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第6章
一日千秋⑨ ~始動、二郎の和解大作戦~
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週末の金曜日、二郎は全く頭に入って来ない物理の授業を聞きながら昨日凜から言われた言葉を思い浮かべ今後の行動方針を考えていた。
(こうなった以上、とにかく自分から動かなきゃダメだけど、どこから攻略すべきなんだろうなぁ)
そんななことを考えながら二郎は関係修復すべき相手とその難易度を物理のノートに書き込んでいた。
・忍→難易度1位(長期戦覚悟、正直活路が見えない)
・レベッカ→難易度2位(たぶんまだ怒っていて話を聞いてくれるか不明)
・すみれ→難易度3位(ブチ切れていると思うが全力で謝ればチャンスありか)
・エリカ→難易度4位(直接何かをしたわけじゃ無いがとにかく怖い)
・四葉さん→難易度5位(一番許してくれそうだけど、なんとなく会いに行きづらい)
・バスケ部の連中→難易度6位(部活に行けば問題解決)
(一に関してはすみれとの事を配慮しているだけでもともと問題は無いし、まぁこんなところか。とりあいず今日は週末の練習試合のことを考慮しても、放課後部活に顔出すのが先決だよな。その前に昼休みにまた4組に行ってみるのもアリだけど今まで2回とも失策っているしやめておくか。まぁ来週放課後に個別で会える相手には会って謝罪するしかないな。ということは、いきなり忍から攻略するって事か・・・・無理だな。少し声を掛けてみて様子見ってところだな。はぁ~気が重いな~)
二郎は今後の行動方針を固めて、後数時間後に鳴る放課後を知らせる鐘の音を大人しく待つことにした。
6限が終わるチャイムとともに教室には部活へ向かう者やバイトに遅れまいと急いで教室を後にする者、他にもこの後何処かに遊びに行こうかと話す者がいる中、一がに二郎に声を掛けた。
「おーい、二郎!今日はちゃんと部活に出るつもりなんだよな。昨日の今日で気が変わったなんて言わせないぞ」
「ふん、しょうが無いから今日のところは行ってやるよ。それにどうせここでさぼったら凜先輩にまた告げ口するんだろう、お前」
二郎が苦虫を噛むような渋い顔で言うと、一はほくそ笑むように言った。
「はははは、今回ばかりは自由人のお前でもさすがに凜先輩には逆らえないみたいだな。まぁ今日のところはしっかり尊にでもしごかれて気持ちの良い汗をかこうじゃないか、友よ」
「くそ~面白がりやがって~、こんちくしょー」
「ほらほらブツブツ言ってないで早く部活に行く準備しろよ。俺も今日は生徒会が無いから一緒に行くぞ」
そう言いながら一はすっと振り返り二人の会話をこっそり聞いていた忍に視線を振ってニヤリと笑いかけた。
急に視線を向けられて一瞬ヒヤッとした忍は一の含みを持たせた笑い顔を見て反射的にプイッと顔をそむけてその場から逃げるようにすみれたちに声を掛けて教室を出て行くのであった。
着替えを済ませて体育館へ行くとすでに尊や大和、一年の部員達が準備をしているところだった。
「ちゅーす!二郎連れてきたぞ」
「やっと来やがったな、コノヤロウ~。今日はビシビシしごいてやるから覚悟しておけよ」
「しごくったって基礎練やったら、練習試合に備えて試合形式で3on3やるんじゃなかったか?」
一の掛け声に腕をポキポキと鳴らしながら二郎に凄む尊と、やれやれと言った様子で尊につこっみを入れる大和が普段と変わらない様子で二郎を出迎えた。その傍らでは昨日目撃した二郎と凜の逢瀬について興奮したように話す後輩達の声が聞こえたが、ひとまずそれは聞かなかったことにして部員の輪に加わることにした。
この日体育館では男バスと女バスに加えてバトミントン部も部活をするため、館内にある2面有るバスケコートを二分するため天井から垂れ下がるネットを張り、さらにその1面分のバスケコートをゴール一つずつ男女が使えるように練習スペースを分けていた。とはいえ、担当の顧問が男女ともに同じため合同で練習することが多い両部は、今日この日の部活ではフットワークなどの基礎練を合同で行い、連携練習などは男女別々で行う事にしていた。
そんなこんなで二郎はシャトルランをするタイミングで因縁の相手である女バス副部長で忍の親友である神部歩に声を掛けられていた。
「あれま、これは、これは、今週ずっと部活をサボっていた山田じゃない。てっきりもうやめたのかと思っていたのに、また部活に顔出すなんてビックリだわ!」
