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俺、自由だー!
俺、下町ゾーンへ
ということで、下町ゾーンへれっつらごー!
いざいかん!
おっかいもの~♪おっかいっもの~♪
ゲイルといっしょにおっかいっもの~♪
レオンといっしょにおっかいっもの~♪
ふたりと手を繋いでブンブン振りながらご機嫌で歩く。
ふんふふ~ん♪
ご機嫌の俺に、おばちゃんが声を掛けてくれる。
「おじょうちゃんご機嫌ねえ!パパとお兄ちゃんと一緒で楽しそうね!」
「うん!いっしょに初めてのお買いものなの!」
俺はえへへと繋いだ手を掲げてみせた。
「ちなみに、おじょうちゃんじゃなくって、ボクですので!」
忘れずきちんと訂正すると、おばちゃんは「あらら」と目を丸くして、間違えちゃったお詫びに、と飴をくれた。
「ありがとう!」
「いえいえ。迷子にならないようにね~!」
優しいおばちゃんにバイバイ、と手を振り、またご機嫌で歩く。
あ!あそこに並べてある四角い箱、なんだろ?
おお!あの窓に飾ってある小さなポーチ、なかなかいい感じじゃない?
実は、歩きながら色々な人が俺に声をかけてくれ、そのたびに女の子に間違えられ、お詫びだと言ってなにやらお菓子だとかちょっとしたものをくれるのである。その結果、俺のポケットは飴やクッキーでぱんぱんに。
それを入れるのにあのポーチがちょうどいい感じ。
「あのね、あそこのお店がみたい!」
「お!いいぞ。行こう」
「いいものが見つかるといいね」
カランカラーン
「すみませーん。おじゃまいたしまするー!ちょっと見せて下さいませー!」
ドアを開けたら、まあるいベレー帽みたいな帽子をかぶったまあるい体型のおじさんと、俺よりちょっと上くらいの男の子がいた。
「いらっしゃいませ!何がお探しですか?」
にこにことゲイルに聞くおじさんにゲイルが苦笑。
「俺とこいつは付き添いなんだ」
おじさんはちょっとびっくりした顔をして、それから俺の前にしゃがんで優しく聞いてくれた。
「おじょうちゃんのお買い物なんだね。何か探し物はあるかな?」
またしてもな「お嬢ちゃん」呼びにゲイルとお兄様が笑いを堪えている。
このやり取り、デフォルト?!そろそろ疲れてきた。でも男のプライド的に流すことはできぬ!
「おじょうちゃんじゃなくてボクですので!」
またしても何かくれるまえに俺は急いで言った。
「あのね、あそこのポーチが見たいです。これ、中に入れたいの」
ぱんぱんなポケットをポンポンと叩いて見せる。
おじさんは「ああ!」という顔。
「同じものや色違いがあるんだよ。持ってこようね。少しここで待っていてくれるかな?」
待っている間、ゆっくり店内を見せてもらお!
ここは革製品の店らしく、ポーチの他に肩掛けカバン、リュック、巾着、財布、ベルトなどがあった。見てるだけで楽しい!
ワクワクしながら見てたら、ふと小さな小銭入れが目に入った。ゲイルの瞳の色。コインが20枚くらい入る大きさで、今持ってるお金が全部入りそう。
「気に入った?」
いきなり声がしてビクッとなった。
「あ、ゴメン。驚かすつもりはなかったんだ」
お店の男の子だった。彼は申し訳なさそうに頭に手をやる。
「ううん。大丈夫!オレ、サフィ!もうすぐ6歳!男の子です!」
「ああ、さっき聞いてたw親父がごめんな?
俺はジャン。10歳。よろしく!」
あくしゅあくしゅ。
「それ、俺が作ったんだ。よければ他の色もあるぜ?」
「え?ジャンが?自分で作ったの?すごい!!もう働いてるの?」
「おう!親父に弟子入りしてるんだ。親父は凄い職人なんだぜ!俺もようやく小物を作らせて貰えるようになったんだ。それ、俺の自信作!」
「わああ!小さいのにすごいねえ!」
拍手する俺に、ジャンは照れ臭そうに頬を掻いた。
「小さいって…お前よりは上だぞ?まあ…ありがとうな」
「これね、買います!色もよき!みてみて!ほら!オレのおとうさまの瞳の色!いっしょ!」
ゲイルを引っ張ってしゃがんでもらう。
「お、おお…!確かに!
