もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

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俺とレオンの婚約式

婚約式2

とにもかくにも、なんとかロンの誘惑をふりきり壇上へ。

「ごほん!
皆、本日はよくぞ集まってくれた。
遠方からはるばる参加してくれた、帝国の方々、リンドールの方々、ロンドの方々にも改めて礼を言わせてほしい。

第一王子であるレオンハルトと、グリフィス伯爵が息子、サフィラスがめでたく婚約を結んだことをここに公表する!既に誓約書への署名は済ませておる!」

レオンが台の上に置かれた誓約書を手に取り、俺に渡してくれる。
ん?これを広げて掲げるのね。おけです!

「こちらでござりまする!ご確認くださいませえ!」

するとその誓約書がぱああああ、と輝いた!
なぬ?!誰かの光魔法?
最前列でゲイルがウインクしている。もう、お父様ったら!

察しなパパがそれにのっかった。

「ふむ!なんと素晴らしい!神も祝福してくれておるようだな」

神と書いてゲイルと読むやつですけどね。



ここからが宣誓だ。
レオンは宣誓書を丁寧な手つきで台に戻すと、俺の前で片膝をついた。
感無量という表情で俺を見上げるレオン。
あんまりにも幸せそうなもんだから、なんだか俺まで胸がぎゅうっとしてきた。
目と目でお話をする。

(ようやくここまで来たね、サフィ?)
(だね!これからはずっと一緒だよ、レオン)

レオンは恭しく俺の手をとり、そっと手の甲に額をつけた。
そして朗々と響く声で宣言する。

「私、レオンハルト・フリューゲルはサフィラス・グリフィスを婚約者とし、永遠に愛することをここに誓います。どんな困難に見舞われようと私はこの生涯をかけてサフィを守り、愛す。この命付きようとも私の魂は永遠にサフィと共に!」

お母様のあたりから小さな声で「まあまあまあ!」と聞こえた。
ち、ちょっとレオン!それ違う!結婚とかの時にするやつ!!婚約にしては重過ぎるっ!!
でも、俺を見てすんごい笑顔を見せるところをみると、分かってて言ってる。これ確信犯ですな。

そうきたからには俺も言わねばなるまい!

「私、サフィラス・グリフィスはレオンハルト殿下を婚約者とし、永遠に愛することをここに誓いまする!!
どんなことがあってもレオンを支え、剣となり盾となって守ります所存!天地神明にかけてこの命はレオンと共に!」

どやあああ!俺だって負けませぬよ!!
我ながらめちゃんこカッコいい誓いだったと思う。

「サフィ!!」

感無量となったレオンがすっくと立ちあがり、俺をぎゅうっと抱きしめた。
そして皆に向かって一言。

「私の婚約者は最高にカッコいいだろう?」


パチパチパチパチ!!
わあああああああ!!

物凄い歓声と拍手が王国・帝国勢からおこった。
そのあまりのテンションの高さに、ロンドドン引き。
リンドールは……感動して泣いてる。んもう、ほんといい人たち!!




ここからは無礼講。
ゲイルたちは始まる前に挨拶済みだから、少し遠慮してもらうことになっていた。
というわけで、我先にとおっちゃんたちが次々に俺たちを祝いに来てくれる。

「サフィ!ついに嫁にいってしまうのだな。なんと早すぎるではないか!」
「いや、まだ婚約ですし」
「ついこのあいだまで赤子だったというのに……早いものだのう……」
「てゆーか、会ったの5歳の時でしょお?」

どうしよう。ツッコミどころがありすぎる!
みんなして孫の結婚式に出るおじいちゃんモードになってしまって、ぼろぼろと泣きながら俺の頭をなで、頬をすりすりし、頭頂をくんかくんか。
すかさずレオンが間に割って入る。

「私のサフィですよ?あまり触れないでもらえませんか?」

ものすごい冷気の必殺王族のスマイル
しかしここにおるおっちゃんたちは元反王家の剛の者。
圧をものともせずに笑い飛ばす。

「はっはっは!若造が何とも狭量なことのよう。サフィ、このような心の狭い男でよいのか?」

「うむ。よきです。レオンがこうなるのはね、俺のことだけだからね!レオンってば俺のことが大好きですのでね!」

堂々と胸を張れば「サフィ!!」とまたしてもレオンに抱き着かれ、おっちゃんたちには無言でひたすらなでなでされた。
大丈夫だよ、おっちゃん。俺ってば流されるみたいに婚約になったけど、ちゃんと考えて婚約しましたのでね。
なんだかんだと、俺にとってレオンは一緒にいるのが当たり前になるくらい大切な人なのです。



おっちゃんたちの間を潜り抜け、国賓である帝国勢にもご挨拶。
帝国勢からは「良かった良かった」とバシンバシン背中を叩かれた。
脳筋目‼力強すぎ!

「いやあ、めでたい!それにしても殿下、サフィみたいにおっかないの、よく娶れましたなあ!」
「だよなあ。確かにとびきり可愛いが、何をしでかすかわからんからなあ。心配で夜も眠れる気がしねえ」

おいおい?キミたち俺をディスりに来たのかい?
ずももも、と黒い雲を浮かべていると、慌ててナージャがフォロー。

「いや、サフィは素晴らしいぞ?なにしろ天使のような見た目に、S級並みの強さなのだからな。
私もサフィを連れ帰って妻にしようだなどと恐れ多いことをよくぞ思ったものだ。
サフィを御せるのはレオンハルト殿下くらいだろう」

人を暴れ馬みたいに言わないでくれる?
脳筋たちの祝いの言葉はやはり脳筋。褒めてくれてるんだろうけど、微妙が過ぎる。

レオンも「こいつらはしょうがないね」とばかりに苦笑。これ、同じことを王国勢が言ったらシメられてるからね?お気を付けくださいましよ!




お友達たちのところではみんなから温かい言葉を貰った。さすがはマイフレンド!

「レオンハルト殿下!このサフィをよくぞここまで……!!」
「鈍いこの子にどうやって意識させたんですか?参考までにぜひお聞きしたいですわ!」

ミンミンの気になるとこ、そこ?

「ふふふ。ありがとう。想像できると思うけど……本当に大変だったんだよ?
でも、最後には泣き落とし、かな?」
「あははは!殿下もそんな冗談を言うんですね!」

いや、ミンツ。ほんとなんですけれどもね。

「君たちにはね、これからもずっとサフィを支えてもらいたいと思っているんだけど……どうだろうか?
また王城から御両親に相談させてもらうから、できれば前向きな返事を期待しているよ?」

「前向きな返事以外受付ないおつもりですよね?」
「リースくん、鋭い!」
「君たちならきっと断らないと信じてはいるかな。サフィが選んだ人たちだからね。
実はカーミール君からはもう返事をもらっているんだ。ね?」
「はいはい!僕はもうゲットされました!
ょうがないよね、だってサフィ何しでかすかわかんないんだもん!
殿下も常に一緒にいるわけじゃないんだし、誰かサフィを止める人が必要でしょう?」
「えへへ!ミルママ、ありがとう!大好きっ!」
「ああ、もうっ!僕も好きだよ!
あ、殿下、焼きもち焼かないでくださいね?全くそんな気はありませんから!」



ひととおり挨拶を済ませ、本来なら一番最初に挨拶するはずだった国賓のところへ。
明らかな軽視にロンドは不満を隠せない。
イライラと足は細かなリズムを刻み、口元はピクピクとひきつっている。
うん、これくらいに怒らしておけばすぐにボロを出しそう。





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