もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

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聖女を救え!

なんだかんだややこしいけど

ピッカピカになった聖女様は、ベッドから降りると、俺とゲイルの前で深々と頭を下げた。

「ありがとうございます。あなた方のおかげでようやく回復することができました。心より感謝申し上げます」

「頭をお上げください。私は息子の友人に力を貸しただけです」

「僕も、ナージャを助けたかっただけですのでね!お気になさらず!」

慌てて頭をあげてもらうようお願いする俺たちに、聖女様はようやく頭をあげてくれた。

「他国のあなた方まで巻き込んでしまってごめんなさい。私にもっと力があればよかったのですkれど……。あなた方も聖女だそうですね。私とはかなり違うようですが……」

それは俺も思った!
ルーから聞いてた聖女って、負の魔力を浄化して魔王の発生を防ぐとか、存在するだけで平和になるから、とか、男でも子供が産めるよー、とかそんなのだもん。
ゲイルや俺のほぼ万能の魔力とかは聖女っていうより元々っぽいしなあ……。
どこまでがもとからで、どこまでが聖女の力なのかって微妙な感じ。

「聖女様の力はどういう感じなの?」

「私は……浄化とヒールですね。あと、身体強化と守備力強化を付与することができます。それと、不確定ではありますが、未来の一部を見ることができます。時期を指定はできないので、何年後などということはわかりませんが……」

「未来視ですね。それは素晴らしい!」

「その力で、王になったナージャと、その傍にいる私の姿が見えたのです。それもあって私が死ぬようなことはないだろうと……。ただ、私が回復した方法まではあなた方が来るまでわかりませんでした」

「そうなんですね!うーん……助かる能力っていえばそうなんだけど……微妙っていえば微妙……?」

「こーら!サフィ。希望があるだけでも未来は変わるんだぞ。そう考えると役に立っているだろう」

「そうか!確かに!」


俺たちのやりとりに聖女様がクスクス笑った。

「うふふふ。仲が良いのですね」

「はい。僕とゲイルはとっても仲良しなのです!」

「まあそうだな。しかし……俺たちとかなり違うな。私たちの聖女としての能力は……浄化。負の魔力を浄化し、魔王の発生を防ぐものなのです。あと、魔を防ぎます。我々に害意の在るものをはじく力があるのです。魔法も毒も私たちには効果がありません。
私たちの国では貴族のほとんどは魔力を持っており魔法が使えるのですが、私たちはその魔力が非常に多く、さらに通常ならば一つか二つのはずの魔法属性も、ほぼすべて使用可能です。強力なヒールも使えます。だが、魔法のほうは聖女の力というよりも遺伝的なものではないかと……」

「あと、僕はフェンリルに『サフィが好きなようにしているだけで周りが平和になる』って言われました。それが能力というのかは分かりませんけれども」

「こうしてみると、それぞれの聖獣の力と関係しているのではないでしょうか?帝国の守護獣の力はパワーの増強だと聞いております。浄化とヒールが聖女の共通の力で、身体強化、守備力強化というのが聖獣様の守護による力なのかも」

「そうか!ルーのほうが格上の聖獣だって言ってたから、ゲイルと俺はその分たくさんの力を貰ってるのかも」

「もしかして、帝国の力は『パワー増強』で、王国の力は『魔力の増強』なのかもしれませんね」

うーん。聖女って言ってもいろいろあるんだね。




「聖女様。先ほど申し上げたように、私たちには毒が効かない、毒を無効にする力があります。私たちが宰相から渡されていた毒を見分し『宰相が聖女様に毒を盛っていた』ことを証明いたしましょう。私はこれでも医師として免許も保持しておりますし、それなりの知名度があります。私の証明があれば証拠たるはずです。その証拠と聖女様の回復があれば、宰相と側妃を排除し国を立て直すことができるのでは?」

「宰相を排除……。そうですね。彼は変わってしまいました。もう後戻りはできないでしょう。私も決断せねばなりませんね。どうか、ご協力いただけますか?毒と見分けるというのは……触れることで分かるのですか?それとも見ただけで?」

「あのね、飲んでみるの」

「え?」

「飲んでみて、毒なら勝手に光って自己治癒すると思うので。もしくは、飲む前に弾かれるかも」

「そ、そんな!あなた方に危険はないのですか?」

「万が一毒が効いたとしても、すぐにヒールしますので問題ありません」

不安そうな聖女様に、ゲイルが力強く頷いて見せた。

「私たちを信じて任せてくださいませんか?」





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