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聖女を救え!
やってみよう!
俺が飲むって言ったんだけど、ゲイルがどうしてもって譲らないのでゲイルが飲むことに。
だけど、その前に気になって聞いてみた。
「あのね、毒を毎日飲んでいたってことは、死ぬとかはないから大丈夫だと思うんだけど。お味はいかがだったのでしょうか?不味いとゲイルがかわいそうですので。もし不味いならハチミツとかと混ぜておこうかな、って」
俺の言葉に聖女様は物凄くびっくりしたお顔に。
「味ですか?!あの……薬効のあるお茶として出されたものですので、少し……薬の匂いのあるお茶…ですね。即効性のあるものでもありませんし、不味いとまでは感じませんのでご安心ください」
「ゲイル、良かったね!お茶だから不味くないって!いちおうはちみつ用意してもらう?」
それを聞いてゲイルが笑い出す。
「ははははは!サフィ、ありがとうな!お父様は大人だから少しくらい苦くても大丈夫だぞ?」
でも、証人は多いほうがいいだろうということで、ここでみんなに戻ってもらうことにした。
「お待たせいたしましたー!治療が終わりましたのでね、入ってよきですよおおおう!」
とたん。
バタバタバタッ!
駆けこむようにしてナージャが入ってきた。
「お、おかあさまはっ……おかあさまのちりょうは……っ!!」
「ナージャ」
キラキラの笑顔でナージャに向かって腕を広げる聖女様を見て、ナージャが泣き出した。
「お母様ーーーーっ!!」
泣きながら聖女様の腕に飛び込むと、号泣。
聖女様はそんな息子に涙ぐむ。
「これまで心配かけたわね。ごめんなさいね。あなたには苦労ばかりさせてしまって……。もう大丈夫よ。これで幸せな未来が確定したの。全部あなたのおかげよ。頑張ったわね、ナージャ。ありがとう」
「いいえ。私は……サフィたちにすがっただけです。すべて彼らのおかげです。ありがとう、みなさん!本当に……っ…ありがとう……っ……ふっ……ううっ……っ」
抱き合って回復を喜ぶ二人を見て胸がいっぱいになった俺は、思わずゲイルに抱き着いた。
ぐりぐりぐりっとゲイルのお腹に顔をおしつけて涙を隠す。
こっちの親子は間に合った。救うことができた。本当によかった。
ありがとう、ゲイル。みんな。
始まりは俺の誘拐という大事件。激オコだったのに、お兄様もゲイルも「ナージャに協力したい」っていう俺のわがままを許してくれた。
キースもリオもオルガ団長もそれに付き合ってくれた。
ここにいないお兄様にも、オルガ団長にもこの二人の姿を見せてあげたかったな。
落ち着いたところで、皆様を証人に「聖女様に宰相さんが差し入れている薬草茶」を飲んでみることに。
俺も万が一がないようにいつでもすぐさまハイヒールできいるようにゲイルにしっかりと抱き着く。
だってね……。俺には見えちゃってるの。
お茶のまわり、あの黒いもやんもやんがある!
明らかに悪意みたいなものがまとわりついてるんだもの!毒だよ絶対に!
「では、聖女様が飲まれているという薬草茶を、私が飲んで分析してみますね。薬草には詳しいので、口にすれば成分が分かります」
わざとらしーくゲイルが宣言。形式って大事だもんね、うんうん。
俺はもんのすごい集中してゲイルを見つめる。
コップに注がれた薬草茶を持ってみたが何も起こらなかった。
ふと思いついて言ってみた。
「飲む前に、指でチョンってしてみて」
飲まずに済むにこしたことはないもんね!やるだけやってみましょー!
ゲイルが言われるがままにチョンと指を薬草茶につけたとたん……
ピッカーン!
浄化発動!はい、毒が確定いたしましたーーー!!!
見ていたみんなも渋ーいお顔。
ナージャなんて「宰相めっ!やはり!ゆるさんっ!!」って地団駄踏んで悔しがってる。
ゲイルがこほん。
「…………驚かせてしまって申し訳ございません。浄化が発動してしまったようです。実は私の力は毒に反応いたします。毒に触れると自動的に浄化が発動するのです。つまり……これは毒だということ。王にご報告せねばなりませんね」
神妙な表情(ふりですけれどね)で述べたゲイルに、ナージャが慌てて取り繕った。
「なんと!大変驚きました。まさか、宰相様から差し入れられていた薬草に毒が……!とすると、母上の病が癒えなかったのは……」
「毒の影響も大きいでしょうな」
「早速父上に報告に向かいましょう!」
「私も同行させてください。もうすっかり回復いたしましたので、私の口からも説明させて頂きますわ」
うむうむ。これにてミッションクリアでござる!