…てか、親父さんの瞳の色がいいのか?」
ちょっとどんびくジャン。
「うん!ゲイル、サイコーのおとうさま!カッコいいから!すき!!」
「ははは。すまんな、うちの息子が。
こいつ、俺が大好きだからなー。まいったなあ!」
俺のほっぺすりすりし始めたゲイルに、ジャンが苦笑。
「親父さん、めちゃくちゃ嬉しそうですよね…」
「ごめんね。この人たち、これが通常だから…」
「お兄さん、大変そうですね…」
何やら分かり合ってるお兄様とジャン。
「…これ、サフィとお兄さんの色もあるけど、いります?」
「!!!要るー!!!」
結局、俺はゲイル、俺、お兄様色、あと紫(ミカミカ)と黒を2つ(ティガマリ)の小銭入れを買うことに。
ほんとは1つ8ギル(800円)、全部で48ギル(4800円)なんだけど、40ギルにしてくれた。
俺の分は「プレゼントだ!」だって!
俺はお礼にポッケの中のお菓子を分けてあげることに。
「たくさんあるから、お好きなのをどーぞ!」
「おま!どうしてこんなにポケットに入れてるんだ?」
不思議そうに首をかしげるジャンに、俺は遠い目で
「いろいろあったのよ…」
と呟き、ゲイルとお兄様は「ブフッ」とふきだした。
後でデコピンしてやる!!
そんなこんなしてたら、おじさんが箱を持って戻って来た。
「お待たせしました!」
箱の中には、さっきのポーチの色違いが沢山と、少しサイズが小さなものも入っていた。
「あ!これ!いいかんじ!ゲイル色!」
ジャンの小銭入れはこのポーチの革の残りで作ったのかな?おなじゲイルカラーのポーチがあった!
ためしに下げてみると、俺にピッタリ!
くるーりと回ってみたけど、邪魔にもならない。
「これくださいませ!このまま持っていきます!」
ルンルンの俺に、ジャンが笑う。
「ははは!お前、マジで親父さん大好きなんだなwww」
「うん!大好きー!
ジャンだってお父さま大好きでしょお?デシってゆうとき、すっごくうれしそうだったもん!」
唇をとがらせて指摘してやると、ジャンは真っ赤になって慌てた。
「ば!そ、そんなんじゃねーよ!」
「うそつきー!スゴイしょくにんなんだ、ってじまんしてた」
俺の言葉におじさんが目を丸くする。
「ジャンがそんなことを!
こいつ、いつも『クソ親父』だとかなんとか悪態ばかりなんですよ。いやあ、まさか…」
「……ああもう!!親方としては、ソンケーしてるから!!!」
真っ赤になってヤケクソ気味なジャン。
感極まっておじさんがジャンを抱きしめた。
「ジャン!!」
ジャンも「ヤメロ!」なんていいながらも無理に逃げようとはしない。満更でもなさそう。
「ほーら、ジャンもお父さまが大好きだね!オレもゲイル大好きだから、いっしょだね!」
嬉しそうなおじさんたちに俺まで嬉しくなって、俺も俺もー、とゲイルに抱きつく。
お兄様はそんな俺たちを見てクスクス笑った。
「なんでこんなことになってるの?もう!
サフィ、ジャンが困ってるよ?」
「えー?なんで?大好きは大好きでしょー?」
そのあとジャンは何故か拗ねてしまって、また店のすみっこでお兄様となにやら分かり合っていた。
「あいつ、いつもああなんですか?なんなの、あれ?めちゃくちゃ困る!」
「うーん…。いつもああだね。でも、かわいいでしょ?」
「……かわいいけど…」
ゲイルとおじさんも息子可愛さについて熱く語り合い始めた。
俺は暇なので、いい感じのものを求めて箱の中を漁る。
ごそごそ。
これより小さなサイズがあれば、ルー君にどうかな?
オヤツとか入れて下げてあげたら喜ぶと思うの。
「うーん…。あった!!!」
色は緑!葉っぱの色!
侯爵家カラーだし、ルー君の毛色によく映えるはず!
引っ張り出してみると、サイズもいい感じ!
紐が少し長いけど、調整できるっぽい。
これ、ルー君にあげよ!
となると、なんとなくルーダも欲しがる気がする…
「あのー!この色のもっとおおきなやつ、ありますか?」
おじさんに聞いてみたら、ポーチじゃないけど肩掛けカバンがあった。ルーダにはこのくらいのサイズがいいかも。
紐がもっと長い方がいいけど…
「このひも、長くできますか?」
「ああ。金具を外せばすぐに交換できるよ。どれくらいの長さがいいかな?」
「んー…この2つ分くらい」
「…すごく大きな人なのかい?」
「あのねー、フェ…ムガッ!」
フェンリルと言おうとしたら、ゲイルに口を塞がれた。
あ、お忍びだった!