歩は以前1on1で完膚なきまでに負けた二郎にやり返すのは今だと、憎さ100倍といった様子で二郎に皮肉を浴びせたが、そんな程度でたじろぐ二郎ではなかった。
「なんか聞こえるけど、周りには誰もいないし気のせいか」
人を探すように手を顔の上で掲げながらあちこちに顔を振って歩があたかも見えないような素振りで言った。
「ちょっと、何処に目をつけてんのよ。バカ山田!」
そう言って歩は二郎の足を蹴飛ばして怒りながら言った。
「痛ってな、お前。いきなり蹴る奴があるかよ。この暴力女が!まったく居るなら居るって言えよ。お前はただでさえ小さくて見えないんだからよ」
二郎は割と本気で痛がりながらも歩をおちょくる方針を曲げずに減らず口をたたいて抵抗するように言ったが、それがさらに歩を怒らせることになった。
「会えば二言目には小さい、小さいって言って来て、本当にムカつく奴だわ。バーカ、バーカ」
そんな毎度の二人の小競り合いを見た一が間に入って仲裁をするのであった。
「おっと、歩ちゃんごめんごめん。今日のところはお手柔らかに頼むよ。こいつも久しぶりに部活に出てきて緊張しているんだよ。だから、多少の無礼は許してやってよ」
「そんな事で緊張なんてする奴じゃないでしょ。一ノ瀬君はこいつを甘やかしすぎだよ。ふん、もういいけどさ」
そう言いながら歩は順番の来たシャトルランを始めるためにその場を離れていった。
それを見送った一は二郎に釘を刺すように言った。
「お前な、毎度毎度歩ちゃんと小言を言い合って、懲りない奴だな。その調子で忍にもアホなこと言って怒らせるつもりじゃないだろうな。全く少しは素直になって忍に声を掛けてこいよ。ちょうど今の時間なら女子達と絡むチャンスを作れるだろう。時間が経つにつれてまた声を掛け辛くなるぞ」
「ふん、そんなこと言われなくても分かっているわ。はぁ~、言うは易し、行うは難しなんだよな」
二郎は一の言葉に顔をしかめてふてくされたようにつぶやくと、練習を抜けて後輩部員から何かしら相談を受けている忍に視線を向けるのであった。
それから自分の番のシャトルランを終えて、順番待ちの列に戻らずに後輩との話を終えるタイミングを見計らって二郎は恐る恐る忍に声を掛けた。
「よう、忍。今日は天気が良くて、ぶ、部活日和だな~」
意味不明な事を言ってくる二郎に不審そうな視線を向けて忍は応えた。
「はぁ?何言ってんの、あんた?」
「え、あ、いや、その、や、やっぱり部活やっている忍が一番いいなぁ。部長らしく後輩の相談を聞いてあげたりして、いつも頑張っているよな。うん、凄いな~、忍は。おぉそう言えば髪切ったか、なかなか似合ってるぞ」
自分でも何を言っているのかよく分からなくなってきた二郎はとにかく何でも良いから忍を褒めようと言葉を振り絞った。
そんな二郎の薄っぺらな賛辞を辟易とした顔で見て居た忍が呆れた声で答えた。
「あんた、何が言いたいのよ。はっきり言うけど結構キモいわよ」
忍の歯に衣着せぬ言葉を二郎は素直に受け止めて自虐の言葉を漏らした。
「は、は、は、そうだよな。大丈夫だ、キモいこと言ってることは俺が一番分かっているから安心してくれ」
「はぁ~、それで何?そんなことを言いに来たわけじゃないでしょ。これでもあたしらも日曜日に練習試合もあるし、あんたに付き合っている暇はないんだけど」
忍は挙動不審な二郎との会話に関心を失った様子でいると、二郎が意を決して話し始めた。
「いや、そうだよな。すまん、手間をかけて。だから俺が言いたいのは、つまり、この前は・・・・」
「悪かったな」と二郎が言おうとしたとき、外野から声がかかった。
「忍、この後の練習の流れだけど・・・って、何?山田じゃん。ちょっと忍は忙しいんだからちょっかいを出さないでよね。ほら、たまに来た練習なのだから、サボってないで足腰をちゃんと鍛えてきなさいよ。しっし!!」
忍と二郎の間に割り込んで二郎を追い払うかのように歩が二郎に言葉を投げると、忍がそれに追い打ちを掛けるように言った。
「悪いけど、そう言うことだからあんたは今は練習に戻りなよ。・・・話があるなら後で聞いてやるわよ、バカ」
「おい、忍、お~い」
そう言って忍は歩と共に二郎から離れシャトルランを終えた部員達を集めて、この後の練習の流れについて話し始めのであった。その顔は端から見れば普段の忍の顔のように見えたが、誰も気付かないほどの、ほんの一瞬だけ嬉しそうな笑みを浮かべるのであった。
