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俺はA級になる!
俺の新しい称号
こうしてドラゴン討伐ならぬドラゴンの嫁取りが完了した。
俺には新たなペットが増え、辺境には新たなドラゴンが増え、さらにベビードラゴンに会える日も近い。
完全なるハッピーエンド……
なわけあるかー!!
辺境騎士団は「いやあ、まさかなあ!」「ドラゴンって話が通じるんだ」「意外といい奴らだったなあ!」とワイワイ。なんか一仕事終えたあと感を出している。
いや、アンタら素早く逃げたの覚えてる⁈アンタら最初の肉を用意した以外、なんもしてないからね?
後で辺境伯からキースへ辺境騎士団訓練の依頼を出してもらおう。
ドラゴンと戦うことなく話し合いで解決した、それは大変素晴らしいこと。
しかしながら!俺には大変不満があるのでござりまする!
つまりは……せっかくのドラゴンなのに。スレイヤーるどころかライディングすらも
しそこねたのである。
話が通じそうだったブリードには、止める間もなくジーク連行という名のハネムーンに行かれてしまい。
残るニドラはなしくずし的に巣作りに入ってしまった。
いくら俺でもそんな新婚さんに「ちょっと乗せて?」なんて言い出せない。
というか意外にも乗り気になったフリューゲルがいきなり発情しゴーンをせっせとペロペロし出したので「こらあかん!」とキースにすかさず目をふさがれ大急ぎで戻ってきたのだった。
ドラゴンのいやんあはん、ちょっとだけ興味あったのにい……。
ちなみに、子育て期間も、巣に近づかなければ魔獣を狩りに森に入ることは許可してくれた。
よかったよかった。
だけどさあ。これじゃあ俺、サンダーエンジェルのままじゃん……。
とりあえず予定通り土日で依頼をこなしてギルドに戻ってきたのでありますが。
こうこうこうしてああなって、ドラゴン餌付けして、ブリザードドラゴン眷属にして、アイスドラゴンとブリザードドラゴンが番って、アイスドラゴン同士が番って、2つのドラッツプルができ申したぞよ、とギルド長に説明したらば、
大爆笑された。
「いや、ねえわ!高位のドラゴン4頭集結?
それを餌付け?おまけにペットにして、ドラゴンを結婚させた?
なんだそれ!なんだそれええええ!!1」
大爆笑したあと突然机に突っ伏して動かなくなった。
「………おかしいだろ……おかしいよな……ドラゴンってめったに巣作りしねえぞ?
それも人間の近くで?2組も?え?アイスドラゴンって高位だよな?
ブリザードドラゴンって伝説じゃなかったか?
しかもなんだその生態!初耳なんだが⁈
……あれ?俺がおかしいのか?」
そんなギルド長の背をカウンターの中にいた冒険者さんが撫でてあげている。
この冒険者さんはカイトさんと言って、ギルド長曰く「押しかけ女房」。
ギルド長より10歳以上年下なの。駆け出しのころにギルド長の世話になって、一目ぼれ。
他の町で腕を磨き、満を持して戻ってきたのだそうな。
普段は面白くていい冒険者なんだけど、ギルド長がからむととってもうるさい。カイトはギルド長全肯定botなのだ。
「クリスさんはおかしくありません。クリスさんは正義です!おかしいのはサフィですって!
サフィ、クリスさんを困らせるなよなっ?!
キースさん、しっかりサフィの面倒みてくださいよっ!」
ちょっとこの物言いにはかちんときた。
だってキースは俺の保護者じゃない。俺とキースは冒険者としては対等なバディなのだ。
「俺、ちゃんと依頼をこなしただけですけど?!
しかも一人のけが人もなく、何の被害も出さずに伝説級のドラゴンを4ドラも攻略したんだよ?まずは褒められてよきでは?!」
「だな。実際サフィがいなきゃどんな被害が出ていたかわからんぞ?
ブリザードドラゴンの言葉も、サフィがいなきゃわからなかったしな。
サフィは大活躍だった!偉いぞ!さすがは俺のバディだ!」
キースがよしよしと褒めてくれた。
だよねえ、俺、バディ!ちゃんと立派な冒険者として大活躍したもんね!
「でしょー!これで叱られるってどういうこと?!
文句言うならカイトが倒してきなよ!」
ぷんすかポンと抗議すれば「無理に決まってるじゃん!」と呆れた顔で胸を張られた。
そこ胸を張るとこ違うし。
「分かった分かった。サフィは頑張った。
だけど、討伐じゃないから素材の買い取りは無しだぜ?
報酬は辺境からの依頼分だけになるが、いいよな?」
「別にいいよ。
だけど、ドラゴンスレイヤーとか、ドラゴンなんちゃらっていう称号をください!」
「は?」
「だーかーらー!