「ああ!すごくデカい男でな!身長もだが、横幅もあるんだよ。はっはっはっ!」
「それはそれは!…こちらはいかがでしょう?サイズが合うと良いのですが。
会わない時はお持ちいただければ交換致しますよ」
「お気遣い感謝する。たぶん大丈夫だと思うが、万一のときはよろしく」
こうしてまたポーチ2つ、カバン1つを購入。
こちらはポーチが1つ20ギル、カバンが40ギル、合わせて80ギル!
これもなんと60ギルにオマケしてくれました。
「…ありがとうだけど、こんなにオマケしちゃって大丈夫ですか?おみせ、つぶれちゃわない?」
お支払いしながら思わず心配になって聞いてみたら、笑われてしまった。
「ははは!なんともお優しいお子さんですなあ!」
おじさんはにこにこしながら優しい目で俺を見つめる。
「実はね。息子は本当はこの仕事が嫌なんじゃないか、無理しているんじゃないかとずっと心配だったんですよ。
でも、息子もこの仕事が好きでやってくれているのだと分かりました。ぼっちゃんのおかげでね」
そのお礼ですよ、とウインクするおじさん。
そういうことなら遠慮なく!
「ありがとうございます!
あのね。ジャンは作るのすごくじょうず!よきしょくにんさんですので!」
おいでおいで、とまだ拗ねてるジャンを呼ぶ。
耳が赤い。照れてるのかな?
「また買いにくるね!」
ぎゅっとハグしたら、ジャンがくしゃくしゃの笑顔を見せた。
「おう!もっと上手く作れるようになるならさ!また必ず来いよな!」
ばいばーい!と店を後にする。
とてもいいお買い物ができたし、とても素敵な出会いがあった。
お出かけって、素晴らしい!
買ったものは、ルーダバックに全部入ったので(俺のポーチを除き)ゲイルが持ってくれた。
ゲイルには少し長い。ルーダ用だもんね。
ずらないでね、ゲイル!
いざいかん!
おっかいもの~♪おっかいっもの~♪
ゲイルといっしょにおっかいっもの~♪
レオンといっしょにおっかいっもの~♪
ふたりと手を繋いでブンブン振りながらご機嫌で歩く。
ふんふふ~ん♪
ご機嫌の俺に、おばちゃんが声を掛けてくれる。
「おじょうちゃんご機嫌ねえ!パパとお兄ちゃんと一緒で楽しそうね!」
「うん!いっしょに初めてのお買いものなの!」
俺はえへへと繋いだ手を掲げてみせた。
「ちなみに、おじょうちゃんじゃなくって、ボクですので!」
忘れずきちんと訂正すると、おばちゃんは「あらら」と目を丸くして、間違えちゃったお詫びに、と飴をくれた。
「ありがとう!」
「いえいえ。迷子にならないようにね~!」
優しいおばちゃんにバイバイ、と手を振り、またご機嫌で歩く。
あ!あそこに並べてある四角い箱、なんだろ?
おお!あの窓に飾ってある小さなポーチ、なかなかいい感じじゃない?
実は、歩きながら色々な人が俺に声をかけてくれ、そのたびに女の子に間違えられ、お詫びだと言ってなにやらお菓子だとかちょっとしたものをくれるのである。その結果、俺のポケットは飴やクッキーでぱんぱんに。
それを入れるのにあのポーチがちょうどいい感じ。
「あのね、あそこのお店がみたい!」
「お!いいぞ。行こう」
「いいものが見つかるといいね」
カランカラーン
「すみませーん。おじゃまいたしまするー!ちょっと見せて下さいませー!」
ドアを開けたら、まあるいベレー帽みたいな帽子をかぶったまあるい体型のおじさんと、俺よりちょっと上くらいの男の子がいた。
「いらっしゃいませ!何がお探しですか?」
にこにことゲイルに聞くおじさんにゲイルが苦笑。
「俺とこいつは付き添いなんだ」
おじさんはちょっとびっくりした顔をして、それから俺の前にしゃがんで優しく聞いてくれた。
「おじょうちゃんのお買い物なんだね。何か探し物はあるかな?」
またしてもな「お嬢ちゃん」呼びにゲイルとお兄様が笑いを堪えている。
このやり取り、デフォルト?!そろそろ疲れてきた。でも男のプライド的に流すことはできぬ!
