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17. マネージャー復帰!
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「なんか、夢みたいです」
小さく呟くと、伊勢くんは僕を横から抱き寄せ、耳元で笑った。彼の腕の中で、しばらくうっとりと時間を忘れていた。
すると、ブルルル、と無粋な着信音が部屋に響いた。
「誰だよ、幸せなひと時を邪魔するヤツは」
伊勢くんは片手を伸ばして、サイドベッドに置いてあったスマホを取る。
「泊さんだ」
画面をちらりと見て眉をひそめた。チーフマネージャーからの電話。朝から何だろうと僕は息を飲む。
「はい、伊勢です」
低い声で応答する伊勢くん。その横顔を見ているだけで、胸の奥がざわついた。数秒後――彼の表情が少し固くなる。
「え、ええ。……そうですか」
会話の断片から聞こえてきたのは、驚くべき内容だった。
「マネージャーが、辞めた?」
思わず声が漏れる。
電話口の泊さんは事情を説明しているらしい。今日のドラマに同行する予定だったマネージャーが不在になったから、他のスタッフを向かわせるとかなんとか……。
だが伊勢くんは途中で遮るように口を開いた。
「湊さん、大丈夫ですよ。代わりはいますから」
え、まさか?
「元マネージャーの湊さんがいますから。復帰してもらいましょう」
「え、えええっ!?」
僕は布団の中でひっくり返りそうになる。勝手に決めないでください! と抗議したいのに、泊さんに丸聞こえになるのが恥ずかしくて、思わず両手で口を押えた。
「そうです。隣にいますよ」
伊勢くんは、スマホを操作してスピーカーに切り替えた。
『広報部にはこっちから話ておくから、度々で悪いが、現場に戻ってくれるか?』
泊さんの笑いを含んだ声。どこか嬉しそうに聞こえるのは気のせいだろうか。
必要とされるのは嬉しいし、マネージャーに戻れるなんて、願ってもいないことだ。そもそもーー、
「拒否権は、ありませんよね」
『ははは!そうだったな!無理でもやるのがサラリーマンだな!成長したな、湊』
チラッと見ると、伊勢くんもニヤニヤと笑っている。
『湊がいてくれると、何かと安心だからな』
泊さんはすべてを察したように、納得した様子で電話を切った。
「やっと静かになった」
電話を切った伊勢くんがシーツに身を沈め、いたずらっぽい笑みを浮かべる。その笑顔に、僕の心臓はまだ落ち着かない。
「もう!泊さん、変な誤解したらどうするんですか!」
「別に悪いことはしていなし、嘘は言ってない」
「そ、それはそうですけど……」
恥ずかしすぎて枕に顔を埋める。けど、伊勢の手がすっと僕の髪をかき上げて、逃げ場をなくした。
「これで、また近くにいられるな」
ずるい。そんな直球を言うから、息も言葉も詰まってしまう。伊勢の視線に絡め取られて、次の瞬間、また唇を塞がれた。
「撮影は午後からだし、まだ時間には余裕があるな」
伊勢は耳元で、わざと低い声でささやいた。
「もう少し、ここで練習してからでも遅くない」
「え、ちょっと」
にやりと笑う伊勢に、湊は耳まで真っ赤になって布団に潜り込む。
「そ、そんな言い方……! やっぱり僕、練習台にされてるじゃないですか!」
「練習台っていうより、俺の栄養剤だな」
「……っ、そ、そんな言い方……、断れないじゃないですか」
「昨日は途中で寝ちゃっただろ。まだ試したいこと、いっぱいある」
「い、いっぱいって……!」
僕の抗議なんて、伊勢には全然効いていない。
「担当アイドルのモチベーションを上げるのも、マネージャーの大事な仕事だからな。これからも、よろしく」
伊勢くんは、何度も僕の頬を撫でる。いとおしいと、指先から聞こえるようだ。