俺はね、冒険者になったときに、アンタの大好きなギルド長に『サンダーエンジェル』なんて二つ名つけられちゃったの!だからそれをなんとかしたいの!そのためにドラゴン狩りにいってきたんですけどもね!
ドラゴンをスレイヤーらずに解決しちゃったし、ライディングする予定が新婚イチャイチャに入っちゃったからそれもできなかったの。
だけどね。4ドラも幸せにしたんだから、なんかドラゴンなんちゃらって感じのカッコよき称号をくださいませ!
ギルドのメダルを書き換えて欲しいのです!」
えええー?という顔をされてしまった。
「てゆうか、カイトは二つ名ってある?」
「俺?俺はなあ、猪突猛進のカイト!」
ばばーん、をいう顔で言われたが……それって……イノシシ的な魔獣の……
「へー、あー、そうなんだー、ふーん」
「おい!もっと感動しろよ!」
「うわあ!すごおおおい!かっこいいなあああ!」
「嘘くさいんだよ!ちょっとキース!アンタの教育どうなってんだ?」
「うーん。サフィだし?」
「このギルドの連中、サフィを甘やかしすぎだぞ!
なあ、お前らだってそう思うだろ?」
その場に居合わせた冒険者たちに同意を求めるカイト。
だが……甘ーい!
ここの冒険者さんたちは6歳のころから俺を育ててくれた俺のお仲間なのです!
「だって、サフィだぞ?十分ギルドに貢献してきたんだし、いいじゃねえか」
「だよなあ。居てくれるだけでラッキーになるんだぞ?神様みたいなもんだぞ?」
「かわいいしな」
「うん。かわいいし!」
ほおら、みーんな俺の味方!
俺、カイトに向かって渾身のドヤアアアア!
してたら、頭にゴッツンコ。
「いったああああい!!」
「こら、サフィ。うちの新人職員をいじめるな!」
立ち直ったギルド長だ。
「公私混同だー!ぶー!ぶー!断固として抗議致す!
キース、言ってやって!俺、頑張ってきたよねっ」
「うーん……頑張って……きたのか?うまく解決したことは間違いないが……普通にドラゴン叱り倒してたような……」
「あーーー!あーーーーー!!あーーーーー!!聞かなかったことにする!!
では、サフィとキースは依頼完了!
素材報酬、追加報酬は無し!」
「依頼は3ドラだったでしょ?4ドラをなんとかしたのに?」
「かわいいペットができたんだからいいじゃねえか」
「ギルド長、いいかげんっ!
じゃあ称号!ドラゴンなんたらっていう称号くださいっ!!これは絶対に譲れませぬので!」
しょうがねえなあ、とギルド長が俺からメダルを受け取って奥に消えた。
なんか称号をくれるらしい。
やったあ!ついにエンジェルからおさらばだ!
クラーケンイーターとか魔物ぐらいとかいう訳のわからん二つ名も、新しく俺についたカッチョいい称号により置き換えられるはずだ!
うきうきと冒険者たちとお茶をしながら待っておりましたらば。
「ほら、刻んどいたぞ!」
遂に俺に新しい称号が付与された!
その称号は………
「ドラゴンブリーダー?!はあああ?!ナニコレ?!」
「……うん、確かに。間違ってはいないな?ドラゴンなんちゃらでもある」
「そういう問題じゃない!思ってたのとちがーーーう!!」
「贅沢をいうな!嘘の称号を与えるわけにはいかんだろう!」
「いやいやいや!なんかほかにないの?あるでしょ?
ドラゴンフレンド……いやそれもカッコ悪い。
ドラゴン……ドラゴン……キング?
ドラゴンキングで良くない?ドラゴン4ドラ、俺のペットだもん!」
「いや、それだとサフィがドラゴンみたいになってないか?」
「じゃあ、ちょっとドラゴンの尻尾貰ってくる!でもってパックンしてくるね!
そしたらドラゴンイーターになるでしょ?まだそっちの方がマシ!!」
「待て待て待て待て!食うな!ドラゴンは食いもんじゃねえ!」
「だってえええ!ブリーダーって………」
「サフィ、ドラゴンの繁殖なんてやろうと思ってできるもんじゃねえんだぞ?
ドラゴンは長命だ。めったに子作りもしねえ。それを2カップルも成立させたんだぞ?誇れ!」
なんかいいこと言ってみるみたいだけど、絶対に面倒臭くなっただけじゃん。
「とにかく、異論はなしだ!希望通りドラゴンつけてやったんだから、我慢しろ!」
そのかわりA級に飛び級で格上げしといてやったから!