「おじょうちゃんじゃなくてボクですので!」
またしても何かくれるまえに俺は急いで言った。
「あのね、あそこのポーチが見たいです。これ、中に入れたいの」
ぱんぱんなポケットをポンポンと叩いて見せる。
おじさんは「ああ!」という顔。
「同じものや色違いがあるんだよ。持ってこようね。少しここで待っていてくれるかな?」
待っている間、ゆっくり店内を見せてもらお!
ここは革製品の店らしく、ポーチの他に肩掛けカバン、リュック、巾着、財布、ベルトなどがあった。見てるだけで楽しい!
ワクワクしながら見てたら、ふと小さな小銭入れが目に入った。ゲイルの瞳の色。コインが20枚くらい入る大きさで、今持ってるお金が全部入りそう。
「気に入った?」
いきなり声がしてビクッとなった。
「あ、ゴメン。驚かすつもりはなかったんだ」
お店の男の子だった。彼は申し訳なさそうに頭に手をやる。
「ううん。大丈夫!オレ、サフィ!もうすぐ6歳!男の子です!」
「ああ、さっき聞いてたw親父がごめんな?
俺はジャン。10歳。よろしく!」
あくしゅあくしゅ。
「それ、俺が作ったんだ。よければ他の色もあるぜ?」
「え?ジャンが?自分で作ったの?すごい!!もう働いてるの?」
「おう!親父に弟子入りしてるんだ。親父は凄い職人なんだぜ!俺もようやく小物を作らせて貰えるようになったんだ。それ、俺の自信作!」
「わああ!小さいのにすごいねえ!」
拍手する俺に、ジャンは照れ臭そうに頬を掻いた。
「小さいって…お前よりは上だぞ?まあ…ありがとうな」
「これね、買います!色もよき!みてみて!ほら!オレのおとうさまの瞳の色!いっしょ!」
ゲイルを引っ張ってしゃがんでもらう。
「お、おお…!確かに!
…てか、親父さんの瞳の色がいいのか?」
ちょっとどんびくジャン。
「うん!ゲイル、サイコーのおとうさま!カッコいいから!すき!!」
「ははは。すまんな、うちの息子が。
こいつ、俺が大好きだからなー。まいったなあ!」
俺のほっぺすりすりし始めたゲイルに、ジャンが苦笑。
「親父さん、めちゃくちゃ嬉しそうですよね…」
「ごめんね。この人たち、これが通常だから…」
「お兄さん、大変そうですね…」
何やら分かり合ってるお兄様とジャン。
「…これ、サフィとお兄さんの色もあるけど、いります?」
「!!!要るー!!!」
結局、俺はゲイル、俺、お兄様色、あと紫(ミカミカ)と黒を2つ(ティガマリ)の小銭入れを買うことに。
ほんとは1つ8ギル(800円)、全部で48ギル(4800円)なんだけど、40ギルにしてくれた。
俺の分は「プレゼントだ!」だって!
俺はお礼にポッケの中のお菓子を分けてあげることに。
「たくさんあるから、お好きなのをどーぞ!」
「おま!どうしてこんなにポケットに入れてるんだ?」
不思議そうに首をかしげるジャンに、俺は遠い目で
「いろいろあったのよ…」
と呟き、ゲイルとお兄様は「ブフッ」とふきだした。
後でデコピンしてやる!!
そんなこんなしてたら、おじさんが箱を持って戻って来た。
「お待たせしました!」
箱の中には、さっきのポーチの色違いが沢山と、少しサイズが小さなものも入っていた。
「あ!これ!いいかんじ!ゲイル色!」
ジャンの小銭入れはこのポーチの革の残りで作ったのかな?おなじゲイルカラーのポーチがあった!
ためしに下げてみると、俺にピッタリ!
くるーりと回ってみたけど、邪魔にもならない。
「これくださいませ!このまま持っていきます!」
ルンルンの俺に、ジャンが笑う。
「ははは!お前、マジで親父さん大好きなんだなwww」
「うん!大好きー!
ジャンだってお父さま大好きでしょお?デシってゆうとき、すっごくうれしそうだったもん!」
唇をとがらせて指摘してやると、ジャンは真っ赤になって慌てた。
「ば!そ、そんなんじゃねーよ!」
「うそつきー!スゴイしょくにんなんだ、ってじまんしてた」
俺の言葉におじさんが目を丸くする。
「ジャンがそんなことを!
