ダンジョン塔の地下迷宮~俺だけ入れる激レア階層を駆使して最強を目指す~

ふぃる汰@単行本発売中

文字の大きさ
93 / 102
第3章 地下3階層

93話 オーガチャンプ

しおりを挟む



「ここだな……」


 第30階層をうろつくベンティオーガを何匹か倒した俺は、フロアボスが待ち構える扉の前にたどり着いた。
やはりオーガ系モンスターが出現する階層のラストフロアということで、通常モンスターも他のフロアより手ごわかったように思う。
それでも魔装変身どころか魔装化も使用せずに討伐できたので、自分自身の実力もかなりついてきたんじゃないだろうか。


「ふぅ~……よし、行くか」


 ライザーカードをスキャンして扉を開け、長い通路を歩いていくと、広い戦闘エリアが見えてくる。
そしてそこには、ボディビルの大会にでも出るつもりかってくらい筋肉ムキムキマッチョマンなオーガが待ち構えていた。


「ゴオオオオオオガッガッガッガアアアアアアッ!!」


 【オーガチャンプ】
・生息地:第30階層ボスエリア
・ドロップ:フロアキー、緑の魔石、青の魔石、魔装、アンダーチャンプ


「オーガチャンプ……オーガのチャンピオンってことか」


 ていうかドロップ可能アイテムに表示されてるアンダーチャンプってなんだ?
アンダーニ〇ジャ的な? いやそれでも意味不明だけど。


「ゴオオオオオオオオガッ!!!!」


「うおっ!? いきなり来やがった!!」


 バトルエリアに入った途端、オーガチャンプがものすごい勢いで突っ込んでくる。
第20階層で戦ったゴブリンエンペラーとは違って武器などは持っていないが、額にイッカクみたいな長くて太い角が生えていて、そのまま突撃されるだけでも普通に危ない。
まるでつのドリル……ポケ〇ンだったら約3割の確率で一撃必殺だ。


「ゴオオオオガッガッガッ!!!!」


「この感じ、やっぱイノシークの親玉に似てるな……!」


 機動力と攻撃力、そして耐久力も兼ね備えた筋肉装甲のムキムキボディ。
武器代わりの凶悪な一角もかなり危険だ。
下手に武器とか魔法とか使って戦うヤツよりこういう方が俺は苦手かもしれない。


「まあ、弱点もちゃんとあるけどなっ!」


 こういうタイプの魔物は動き自体は単純なので、スピードについていけさえすれば回避は可能だ。
しばらく相手の好きなように戦わせて、こっちは最小限の動きで攻撃を見切って回避する。
そうすれば……


「ハア、ハア……ゴ、ッガア……」


「お、さっそく疲労が溜まってきたようだな」


 この量のムキムキ筋肉を全力全開で稼働させて戦うタイプは、実はスタミナがあまりない。
それでいて上手い事セーブして戦う能力もないので、最初に動き回らせれば後々グッと戦いやすくなるというわけだ。


「それじゃあ、次はこっちから行かせてもらうぜ……っ!!」


 ―― ――


「ふっ! はっ!」


 ドカッ! ドスッ! バキィッ!


「ゴ、ゴガガガガァ……ッ!?」


 スタミナが切れてきたオーガチャンプが防戦一方になり、最小限の回避行動で体力を温存していた俺は怒涛の反撃でチャンプを追い詰める。
それでも急所になるコアの周りはしっかりガードしていて、実力の高さがうかがえる。


「まあ、それももう限界だろうが……なっ!!」


「ゴッ!?」


 オーガチャンプがガードの為にクロスした腕を蹴り上げた後、がら空きになった胴体に『黒鉄甲の打突旋棍』の一撃を叩き込んだ。


 ドガァッ!! バッキイイイイイイイイイイインッ!!!!!!


「ゴッガァアアアアアアアアアアアアア……ッ!!」


 コアを破壊した感触を武器越しに感じながら消滅していくオーガチャンプを眺める。


「はあ、はあ……ふぃ~。まあまあ強かったかな」


 モンスター消滅時に発生する白いモヤが少しずつ薄くなる。
するとそこには、第31階層へ行くためのフロアキーと、黒い布切れがドロップされていた。


「今回も魔装はドロップされず、魔石も無しか……まあいいや、この布切れは多分ドロップ確率3割の、オーガチャンプ、専用……素材……」


 ドロップされたアイテムを回収した俺の手には、白いフロアキーと、黒い……ブーメランパンツが握られていた。


「……いやボディビル用のパンツやんけ」


 あとでエルさんにでも売りつけようかな。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~

名無し
ファンタジー
 主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。

異世界デバッガー ~不遇スキル【デバッガー】でバグ利用してたら、世界を救うことになった元SEの話~

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業で過労死した元システムエンジニア、相馬譲(ユズル)。異世界転生で得たスキルは、世界の情報を読み取り「バグ」を見つけ出す【デバッガー】。攻撃力も防御力もない外れスキルと思われたが、その真価は世界の法則すら捻じ曲げるバグ利用にあった! モンスターの行動、魔法の法則、スキル限界――あらゆるシステムの穴を突き、元SEの知識で効率的に攻略していくユズル。不遇職と蔑まれながらも、規格外の力でダンジョンを蹂躙し、莫大な富と影響力を築き上げる。 頼れる騎士、天才魔道具技師、影を歩むダークエルフといった仲間と共に、やがてユズルは、この世界そのものが抱える致命的な「システムエラー」と、それを巡る陰謀に直面する。これは、不遇スキルで世界のバグに挑む、元SEの異世界成り上がり譚!

素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。

名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。

追放された最強ヒーラーは、美少女令嬢たちとハーレム生活を送る ~公爵令嬢も義妹も幼馴染も俺のことを大好きらしいので一緒の風呂に入ります~

軽井広@北欧美少女 書籍化!
ファンタジー
白魔道師のクリスは、宮廷魔導師団の副団長として、王国の戦争での勝利に貢献してきた。だが、国王の非道な行いに批判的なクリスは、反逆の疑いをかけられ宮廷を追放されてしまう。 そんなクリスに与えられた国からの新たな命令は、逃亡した美少女公爵令嬢を捕らえ、処刑することだった。彼女は敵国との内通を疑われ、王太子との婚約を破棄されていた。だが、無実を訴える公爵令嬢のことを信じ、彼女を助けることに決めるクリス。 クリスは国のためではなく、自分のため、そして自分を頼る少女のために、自らの力を使うことにした。やがて、同じような境遇の少女たちを助け、クリスは彼女たちと暮らすことになる。 一方、クリスのいなくなった王国軍は、隣国との戦争に負けはじめた……。

封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する

鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。 突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。 しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。 魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。 英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...