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第6章
ファーザーズ・クライ-4
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車に乗ってすぐ、迅のいつもと違う様子に気がついた。
不機嫌で、鬱ぎ込んでいて、口数も少ない。
「なんだか元気がないね。まだ体調が悪いの?」
アクアは問いかける。
「うん、まだ本調子じゃないかも。疲れてるし」
「大丈夫? なんだか、誘っちゃって悪かったかな。無理に会わなくても良かったのに」
「無理じゃないよ。大丈夫だから。無理だとしても、会いたかったから」
迅はアクアを横目で覗いながら答える。
迅が頑張ったせいで、目的地の回転寿司店まで、いくらか会話が増えた。
回転寿司店に着くと、二人はテーブル席に向かい合って座った。
いつもの迅は張り切って皿を取りまくるし、注文もする。
アクアも食欲旺盛なほうなので、会計時、二人の前はいつも皿が山になる。
今日の迅は食欲もなさそうで、皿を取るペースも遅く、テーブルの上には四皿しか積まれていない。
やはり口数は少なく、アクアとあまり目を合わせようとしない。
かと思えば、寿司を食べているアクアをじっと見つめる視線を感じる。
アクアがいきなり顔を上げると、迅はすぐに目を逸らす。
アクアは、妙な気分になった。
二人は寿司店を出て、車に乗り込んだ。
ドアを閉めたところで迅が、「海にでも行ってみようか」と提案をしてきた。
「私はいいけど、迅は大丈夫なの? 疲れてるんじゃないの」
迅は「平気だから」と車をスタートさせた。
アクアは腑に落ちない気分のまま、前の車のテールランプをぼんやりと眺めた。
不機嫌で、鬱ぎ込んでいて、口数も少ない。
「なんだか元気がないね。まだ体調が悪いの?」
アクアは問いかける。
「うん、まだ本調子じゃないかも。疲れてるし」
「大丈夫? なんだか、誘っちゃって悪かったかな。無理に会わなくても良かったのに」
「無理じゃないよ。大丈夫だから。無理だとしても、会いたかったから」
迅はアクアを横目で覗いながら答える。
迅が頑張ったせいで、目的地の回転寿司店まで、いくらか会話が増えた。
回転寿司店に着くと、二人はテーブル席に向かい合って座った。
いつもの迅は張り切って皿を取りまくるし、注文もする。
アクアも食欲旺盛なほうなので、会計時、二人の前はいつも皿が山になる。
今日の迅は食欲もなさそうで、皿を取るペースも遅く、テーブルの上には四皿しか積まれていない。
やはり口数は少なく、アクアとあまり目を合わせようとしない。
かと思えば、寿司を食べているアクアをじっと見つめる視線を感じる。
アクアがいきなり顔を上げると、迅はすぐに目を逸らす。
アクアは、妙な気分になった。
二人は寿司店を出て、車に乗り込んだ。
ドアを閉めたところで迅が、「海にでも行ってみようか」と提案をしてきた。
「私はいいけど、迅は大丈夫なの? 疲れてるんじゃないの」
迅は「平気だから」と車をスタートさせた。
アクアは腑に落ちない気分のまま、前の車のテールランプをぼんやりと眺めた。
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