま。ルーくん、ねこじゃなくておおかみだけど、にんげんたべないって。
やせいのフェンリルじゃない。ぼくのおとーとになりましたので。ごあんしんくだされ」

お兄様は無言のままもっと笑顔になった。
よかった。ちょっと安心してくれたみたい。

「ゲイル叔父様も詳しい話を聞かせてもらえるかな?」
「そのつもりだ。とりあえず、移動しようぜ」

ゲイルがまだカチコーンの王様たちをぐいぐい押しながら言った。
不敬とかはもう大丈夫のようだ。
ぶれーこー?

「ゲ、ゲイル。もう少し丁寧にした方が良いのではないか?」

公爵が気にしているので、ぶれーこーではないのかもしれない。

俺は気になっていることを聞いた。

「ごはんできるまで、おやつくれますか?おやつたべながらのおはなしがよきです。
なんかむしょーにおなかがすきすきですので!なにかくださいませえ!」

とりあえずゲイルが飴をくれた。俺専用に飴ちゃんを常備しているようだ。さすがゲイル!
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