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新たな目標
生徒会室にて2
とりあえず、聞いていただきましょう。今回のレオンのお願い、いや、俺のお願いを!
「お願いというのはですね、生徒会室の隅っこをちょこっとだけ貸して欲しいっていうことなの」
まさかそんなお願いだとは思わなかったみたいで、生徒会の面々は目をぱちくり。
「え?ちょっとごめん。どういう意味?」
リオが心底理解不能というように聞いてきた。
「だからね、生徒会室の隅っこで俺とレオンに会議をさせて欲しいの」
もう一度繰り返せば、全員が「何言ってるんだこいつ」顔になってしもうた。
ルーシュ先輩が可哀そうな人を見るような顔でレオンに向き合う。
「殿下、申し訳ないのですが、殿下の口から説明をお願いできますか?
こんな言い方は失礼でしょうが………王国の王城はそんなに狭………スペースが無いのですか?
王子とその婚約者が相談できる場所もないというのは、相当ですよね?」
「しっ!ルーシュ、失礼よ!お二人は恋人同士の語らいの場が欲しいのではなくて?ほら、王城には人目があるから……」
「ええ?ここでいちゃつこうってのか?勘弁してくれ……」
勝手に話を進める双子先輩にレオンが苦笑しながら首を振った。
「いや、ごめん。言い方が悪かったね。
実は私の側近兼侍従とサフィの専属護衛で家族のキースの結婚式をサプライズで行いたいと思っているんだ。
しかし、なにしろ側近と専属護衛だろう?
基本的には私室以外は私たちの側にいることになっている。
王城では二人に隠れて相談することが難しくてね」
「だから、学園で相談したらどうかと思って。この学園には侍従も護衛も入れないでしょ?
不自然じゃなくミカミカとキースを撒けるもん」
「サフィ、言い方ね?つまり、自然と二人のいない状態が作り出せるから、ということなんだ。
場所を少しお借りする代わりに、毎回差し入れを用意させて貰うよ?」
はいはーい!と手を上げる。
「あのね、俺がいつも言ってるクマさんのアップルパイ!たくさん持ってきますので!!」
ここでリオがようやく首を縦に振ってくれた。
「分かった。そういうことね。
キースのためなら、僕としては協力してあげたいな。
だってキースにはサフィがとてもお世話になっているんだもん」
「キースってサフィの相方のドラゴンスレイヤーのキースか?
え?あの人結婚すんの?そういうことなら俺も賛成!いいじゃねえか!サプライズ!
俺にも一枚かませろ。手伝えることがあったら声かけてくれ」
「ロマンチックねえ!私も賛成だわ!もちろんロイドも、でしょ?」
「僕はもともと異論はありませんよ。でも、一つ条件をつけてもよろしいでしょうか?」
ロイド先輩がそんなことを言い出すなんて珍しい。なんだろう?
みんなも同じことを思ったみたいで不思議そうに首を傾げている。
さて、先輩の条件とは……なんとオル先輩のことだった。
「僕が言うべきことではないと承知でお願いしたいのです。あの……オル先輩のことなのですが……。
レオンハルト殿下、確かにオル先輩のご婚約者に対するスキンシップは申し訳なかったと思います。
しかし、オル先輩に邪な想いはないのです。先輩は可愛いものに目が無くて……。
子猫、子犬、子供、とにかく小さくて可愛らしい癒しに飢えているのです。
生徒会も少数精鋭。忙しかったのでストレスが溜まっておりまして……。
先輩をよく知る生徒会の仲間として断言ん致します。オル先輩はサフィには癒しを求めていただけです。
今後は決して膝に乗せたりはさせません。我々で止めます。
なので、オル先輩を許してはいただけないでしょうか?
こう見えて可愛いもの好きだという以外はとても優秀な人なので……」
ロイドせんぱいいいい!やっぱりあなたは生徒会の良心でした!
うん。レオンの気持ちはわかるけれど、俺も一応レオンのヤキモチが過ぎることは理解している。
なのでロイド先輩を援護いたします。
「あのね、ゲイルだっておっちゃんたちだって俺を抱っこしてきたでしょ?
俺は別に嫌じゃないから大丈夫だよ?
