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俺とレオンの婚約式
2日後
3日目。
ゲイルがお迎えに来てくれるまで俺は頑張った。
婚約、ヤバい。
朝から晩までMAXでレオンが甘い!
朝はオデコ、まぶた、鼻のちゅーで目覚め、そしてお口にちゅっ、で「おはようサフィ」
これがワンセット。
婚約者なので「あーん」でご飯を食べさせてもらい、これまた婚約者なので「あーん」で食べさせてあげる。
途中で口についたジャムを舐めとられ、ジャムより甘く「ん。甘い」と微笑まれながらのお食事。
レオンのお仕事について行き、お隣で書類振り分けのお手伝い。これも渡すたびにほっぺへのちゅー、もしくは激甘スマイルのどちらかもれなくついてくる。
城を手を繋いで移動。
腐れたお母様と、腐ってたハルパパと一緒にまたしても「あーん」ランチ。
これは2人からの「きゃー♡」だの「ふむふむ」だの生温かい視線とのセットである。
ここまでで十分俺のメンタルは消耗した。
これまでもレオンは甘々な時があった。だけど、いまならわかる。レオン、あれでもかなり抑えておったのだね⁈
抑えることをやめたレオン、婚約したばかりだからかかなり浮かれてもいらっしゃる模様。とにかく一日中ニコニコご機嫌で俺に優しく触れてはにこっ、目があってはなでなで、隙あらばちゅっ、といった感じなのであります!
き、きょーきゅー過多すぎい!
レオンがあまりにも幸せそうだからこの2、3日くらいはと耐えているのだが、さすがにキツイ。
つい「レオンを振り解いてダッシュしてみたらどうなるかなー」なんて考えてしもうた。まだダメージの新しいレオンがまた闇落ちしかねないからやめましたけれども。
俺だってレオンが好きではあるのですが、そこは10歳と20歳。好きの重さにはまだまだアリンコとカブトムシくらいの違いがあるのでしょう。
そこは追いついていけたらとは思うので、猛ダッシュかまさずお待ちいただきたい所存。
こんな感じで耐えている俺をミカミカとキース(俺の護衛なので王城にもキース控室ができておりました!俺といないときは、ミカミカといたり、オルガ団長のところに顔を出したりしておる模様)が生ぬるーく見守る。
「あー、悪いなサフィ。いや、レオンだってかなり頑張ってたんだぜ?すんげえライバルもいたし、サフィは全然意識しねえしでさ。
ようやく念願かなって浮かれてやがるんだよ。しばらくすりゃ落ちつくから、我慢してやってくれ」
「ライバルって俺か?
おいレオン、睨むなよ!これからはサフィの兄になるって言ったろ?いやあ、マジで重いな。
サフィ、嫌なら早めに言えよ?なんとかしてやるから」
キースはいつも俺の味方!信じてたよ相棒!
しかしこのキースの気遣いでさらにレオンは俺にべったり。
抱っこ移動だけは断固拒否して手を繋いで移動しております。
いつまでこの状態なのかなあ?
2日を過ぎる頃には、あまりにもちゅっちゅされまくったのでお口以外のちゅーは当たり前のような気すらしてきた。
お仕事中にニコニコとご褒美をねだられるとついやってしまうくらいには。
「サフィ?」
ニコニコしながらトントン、と自分の頬を指差すレオン。
仕方ないなあ…。
とことこっとレオンのところに行き、ほっぺにちゅっ!
これによりレオンの仕事意欲が飛躍的に向上するのである。
バリバリと仕事をこなし、あっというまに新しい法案なんてものまて捻り出してしまう。
ミカミカがマジな顔で「学校辞めてレオン係として就職しねえ?」というくらい素晴らしい効果だ。
もちろん就職はしません!俺はもう既に立派な冒険者なのですから!
こうして「婚約式のフォロー」ばバッチリすぎるほどになされた。
ゲイルがお迎えに来たときには、レオンはつピッカピカのつやっつや!満たされまくり、キランキランを通り越して「ビッカーン!」だった。
一方での俺は、ちょいとボロボロ。
撫で回され、チュッチュされまくり、甘さを過剰摂取させられ、まるで口に砂糖を流し込まれるようにして過ごしたのだ。
俺の繊細なハートはかなり消耗していた。
こう言ったらミカミカにすかさずこう突っ込まれた。
「嘘つけ!1日で慣れやがって当たり前に受け入れてたくせに!」
いや、抵抗しても無駄だから諦め?みたいな?まあレオンが嬉しいならいっかー、みたいな?
