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にゅー帝国にむけて
集合するでござる!
途中大魔神が降臨なされましたが、なんとかかんとかお話合いはまとまり。
「これからの帝国は、文化と技術を売りにした観光大国をめざす」ことに。
おおおお!!侵攻しんこうの武術国家から華麗なる転換!思い切りました!
実はこの観光大国というのは、ナージャが大変乗り気だったのです。
ナージャ、この脳筋王国に珍しく商才がありそうなの。
唯一政治みたいなことをがんばってた聖女様の血なのかもしれない。
冷遇状態でも自分でいろいろ考えて行動し、一人で留学してきて、俺を誘拐までしちゃって。
なんだかんだ失敗しつつもちゃんと目的は果たして俺たちをここに連れてきてる。
企画力、実行力があるんだよね。
そりゃあまあ、まだまだ詰めが甘いけど、それはほら。まだ子供だしね。
この脳筋国にはそういうこと教える人もいなかったんだから仕方なし。
エリアスでもいたらかなり違っただろうになあ。惜しいなあ。
どう発展させるかについては、商業関連に詳しいお兄様、下町に詳しいゲイル、そして前世チート知識のある俺、やる気のあるナージャでああだこうだ意見を出し合い申した。
その間、王様は「もう私たちの代は終わったも同然。時代の若者が決めるがよい」といい感じのことを言いながら、要するに「オレ知ーらない」を決め込んだ。隅っこのほうで王妃様と語り合いという名のいちゃいちゃ。
10年ぶりだもんね。わかるけど……わかるけど!!!参加しなさーい!!あんた王様でしょうが!
団長さんたちはところどころ「はにゃ?」「うにゃ?」と首をかしげつつ参加してくれた。
そっちは主にキース主導で「観光客向けの軍のデモンストレーション」だとか「イベント」なんかを相談してる。
これはナイショだけどキースってもともと王子だから「魅せ方」を心得てるの。それに冒険者としていろいろな国を見てるから、知識が豊富。団長さんたちも伝説のS級だからってキースに心酔してるしね。
あっちはキースがうまくまとめてくれるはず。こういうときキースの安定感と信頼感たるや!冒険者枠で来てももらったんだけど、あらゆるスペックが高いから助かるう!
でもってリオはといえば……ミカミカと「うちの上司ってばね」「いやいやうちの上司も」
と苦労話に花を咲かせている。別にいいんだけど、それよそんちでやること?今ひつよー?
突っ込んでやろうと思ったらば、そこから話は「公国をどうするか」「側妃をどうするか」に移行。悪ーいお顔で
「しれっと書状を送ればいいんじゃないかな?」
「せっかくだし側妃も『聖女を害そうと画策したんだが?もしかしてアンタらが指示したんじゃねえの』とか因縁つけて送り返したらよくね?そうすれば持参金ももらいっぱなし。なんなら見舞金、慰謝料もふんだくれそうじゃん
」
「そこに『文化交流にたまたま同行していた王国の高名な医師が毒を見破った』って付け加えておけば、王国の手が入ったのが分かるよねー。そうしたら公国も大人しく手を引くでしょ」
「うんうん。下手に公国が出しゃばってきて、俺らの上司たちが公国に行くとか言い出したら面倒だもんなあ」
「サフィなら絶対に行っちゃうよね。未然に防げるなら防いでおかないと。苦労するのは僕たちだもん」
「わかるわー!いや、リオも苦労してるんだなあ」
「サフィの下僕だもん。ちょっと目を離すと何かしてるの……」
「ああ……。可愛いけどなあ……。うちの国だけならいいけど、他国漫遊しそうだもんな……下手したら領土を広げられちまう」
「ほどほどが一番だよねえ」
「わかるわかる」
おいおい。どこのご隠居の会話?てか、俺の扱い!問題児みたいに言うのはやめて欲しい。俺って基本的に平和主義だと思うよ?
だけど、宰相と側妃が引っ張られていった、あのどうしようもない空気はもうない。
みんな未来の語り(一部は愛を語り合い)、新しい明日を作り出すという希望に満ちていた。
「……うん!めちゃくちゃいい感じ!」
くふふと笑うと、ナージャがなぜかぎくり。
「?どうしたの?」
「い、いや、サフィがその顔をするとまた何か言いだすのではと思ってしまって……」
「満足したお顔ですけれども?ナージャくん。誘拐犯として訴えてあげてもよいのですぞ?」
「ごめんなさい。申し訳ない」
慌てて頭を下げるナージャを見てお兄様がとても良い笑顔になった。このお顔のほうがよっぽど怖いのよ?
「その気持ちは、これからの帝国と王国の交易で見せて?鉄製品、家具、工芸品を融通してほしい。文化交流としてきたからには、成果が必要でね?技術者をうちに派遣してもらえると嬉しいな?どう?」
しからば俺もお兄様にご協力!
「両国間の関税の撤廃とかよきですなー!王国の後ろ盾もアピールできるし、いいと思うんだけど?」
二人でにっこり微笑めば、ナージャはガクリと項垂れた。
「……私の一存では決められないが、父上に進言しよう」
国を救ったんだし、安いもんでしょー!これぞ一挙両得!一石二鳥!