レオンが真っ黒黒になるから、婚約してからはちゃんとお断りしておりますし。
オル先輩はお疲れなだけなのです。それ以外は副会長として優秀な人なの。
俺、生徒会のみんなが大好きだから、許してあげて欲しいな?」
「お願いというのはですね、生徒会室の隅っこをちょこっとだけ貸して欲しいっていうことなの」
まさかそんなお願いだとは思わなかったみたいで、生徒会の面々は目をぱちくり。
「え?ちょっとごめん。どういう意味?」
リオが心底理解不能というように聞いてきた。
「だからね、生徒会室の隅っこで俺とレオンに会議をさせて欲しいの」
もう一度繰り返せば、全員が「何言ってるんだこいつ」顔になってしもうた。
ルーシュ先輩が可哀そうな人を見るような顔でレオンに向き合う。
「殿下、申し訳ないのですが、殿下の口から説明をお願いできますか?
こんな言い方は失礼でしょうが………王国の王城はそんなに狭………スペースが無いのですか?
王子とその婚約者が相談できる場所もないというのは、相当ですよね?」
「しっ!ルーシュ、失礼よ!お二人は恋人同士の語らいの場が欲しいのではなくて?ほら、王城には人目があるから……」
「ええ?ここでいちゃつこうってのか?勘弁してくれ……」
勝手に話を進める双子先輩にレオンが苦笑しながら首を振った。
「いや、ごめん。言い方が悪かったね。
実は私の側近兼侍従とサフィの専属護衛で家族のキースの結婚式をサプライズで行いたいと思っているんだ。
しかし、なにしろ側近と専属護衛だろう?
基本的には私室以外は私たちの側にいることになっている。
王城では二人に隠れて相談することが難しくてね」
「だから、学園で相談したらどうかと思って。この学園には侍従も護衛も入れないでしょ?
不自然じゃなくミカミカとキースを撒けるもん」
「サフィ、言い方ね?つまり、自然と二人のいない状態が作り出せるから、ということなんだ。
場所を少しお借りする代わりに、毎回差し入れを用意させて貰うよ?」
はいはーい!と手を上げる。
「あのね、俺がいつも言ってるクマさんのアップルパイ!たくさん持ってきますので!!」
ここでリオがようやく首を縦に振ってくれた。
「分かった。そういうことね。
キースのためなら、僕としては協力してあげたいな。
だってキースにはサフィがとてもお世話になっているんだもん」
「キースってサフィの相方のドラゴンスレイヤーのキースか?
え?あの人結婚すんの?そういうことなら俺も賛成!いいじゃねえか!サプライズ!
俺にも一枚かませろ。手伝えることがあったら声かけてくれ」
「ロマンチックねえ!私も賛成だわ!もちろんロイドも、でしょ?」
「僕はもともと異論はありませんよ。でも、一つ条件をつけてもよろしいでしょうか?」
ロイド先輩がそんなことを言い出すなんて珍しい。なんだろう?
みんなも同じことを思ったみたいで不思議そうに首を傾げている。
さて、先輩の条件とは……なんとオル先輩のことだった。
「僕が言うべきことではないと承知でお願いしたいのです。あの……オル先輩のことなのですが……。
レオンハルト殿下、確かにオル先輩のご婚約者に対するスキンシップは申し訳なかったと思います。
しかし、オル先輩に邪な想いはないのです。先輩は可愛いものに目が無くて……。
子猫、子犬、子供、とにかく小さくて可愛らしい癒しに飢えているのです。
生徒会も少数精鋭。忙しかったのでストレスが溜まっておりまして……。
先輩をよく知る生徒会の仲間として断言ん致します。オル先輩はサフィには癒しを求めていただけです。
今後は決して膝に乗せたりはさせません。我々で止めます。
なので、オル先輩を許してはいただけないでしょうか?
こう見えて可愛いもの好きだという以外はとても優秀な人なので……」
ロイドせんぱいいいい!やっぱりあなたは生徒会の良心でした!
うん。レオンの気持ちはわかるけれど、俺も一応レオンのヤキモチが過ぎることは理解している。
なのでロイド先輩を援護いたします。
「あのね、ゲイルだっておっちゃんたちだって俺を抱っこしてきたでしょ?
俺は別に嫌じゃないから大丈夫だよ?
レオンが真っ黒黒になるから、婚約してからはちゃんとお断りしておりますし。
オル先輩はお疲れなだけなのです。それ以外は副会長として優秀な人なの。
俺、生徒会のみんなが大好きだから、許してあげて欲しいな?」
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