こいつ、いつも『クソ親父』だとかなんとか悪態ばかりなんですよ。いやあ、まさか…」
「……ああもう!!親方としては、ソンケーしてるから!!!」
真っ赤になってヤケクソ気味なジャン。
感極まっておじさんがジャンを抱きしめた。
「ジャン!!」
ジャンも「ヤメロ!」なんていいながらも無理に逃げようとはしない。満更でもなさそう。
「ほーら、ジャンもお父さまが大好きだね!オレもゲイル大好きだから、いっしょだね!」
嬉しそうなおじさんたちに俺まで嬉しくなって、俺も俺もー、とゲイルに抱きつく。
お兄様はそんな俺たちを見てクスクス笑った。
「なんでこんなことになってるの?もう!
サフィ、ジャンが困ってるよ?」
「えー?なんで?大好きは大好きでしょー?」
そのあとジャンは何故か拗ねてしまって、また店のすみっこでお兄様となにやら分かり合っていた。
「あいつ、いつもああなんですか?なんなの、あれ?めちゃくちゃ困る!」
「うーん…。いつもああだね。でも、かわいいでしょ?」
「……かわいいけど…」
ゲイルとおじさんも息子可愛さについて熱く語り合い始めた。
俺は暇なので、いい感じのものを求めて箱の中を漁る。
ごそごそ。
これより小さなサイズがあれば、ルー君にどうかな?
オヤツとか入れて下げてあげたら喜ぶと思うの。
「うーん…。あった!!!」
色は緑!葉っぱの色!
侯爵家カラーだし、ルー君の毛色によく映えるはず!
引っ張り出してみると、サイズもいい感じ!
紐が少し長いけど、調整できるっぽい。
これ、ルー君にあげよ!
となると、なんとなくルーダも欲しがる気がする…
「あのー!この色のもっとおおきなやつ、ありますか?」
おじさんに聞いてみたら、ポーチじゃないけど肩掛けカバンがあった。ルーダにはこのくらいのサイズがいいかも。
紐がもっと長い方がいいけど…
「このひも、長くできますか?」
「ああ。金具を外せばすぐに交換できるよ。どれくらいの長さがいいかな?」
「んー…この2つ分くらい」
「…すごく大きな人なのかい?」
「あのねー、フェ…ムガッ!」
フェンリルと言おうとしたら、ゲイルに口を塞がれた。
あ、お忍びだった!
「ああ!すごくデカい男でな!身長もだが、横幅もあるんだよ。はっはっはっ!」
「それはそれは!…こちらはいかがでしょう?サイズが合うと良いのですが。
会わない時はお持ちいただければ交換致しますよ」
「お気遣い感謝する。たぶん大丈夫だと思うが、万一のときはよろしく」
こうしてまたポーチ2つ、カバン1つを購入。
こちらはポーチが1つ20ギル、カバンが40ギル、合わせて80ギル!
これもなんと60ギルにオマケしてくれました。
「…ありがとうだけど、こんなにオマケしちゃって大丈夫ですか?おみせ、つぶれちゃわない?」
お支払いしながら思わず心配になって聞いてみたら、笑われてしまった。
「ははは!なんともお優しいお子さんですなあ!」
おじさんはにこにこしながら優しい目で俺を見つめる。
「実はね。息子は本当はこの仕事が嫌なんじゃないか、無理しているんじゃないかとずっと心配だったんですよ。
でも、息子もこの仕事が好きでやってくれているのだと分かりました。ぼっちゃんのおかげでね」
そのお礼ですよ、とウインクするおじさん。
そういうことなら遠慮なく!
「ありがとうございます!
あのね。ジャンは作るのすごくじょうず!よきしょくにんさんですので!」
おいでおいで、とまだ拗ねてるジャンを呼ぶ。
耳が赤い。照れてるのかな?
「また買いにくるね!」
ぎゅっとハグしたら、ジャンがくしゃくしゃの笑顔を見せた。
「おう!もっと上手く作れるようになるならさ!また必ず来いよな!」
ばいばーい!と店を後にする。
とてもいいお買い物ができたし、とても素敵な出会いがあった。
お出かけって、素晴らしい!
買ったものは、ルーダバックに全部入ったので(俺のポーチを除き)ゲイルが持ってくれた。
ゲイルには少し長い。ルーダ用だもんね。
ずらないでね、ゲイル!
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