一方で、そんなことに全く気付かない二郎は幸先の悪い和解作戦の失敗に苦笑いをして、今後あと何回同じような事を繰り返すのかと思い至り頭を抱えるのであった。
(こうなった以上、とにかく自分から動かなきゃダメだけど、どこから攻略すべきなんだろうなぁ)
そんななことを考えながら二郎は関係修復すべき相手とその難易度を物理のノートに書き込んでいた。
・忍→難易度1位(長期戦覚悟、正直活路が見えない)
・レベッカ→難易度2位(たぶんまだ怒っていて話を聞いてくれるか不明)
・すみれ→難易度3位(ブチ切れていると思うが全力で謝ればチャンスありか)
・エリカ→難易度4位(直接何かをしたわけじゃ無いがとにかく怖い)
・四葉さん→難易度5位(一番許してくれそうだけど、なんとなく会いに行きづらい)
・バスケ部の連中→難易度6位(部活に行けば問題解決)
(一に関してはすみれとの事を配慮しているだけでもともと問題は無いし、まぁこんなところか。とりあいず今日は週末の練習試合のことを考慮しても、放課後部活に顔出すのが先決だよな。その前に昼休みにまた4組に行ってみるのもアリだけど今まで2回とも失策っているしやめておくか。まぁ来週放課後に個別で会える相手には会って謝罪するしかないな。ということは、いきなり忍から攻略するって事か・・・・無理だな。少し声を掛けてみて様子見ってところだな。はぁ~気が重いな~)
二郎は今後の行動方針を固めて、後数時間後に鳴る放課後を知らせる鐘の音を大人しく待つことにした。
6限が終わるチャイムとともに教室には部活へ向かう者やバイトに遅れまいと急いで教室を後にする者、他にもこの後何処かに遊びに行こうかと話す者がいる中、一がに二郎に声を掛けた。
「おーい、二郎!今日はちゃんと部活に出るつもりなんだよな。昨日の今日で気が変わったなんて言わせないぞ」
「ふん、しょうが無いから今日のところは行ってやるよ。それにどうせここでさぼったら凜先輩にまた告げ口するんだろう、お前」
二郎が苦虫を噛むような渋い顔で言うと、一はほくそ笑むように言った。
「はははは、今回ばかりは自由人のお前でもさすがに凜先輩には逆らえないみたいだな。まぁ今日のところはしっかり尊にでもしごかれて気持ちの良い汗をかこうじゃないか、友よ」
「くそ~面白がりやがって~、こんちくしょー」
「ほらほらブツブツ言ってないで早く部活に行く準備しろよ。俺も今日は生徒会が無いから一緒に行くぞ」
そう言いながら一はすっと振り返り二人の会話をこっそり聞いていた忍に視線を振ってニヤリと笑いかけた。
急に視線を向けられて一瞬ヒヤッとした忍は一の含みを持たせた笑い顔を見て反射的にプイッと顔をそむけてその場から逃げるようにすみれたちに声を掛けて教室を出て行くのであった。
着替えを済ませて体育館へ行くとすでに尊や大和、一年の部員達が準備をしているところだった。
「ちゅーす!二郎連れてきたぞ」
「やっと来やがったな、コノヤロウ~。今日はビシビシしごいてやるから覚悟しておけよ」
「しごくったって基礎練やったら、練習試合に備えて試合形式で3on3やるんじゃなかったか?」
一の掛け声に腕をポキポキと鳴らしながら二郎に凄む尊と、やれやれと言った様子で尊につこっみを入れる大和が普段と変わらない様子で二郎を出迎えた。その傍らでは昨日目撃した二郎と凜の逢瀬について興奮したように話す後輩達の声が聞こえたが、ひとまずそれは聞かなかったことにして部員の輪に加わることにした。
この日体育館では男バスと女バスに加えてバトミントン部も部活をするため、館内にある2面有るバスケコートを二分するため天井から垂れ下がるネットを張り、さらにその1面分のバスケコートをゴール一つずつ男女が使えるように練習スペースを分けていた。とはいえ、担当の顧問が男女ともに同じため合同で練習することが多い両部は、今日この日の部活ではフットワークなどの基礎練を合同で行い、連携練習などは男女別々で行う事にしていた。
そんなこんなで二郎はシャトルランをするタイミングで因縁の相手である女バス副部長で忍の親友である神部歩に声を掛けられていた。
「あれま、これは、これは、今週ずっと部活をサボっていた山田じゃない。てっきりもうやめたのかと思っていたのに、また部活に顔出すなんてビックリだわ!」
歩は以前1on1で完膚なきまでに負けた二郎にやり返すのは今だと、憎さ100倍といった様子で二郎に皮肉を浴びせたが、そんな程度でたじろぐ二郎ではなかった。
「なんか聞こえるけど、周りには誰もいないし気のせいか」