まあ、ドラゴンが眷属になったんだ、Sでもいいんだけどな。まあまずはA級でやっとけ。
俺はぽーいッとギルドから放りだされてしまったのでした。
うそでしょおおおお……がっくり。
俺には新たなペットが増え、辺境には新たなドラゴンが増え、さらにベビードラゴンに会える日も近い。
完全なるハッピーエンド……
なわけあるかー!!
辺境騎士団は「いやあ、まさかなあ!」「ドラゴンって話が通じるんだ」「意外といい奴らだったなあ!」とワイワイ。なんか一仕事終えたあと感を出している。
いや、アンタら素早く逃げたの覚えてる⁈アンタら最初の肉を用意した以外、なんもしてないからね?
後で辺境伯からキースへ辺境騎士団訓練の依頼を出してもらおう。
ドラゴンと戦うことなく話し合いで解決した、それは大変素晴らしいこと。
しかしながら!俺には大変不満があるのでござりまする!
つまりは……せっかくのドラゴンなのに。スレイヤーるどころかライディングすらも
しそこねたのである。
話が通じそうだったブリードには、止める間もなくジーク連行という名のハネムーンに行かれてしまい。
残るニドラはなしくずし的に巣作りに入ってしまった。
いくら俺でもそんな新婚さんに「ちょっと乗せて?」なんて言い出せない。
というか意外にも乗り気になったフリューゲルがいきなり発情しゴーンをせっせとペロペロし出したので「こらあかん!」とキースにすかさず目をふさがれ大急ぎで戻ってきたのだった。
ドラゴンのいやんあはん、ちょっとだけ興味あったのにい……。
ちなみに、子育て期間も、巣に近づかなければ魔獣を狩りに森に入ることは許可してくれた。
よかったよかった。
だけどさあ。これじゃあ俺、サンダーエンジェルのままじゃん……。
とりあえず予定通り土日で依頼をこなしてギルドに戻ってきたのでありますが。
こうこうこうしてああなって、ドラゴン餌付けして、ブリザードドラゴン眷属にして、アイスドラゴンとブリザードドラゴンが番って、アイスドラゴン同士が番って、2つのドラッツプルができ申したぞよ、とギルド長に説明したらば、
大爆笑された。
「いや、ねえわ!高位のドラゴン4頭集結?
それを餌付け?おまけにペットにして、ドラゴンを結婚させた?
なんだそれ!なんだそれええええ!!1」
大爆笑したあと突然机に突っ伏して動かなくなった。
「………おかしいだろ……おかしいよな……ドラゴンってめったに巣作りしねえぞ?
それも人間の近くで?2組も?え?アイスドラゴンって高位だよな?
ブリザードドラゴンって伝説じゃなかったか?
しかもなんだその生態!初耳なんだが⁈
……あれ?俺がおかしいのか?」
そんなギルド長の背をカウンターの中にいた冒険者さんが撫でてあげている。
この冒険者さんはカイトさんと言って、ギルド長曰く「押しかけ女房」。
ギルド長より10歳以上年下なの。駆け出しのころにギルド長の世話になって、一目ぼれ。
他の町で腕を磨き、満を持して戻ってきたのだそうな。
普段は面白くていい冒険者なんだけど、ギルド長がからむととってもうるさい。カイトはギルド長全肯定botなのだ。
「クリスさんはおかしくありません。クリスさんは正義です!おかしいのはサフィですって!
サフィ、クリスさんを困らせるなよなっ?!
キースさん、しっかりサフィの面倒みてくださいよっ!」
ちょっとこの物言いにはかちんときた。
だってキースは俺の保護者じゃない。俺とキースは冒険者としては対等なバディなのだ。
「俺、ちゃんと依頼をこなしただけですけど?!
しかも一人のけが人もなく、何の被害も出さずに伝説級のドラゴンを4ドラも攻略したんだよ?まずは褒められてよきでは?!」
「だな。実際サフィがいなきゃどんな被害が出ていたかわからんぞ?
ブリザードドラゴンの言葉も、サフィがいなきゃわからなかったしな。
サフィは大活躍だった!偉いぞ!さすがは俺のバディだ!」
キースがよしよしと褒めてくれた。
だよねえ、俺、バディ!ちゃんと立派な冒険者として大活躍したもんね!
「でしょー!これで叱られるってどういうこと?!
文句言うならカイトが倒してきなよ!」
ぷんすかポンと抗議すれば「無理に決まってるじゃん!」と呆れた顔で胸を張られた。
そこ胸を張るとこ違うし。
「分かった分かった。サフィは頑張った。
だけど、討伐じゃないから素材の買い取りは無しだぜ?
報酬は辺境からの依頼分だけになるが、いいよな?」
「別にいいよ。
だけど、ドラゴンスレイヤーとか、ドラゴンなんちゃらっていう称号をください!」
「は?」
「だーかーらー!