だけど、その前に気になって聞いてみた。
「あのね、毒を毎日飲んでいたってことは、死ぬとかはないから大丈夫だと思うんだけど。お味はいかがだったのでしょうか?不味いとゲイルがかわいそうですので。もし不味いならハチミツとかと混ぜておこうかな、って」
俺の言葉に聖女様は物凄くびっくりしたお顔に。
「味ですか?!あの……薬効のあるお茶として出されたものですので、少し……薬の匂いのあるお茶…ですね。即効性のあるものでもありませんし、不味いとまでは感じませんのでご安心ください」
「ゲイル、良かったね!お茶だから不味くないって!いちおうはちみつ用意してもらう?」
それを聞いてゲイルが笑い出す。
「ははははは!サフィ、ありがとうな!お父様は大人だから少しくらい苦くても大丈夫だぞ?」
でも、証人は多いほうがいいだろうということで、ここでみんなに戻ってもらうことにした。
「お待たせいたしましたー!治療が終わりましたのでね、入ってよきですよおおおう!」
とたん。
バタバタバタッ!
駆けこむようにしてナージャが入ってきた。
「お、おかあさまはっ……おかあさまのちりょうは……っ!!」
「ナージャ」
キラキラの笑顔でナージャに向かって腕を広げる聖女様を見て、ナージャが泣き出した。
「お母様ーーーーっ!!」
泣きながら聖女様の腕に飛び込むと、号泣。
聖女様はそんな息子に涙ぐむ。
「これまで心配かけたわね。ごめんなさいね。あなたには苦労ばかりさせてしまって……。もう大丈夫よ。これで幸せな未来が確定したの。全部あなたのおかげよ。頑張ったわね、ナージャ。ありがとう」
「いいえ。私は……サフィたちにすがっただけです。すべて彼らのおかげです。ありがとう、みなさん!本当に……っ…ありがとう……っ……ふっ……ううっ……っ」
抱き合って回復を喜ぶ二人を見て胸がいっぱいになった俺は、思わずゲイルに抱き着いた。
ぐりぐりぐりっとゲイルのお腹に顔をおしつけて涙を隠す。
こっちの親子は間に合った。救うことができた。本当によかった。
ありがとう、ゲイル。みんな。
始まりは俺の誘拐という大事件。激オコだったのに、お兄様もゲイルも「ナージャに協力したい」っていう俺のわがままを許してくれた。
キースもリオもオルガ団長もそれに付き合ってくれた。
ここにいないお兄様にも、オルガ団長にもこの二人の姿を見せてあげたかったな。
落ち着いたところで、皆様を証人に「聖女様に宰相さんが差し入れている薬草茶」を飲んでみることに。
俺も万が一がないようにいつでもすぐさまハイヒールできいるようにゲイルにしっかりと抱き着く。
だってね……。俺には見えちゃってるの。
お茶のまわり、あの黒いもやんもやんがある!
明らかに悪意みたいなものがまとわりついてるんだもの!毒だよ絶対に!
「では、聖女様が飲まれているという薬草茶を、私が飲んで分析してみますね。薬草には詳しいので、口にすれば成分が分かります」
わざとらしーくゲイルが宣言。形式って大事だもんね、うんうん。
俺はもんのすごい集中してゲイルを見つめる。
コップに注がれた薬草茶を持ってみたが何も起こらなかった。
ふと思いついて言ってみた。
「飲む前に、指でチョンってしてみて」
飲まずに済むにこしたことはないもんね!やるだけやってみましょー!
ゲイルが言われるがままにチョンと指を薬草茶につけたとたん……
ピッカーン!
浄化発動!はい、毒が確定いたしましたーーー!!!
見ていたみんなも渋ーいお顔。
ナージャなんて「宰相めっ!やはり!ゆるさんっ!!」って地団駄踏んで悔しがってる。
ゲイルがこほん。
「…………驚かせてしまって申し訳ございません。浄化が発動してしまったようです。実は私の力は毒に反応いたします。毒に触れると自動的に浄化が発動するのです。つまり……これは毒だということ。王にご報告せねばなりませんね」
神妙な表情(ふりですけれどね)で述べたゲイルに、ナージャが慌てて取り繕った。
「なんと!大変驚きました。まさか、宰相様から差し入れられていた薬草に毒が……!とすると、母上の病が癒えなかったのは……」
「毒の影響も大きいでしょうな」
「早速父上に報告に向かいましょう!」
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うむうむ。これにてミッションクリアでござる!
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