もちろんにゅるりだけは許しませぬよ?みせいねんいんこーはアカン!
てなわけで、お迎えゲイルが発した言葉は
「サフィ⁈やられちまったのか⁈
レオン、サフィはまだ10歳だぞ⁈なんてことしやがった!!」
だったのでした。
「大丈夫か?サフィ!
まさかレオンがそこまでするとは!
お父様が悪かった!さあ、帰るぞ!
二度とさせねえからな!!」
慌てたように俺を抱き上げレオンを睨みつけるゲイル。目に涙が浮かんでいる。
俺はキッパリとゲイルに告げた。
「ゲイル、大丈夫だよ!にゅるりのちゅーはアカンってしっかりオコしといたから!
ちゅーはお口まで!にゅるり禁止!」
ゲイルの目がまん丸になった。
「…………にゅるり?」
「婚約者のちゅー。お口の中にゅるりするやつ!
婚約者といえどまだ10歳ですのでね!息できないと死んじゃうでしょう?」
「………ちゅー?」
ギギギ、とまるで壊れたロボットのようにレオンを振り返るゲイル。
レオンがゲイルの言葉を繰り返す。
「ちゅー、だ。何を誤解したのかわからないが、キスしかしていないよ。当たり前だろう、サフィはまだ10歳なんだから。
私がそんな狭量な男だとでも?サフィを優先するに決まっているだろう。サフィの心に傷ひとつつけるつもりはない」
「だからサフィを返して?」と俺に手を伸ばす。
先程までとは一変。ゲイルはいきなり尊敬の眼差しになった。
「レオン、悪かった!お前は凄いやつだ。お前にならサフィを任せられる!」
レオンに俺を返し、感動したようにガシッと肩を抱くゲイルは
「だが、にゅるりはダメだな」
と釘を刺すのも忘れなかった。さすがゲイル!だいすきーー!!!
ゲイルがお迎えに来てくれるまで俺は頑張った。
婚約、ヤバい。
朝から晩までMAXでレオンが甘い!
朝はオデコ、まぶた、鼻のちゅーで目覚め、そしてお口にちゅっ、で「おはようサフィ」
これがワンセット。
婚約者なので「あーん」でご飯を食べさせてもらい、これまた婚約者なので「あーん」で食べさせてあげる。
途中で口についたジャムを舐めとられ、ジャムより甘く「ん。甘い」と微笑まれながらのお食事。
レオンのお仕事について行き、お隣で書類振り分けのお手伝い。これも渡すたびにほっぺへのちゅー、もしくは激甘スマイルのどちらかもれなくついてくる。
城を手を繋いで移動。
腐れたお母様と、腐ってたハルパパと一緒にまたしても「あーん」ランチ。
これは2人からの「きゃー♡」だの「ふむふむ」だの生温かい視線とのセットである。
ここまでで十分俺のメンタルは消耗した。
これまでもレオンは甘々な時があった。だけど、いまならわかる。レオン、あれでもかなり抑えておったのだね⁈
抑えることをやめたレオン、婚約したばかりだからかかなり浮かれてもいらっしゃる模様。とにかく一日中ニコニコご機嫌で俺に優しく触れてはにこっ、目があってはなでなで、隙あらばちゅっ、といった感じなのであります!
き、きょーきゅー過多すぎい!
レオンがあまりにも幸せそうだからこの2、3日くらいはと耐えているのだが、さすがにキツイ。
つい「レオンを振り解いてダッシュしてみたらどうなるかなー」なんて考えてしもうた。まだダメージの新しいレオンがまた闇落ちしかねないからやめましたけれども。
俺だってレオンが好きではあるのですが、そこは10歳と20歳。好きの重さにはまだまだアリンコとカブトムシくらいの違いがあるのでしょう。
そこは追いついていけたらとは思うので、猛ダッシュかまさずお待ちいただきたい所存。
こんな感じで耐えている俺をミカミカとキース(俺の護衛なので王城にもキース控室ができておりました!俺といないときは、ミカミカといたり、オルガ団長のところに顔を出したりしておる模様)が生ぬるーく見守る。
「あー、悪いなサフィ。いや、レオンだってかなり頑張ってたんだぜ?すんげえライバルもいたし、サフィは全然意識しねえしでさ。
ようやく念願かなって浮かれてやがるんだよ。しばらくすりゃ落ちつくから、我慢してやってくれ」
「ライバルって俺か?