俺はね、冒険者になったときに、アンタの大好きなギルド長に『サンダーエンジェル』なんて二つ名つけられちゃったの!だからそれをなんとかしたいの!そのためにドラゴン狩りにいってきたんですけどもね!
ドラゴンをスレイヤーらずに解決しちゃったし、ライディングする予定が新婚イチャイチャに入っちゃったからそれもできなかったの。
だけどね。4ドラも幸せにしたんだから、なんかドラゴンなんちゃらって感じのカッコよき称号をくださいませ!
ギルドのメダルを書き換えて欲しいのです!」
えええー?という顔をされてしまった。
「てゆうか、カイトは二つ名ってある?」
「俺?俺はなあ、猪突猛進のカイト!」
ばばーん、をいう顔で言われたが……それって……イノシシ的な魔獣の……
「へー、あー、そうなんだー、ふーん」
「おい!もっと感動しろよ!」
「うわあ!すごおおおい!かっこいいなあああ!」
「嘘くさいんだよ!ちょっとキース!アンタの教育どうなってんだ?」
「うーん。サフィだし?」
「このギルドの連中、サフィを甘やかしすぎだぞ!
なあ、お前らだってそう思うだろ?」
その場に居合わせた冒険者たちに同意を求めるカイト。
だが……甘ーい!
ここの冒険者さんたちは6歳のころから俺を育ててくれた俺のお仲間なのです!
「だって、サフィだぞ?十分ギルドに貢献してきたんだし、いいじゃねえか」
「だよなあ。居てくれるだけでラッキーになるんだぞ?神様みたいなもんだぞ?」
「かわいいしな」
「うん。かわいいし!」
ほおら、みーんな俺の味方!
俺、カイトに向かって渾身のドヤアアアア!
してたら、頭にゴッツンコ。
「いったああああい!!」
「こら、サフィ。うちの新人職員をいじめるな!」
立ち直ったギルド長だ。
「公私混同だー!ぶー!ぶー!断固として抗議致す!
キース、言ってやって!俺、頑張ってきたよねっ」
「うーん……頑張って……きたのか?うまく解決したことは間違いないが……普通にドラゴン叱り倒してたような……」
「あーーー!あーーーーー!!あーーーーー!!聞かなかったことにする!!
では、サフィとキースは依頼完了!
素材報酬、追加報酬は無し!」
「依頼は3ドラだったでしょ?4ドラをなんとかしたのに?」
「かわいいペットができたんだからいいじゃねえか」
「ギルド長、いいかげんっ!
じゃあ称号!ドラゴンなんたらっていう称号くださいっ!!これは絶対に譲れませぬので!」
しょうがねえなあ、とギルド長が俺からメダルを受け取って奥に消えた。
なんか称号をくれるらしい。
やったあ!ついにエンジェルからおさらばだ!
クラーケンイーターとか魔物ぐらいとかいう訳のわからん二つ名も、新しく俺についたカッチョいい称号により置き換えられるはずだ!
うきうきと冒険者たちとお茶をしながら待っておりましたらば。
「ほら、刻んどいたぞ!」
遂に俺に新しい称号が付与された!
その称号は………
「ドラゴンブリーダー?!はあああ?!ナニコレ?!」
「……うん、確かに。間違ってはいないな?ドラゴンなんちゃらでもある」
「そういう問題じゃない!思ってたのとちがーーーう!!」
「贅沢をいうな!嘘の称号を与えるわけにはいかんだろう!」
「いやいやいや!なんかほかにないの?あるでしょ?
ドラゴンフレンド……いやそれもカッコ悪い。
ドラゴン……ドラゴン……キング?
ドラゴンキングで良くない?ドラゴン4ドラ、俺のペットだもん!」
「いや、それだとサフィがドラゴンみたいになってないか?」
「じゃあ、ちょっとドラゴンの尻尾貰ってくる!でもってパックンしてくるね!
そしたらドラゴンイーターになるでしょ?まだそっちの方がマシ!!」
「待て待て待て待て!食うな!ドラゴンは食いもんじゃねえ!」
「だってえええ!ブリーダーって………」
「サフィ、ドラゴンの繁殖なんてやろうと思ってできるもんじゃねえんだぞ?
ドラゴンは長命だ。めったに子作りもしねえ。それを2カップルも成立させたんだぞ?誇れ!」
なんかいいこと言ってみるみたいだけど、絶対に面倒臭くなっただけじゃん。
「とにかく、異論はなしだ!希望通りドラゴンつけてやったんだから、我慢しろ!」
そのかわりA級に飛び級で格上げしといてやったから!
まあ、ドラゴンが眷属になったんだ、Sでもいいんだけどな。まあまずはA級でやっとけ。
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