人を探すように手を顔の上で掲げながらあちこちに顔を振って歩があたかも見えないような素振りで言った。
「ちょっと、何処に目をつけてんのよ。バカ山田!」
そう言って歩は二郎の足を蹴飛ばして怒りながら言った。
「痛ってな、お前。いきなり蹴る奴があるかよ。この暴力女が!まったく居るなら居るって言えよ。お前はただでさえ小さくて見えないんだからよ」
二郎は割と本気で痛がりながらも歩をおちょくる方針を曲げずに減らず口をたたいて抵抗するように言ったが、それがさらに歩を怒らせることになった。
「会えば二言目には小さい、小さいって言って来て、本当にムカつく奴だわ。バーカ、バーカ」
そんな毎度の二人の小競り合いを見た一が間に入って仲裁をするのであった。
「おっと、歩ちゃんごめんごめん。今日のところはお手柔らかに頼むよ。こいつも久しぶりに部活に出てきて緊張しているんだよ。だから、多少の無礼は許してやってよ」
「そんな事で緊張なんてする奴じゃないでしょ。一ノ瀬君はこいつを甘やかしすぎだよ。ふん、もういいけどさ」
そう言いながら歩は順番の来たシャトルランを始めるためにその場を離れていった。
それを見送った一は二郎に釘を刺すように言った。
「お前な、毎度毎度歩ちゃんと小言を言い合って、懲りない奴だな。その調子で忍にもアホなこと言って怒らせるつもりじゃないだろうな。全く少しは素直になって忍に声を掛けてこいよ。ちょうど今の時間なら女子達と絡むチャンスを作れるだろう。時間が経つにつれてまた声を掛け辛くなるぞ」
「ふん、そんなこと言われなくても分かっているわ。はぁ~、言うは易し、行うは難しなんだよな」
二郎は一の言葉に顔をしかめてふてくされたようにつぶやくと、練習を抜けて後輩部員から何かしら相談を受けている忍に視線を向けるのであった。
それから自分の番のシャトルランを終えて、順番待ちの列に戻らずに後輩との話を終えるタイミングを見計らって二郎は恐る恐る忍に声を掛けた。
「よう、忍。今日は天気が良くて、ぶ、部活日和だな~」
意味不明な事を言ってくる二郎に不審そうな視線を向けて忍は応えた。
「はぁ?何言ってんの、あんた?」
「え、あ、いや、その、や、やっぱり部活やっている忍が一番いいなぁ。部長らしく後輩の相談を聞いてあげたりして、いつも頑張っているよな。うん、凄いな~、忍は。おぉそう言えば髪切ったか、なかなか似合ってるぞ」
自分でも何を言っているのかよく分からなくなってきた二郎はとにかく何でも良いから忍を褒めようと言葉を振り絞った。
そんな二郎の薄っぺらな賛辞を辟易とした顔で見て居た忍が呆れた声で答えた。
「あんた、何が言いたいのよ。はっきり言うけど結構キモいわよ」
忍の歯に衣着せぬ言葉を二郎は素直に受け止めて自虐の言葉を漏らした。
「は、は、は、そうだよな。大丈夫だ、キモいこと言ってることは俺が一番分かっているから安心してくれ」
「はぁ~、それで何?そんなことを言いに来たわけじゃないでしょ。これでもあたしらも日曜日に練習試合もあるし、あんたに付き合っている暇はないんだけど」
忍は挙動不審な二郎との会話に関心を失った様子でいると、二郎が意を決して話し始めた。
「いや、そうだよな。すまん、手間をかけて。だから俺が言いたいのは、つまり、この前は・・・・」
「悪かったな」と二郎が言おうとしたとき、外野から声がかかった。
「忍、この後の練習の流れだけど・・・って、何?山田じゃん。ちょっと忍は忙しいんだからちょっかいを出さないでよね。ほら、たまに来た練習なのだから、サボってないで足腰をちゃんと鍛えてきなさいよ。しっし!!」
忍と二郎の間に割り込んで二郎を追い払うかのように歩が二郎に言葉を投げると、忍がそれに追い打ちを掛けるように言った。
「悪いけど、そう言うことだからあんたは今は練習に戻りなよ。・・・話があるなら後で聞いてやるわよ、バカ」
「おい、忍、お~い」
そう言って忍は歩と共に二郎から離れシャトルランを終えた部員達を集めて、この後の練習の流れについて話し始めのであった。その顔は端から見れば普段の忍の顔のように見えたが、誰も気付かないほどの、ほんの一瞬だけ嬉しそうな笑みを浮かべるのであった。
一方で、そんなことに全く気付かない二郎は幸先の悪い和解作戦の失敗に苦笑いをして、今後あと何回同じような事を繰り返すのかと思い至り頭を抱えるのであった。
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