おいレオン、睨むなよ!これからはサフィの兄になるって言ったろ?いやあ、マジで重いな。
サフィ、嫌なら早めに言えよ?なんとかしてやるから」
キースはいつも俺の味方!信じてたよ相棒!
しかしこのキースの気遣いでさらにレオンは俺にべったり。
抱っこ移動だけは断固拒否して手を繋いで移動しております。
いつまでこの状態なのかなあ?
2日を過ぎる頃には、あまりにもちゅっちゅされまくったのでお口以外のちゅーは当たり前のような気すらしてきた。
お仕事中にニコニコとご褒美をねだられるとついやってしまうくらいには。
「サフィ?」
ニコニコしながらトントン、と自分の頬を指差すレオン。
仕方ないなあ…。
とことこっとレオンのところに行き、ほっぺにちゅっ!
これによりレオンの仕事意欲が飛躍的に向上するのである。
バリバリと仕事をこなし、あっというまに新しい法案なんてものまて捻り出してしまう。
ミカミカがマジな顔で「学校辞めてレオン係として就職しねえ?」というくらい素晴らしい効果だ。
もちろん就職はしません!俺はもう既に立派な冒険者なのですから!
こうして「婚約式のフォロー」ばバッチリすぎるほどになされた。
ゲイルがお迎えに来たときには、レオンはつピッカピカのつやっつや!満たされまくり、キランキランを通り越して「ビッカーン!」だった。
一方での俺は、ちょいとボロボロ。
撫で回され、チュッチュされまくり、甘さを過剰摂取させられ、まるで口に砂糖を流し込まれるようにして過ごしたのだ。
俺の繊細なハートはかなり消耗していた。
こう言ったらミカミカにすかさずこう突っ込まれた。
「嘘つけ!1日で慣れやがって当たり前に受け入れてたくせに!」
いや、抵抗しても無駄だから諦め?みたいな?まあレオンが嬉しいならいっかー、みたいな?
もちろんにゅるりだけは許しませぬよ?みせいねんいんこーはアカン!
てなわけで、お迎えゲイルが発した言葉は
「サフィ⁈やられちまったのか⁈
レオン、サフィはまだ10歳だぞ⁈なんてことしやがった!!」
だったのでした。
「大丈夫か?サフィ!
まさかレオンがそこまでするとは!
お父様が悪かった!さあ、帰るぞ!
二度とさせねえからな!!」
慌てたように俺を抱き上げレオンを睨みつけるゲイル。目に涙が浮かんでいる。
俺はキッパリとゲイルに告げた。
「ゲイル、大丈夫だよ!にゅるりのちゅーはアカンってしっかりオコしといたから!
ちゅーはお口まで!にゅるり禁止!」
ゲイルの目がまん丸になった。
「…………にゅるり?」
「婚約者のちゅー。お口の中にゅるりするやつ!
婚約者といえどまだ10歳ですのでね!息できないと死んじゃうでしょう?」
「………ちゅー?」
ギギギ、とまるで壊れたロボットのようにレオンを振り返るゲイル。
レオンがゲイルの言葉を繰り返す。
「ちゅー、だ。何を誤解したのかわからないが、キスしかしていないよ。当たり前だろう、サフィはまだ10歳なんだから。
私がそんな狭量な男だとでも?サフィを優先するに決まっているだろう。サフィの心に傷ひとつつけるつもりはない」
「だからサフィを返して?」と俺に手を伸ばす。
先程までとは一変。ゲイルはいきなり尊敬の眼差しになった。
「レオン、悪かった!お前は凄いやつだ。お前にならサフィを任せられる!」
レオンに俺を返し、感動したようにガシッと肩を抱くゲイルは
「だが、にゅるりはダメだな」
と釘を刺すのも忘れなかった。さすがゲイル!だいすきーー!!!
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