「これからの帝国は、文化と技術を売りにした観光大国をめざす」ことに。
おおおお!!侵攻しんこうの武術国家から華麗なる転換!思い切りました!
実はこの観光大国というのは、ナージャが大変乗り気だったのです。
ナージャ、この脳筋王国に珍しく商才がありそうなの。
唯一政治みたいなことをがんばってた聖女様の血なのかもしれない。
冷遇状態でも自分でいろいろ考えて行動し、一人で留学してきて、俺を誘拐までしちゃって。
なんだかんだ失敗しつつもちゃんと目的は果たして俺たちをここに連れてきてる。
企画力、実行力があるんだよね。
そりゃあまあ、まだまだ詰めが甘いけど、それはほら。まだ子供だしね。
この脳筋国にはそういうこと教える人もいなかったんだから仕方なし。
エリアスでもいたらかなり違っただろうになあ。惜しいなあ。
どう発展させるかについては、商業関連に詳しいお兄様、下町に詳しいゲイル、そして前世チート知識のある俺、やる気のあるナージャでああだこうだ意見を出し合い申した。
その間、王様は「もう私たちの代は終わったも同然。時代の若者が決めるがよい」といい感じのことを言いながら、要するに「オレ知ーらない」を決め込んだ。隅っこのほうで王妃様と語り合いという名のいちゃいちゃ。
10年ぶりだもんね。わかるけど……わかるけど!!!参加しなさーい!!あんた王様でしょうが!
団長さんたちはところどころ「はにゃ?」「うにゃ?」と首をかしげつつ参加してくれた。
そっちは主にキース主導で「観光客向けの軍のデモンストレーション」だとか「イベント」なんかを相談してる。
これはナイショだけどキースってもともと王子だから「魅せ方」を心得てるの。それに冒険者としていろいろな国を見てるから、知識が豊富。団長さんたちも伝説のS級だからってキースに心酔してるしね。
あっちはキースがうまくまとめてくれるはず。こういうときキースの安定感と信頼感たるや!冒険者枠で来てももらったんだけど、あらゆるスペックが高いから助かるう!
でもってリオはといえば……ミカミカと「うちの上司ってばね」「いやいやうちの上司も」
と苦労話に花を咲かせている。別にいいんだけど、それよそんちでやること?今ひつよー?
突っ込んでやろうと思ったらば、そこから話は「公国をどうするか」「側妃をどうするか」に移行。悪ーいお顔で
「しれっと書状を送ればいいんじゃないかな?」
「せっかくだし側妃も『聖女を害そうと画策したんだが?もしかしてアンタらが指示したんじゃねえの』とか因縁つけて送り返したらよくね?そうすれば持参金ももらいっぱなし。なんなら見舞金、慰謝料もふんだくれそうじゃん
」
「そこに『文化交流にたまたま同行していた王国の高名な医師が毒を見破った』って付け加えておけば、王国の手が入ったのが分かるよねー。そうしたら公国も大人しく手を引くでしょ」
「うんうん。下手に公国が出しゃばってきて、俺らの上司たちが公国に行くとか言い出したら面倒だもんなあ」
「サフィなら絶対に行っちゃうよね。未然に防げるなら防いでおかないと。苦労するのは僕たちだもん」
「わかるわー!いや、リオも苦労してるんだなあ」
「サフィの下僕だもん。ちょっと目を離すと何かしてるの……」
「ああ……。可愛いけどなあ……。うちの国だけならいいけど、他国漫遊しそうだもんな……下手したら領土を広げられちまう」
「ほどほどが一番だよねえ」
「わかるわかる」
おいおい。どこのご隠居の会話?てか、俺の扱い!問題児みたいに言うのはやめて欲しい。俺って基本的に平和主義だと思うよ?
だけど、宰相と側妃が引っ張られていった、あのどうしようもない空気はもうない。
みんな未来の語り(一部は愛を語り合い)、新しい明日を作り出すという希望に満ちていた。
「……うん!めちゃくちゃいい感じ!」
くふふと笑うと、ナージャがなぜかぎくり。
「?どうしたの?」
「い、いや、サフィがその顔をするとまた何か言いだすのではと思ってしまって……」
「満足したお顔ですけれども?ナージャくん。誘拐犯として訴えてあげてもよいのですぞ?」
「ごめんなさい。申し訳ない」
慌てて頭を下げるナージャを見てお兄様がとても良い笑顔になった。このお顔のほうがよっぽど怖いのよ?
「その気持ちは、これからの帝国と王国の交易で見せて?鉄製品、家具、工芸品を融通してほしい。文化交流としてきたからには、成果が必要でね?技術者をうちに派遣してもらえると嬉しいな?どう?」
しからば俺もお兄様にご協力!
「両国間の関税の撤廃とかよきですなー!王国の後ろ盾もアピールできるし、いいと思うんだけど?」
二人でにっこり微笑めば、ナージャはガクリと項垂れた。
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