「俺の隣にいるのは、湊さんしか考えられないんだよ」
甘い言葉を耳元で囁かれ、反論の言葉が一瞬で消えてしまった。
「……ずるいです」
「いいだろ、俺はずるい男だから」
深く長いキスのあと、再び熱に巻き込まれていった。
小さく呟くと、伊勢くんは僕を横から抱き寄せ、耳元で笑った。彼の腕の中で、しばらくうっとりと時間を忘れていた。
すると、ブルルル、と無粋な着信音が部屋に響いた。
「誰だよ、幸せなひと時を邪魔するヤツは」
伊勢くんは片手を伸ばして、サイドベッドに置いてあったスマホを取る。
「泊さんだ」
画面をちらりと見て眉をひそめた。チーフマネージャーからの電話。朝から何だろうと僕は息を飲む。
「はい、伊勢です」
低い声で応答する伊勢くん。その横顔を見ているだけで、胸の奥がざわついた。数秒後――彼の表情が少し固くなる。
「え、ええ。……そうですか」
会話の断片から聞こえてきたのは、驚くべき内容だった。
「マネージャーが、辞めた?」
思わず声が漏れる。
電話口の泊さんは事情を説明しているらしい。今日のドラマに同行する予定だったマネージャーが不在になったから、他のスタッフを向かわせるとかなんとか……。
だが伊勢くんは途中で遮るように口を開いた。
「湊さん、大丈夫ですよ。代わりはいますから」
え、まさか?
「元マネージャーの湊さんがいますから。復帰してもらいましょう」
「え、えええっ!?」
僕は布団の中でひっくり返りそうになる。勝手に決めないでください! と抗議したいのに、泊さんに丸聞こえになるのが恥ずかしくて、思わず両手で口を押えた。
「そうです。隣にいますよ」
伊勢くんは、スマホを操作してスピーカーに切り替えた。
『広報部にはこっちから話ておくから、度々で悪いが、現場に戻ってくれるか?』
泊さんの笑いを含んだ声。どこか嬉しそうに聞こえるのは気のせいだろうか。
必要とされるのは嬉しいし、マネージャーに戻れるなんて、願ってもいないことだ。そもそもーー、
「拒否権は、ありませんよね」
『ははは!そうだったな!無理でもやるのがサラリーマンだな!成長したな、湊』
チラッと見ると、伊勢くんもニヤニヤと笑っている。
『湊がいてくれると、何かと安心だからな』
泊さんはすべてを察したように、納得した様子で電話を切った。
「やっと静かになった」
電話を切った伊勢くんがシーツに身を沈め、いたずらっぽい笑みを浮かべる。その笑顔に、僕の心臓はまだ落ち着かない。
「もう!泊さん、変な誤解したらどうするんですか!」
「別に悪いことはしていなし、嘘は言ってない」
「そ、それはそうですけど……」
恥ずかしすぎて枕に顔を埋める。けど、伊勢の手がすっと僕の髪をかき上げて、逃げ場をなくした。
「これで、また近くにいられるな」
ずるい。そんな直球を言うから、息も言葉も詰まってしまう。伊勢の視線に絡め取られて、次の瞬間、また唇を塞がれた。
「撮影は午後からだし、まだ時間には余裕があるな」
伊勢は耳元で、わざと低い声でささやいた。
「もう少し、ここで練習してからでも遅くない」
「え、ちょっと」
にやりと笑う伊勢に、湊は耳まで真っ赤になって布団に潜り込む。
「そ、そんな言い方……! やっぱり僕、練習台にされてるじゃないですか!」
「練習台っていうより、俺の栄養剤だな」
「……っ、そ、そんな言い方……、断れないじゃないですか」
「昨日は途中で寝ちゃっただろ。まだ試したいこと、いっぱいある」
「い、いっぱいって……!」
僕の抗議なんて、伊勢には全然効いていない。
「担当アイドルのモチベーションを上げるのも、マネージャーの大事な仕事だからな。これからも、よろしく」
伊勢くんは、何度も僕の頬を撫でる。いとおしいと、指先から聞こえるようだ。
「俺の隣にいるのは、湊さんしか考えられないんだよ」
甘い言葉を耳元で囁かれ、反論の言葉が一瞬で消えてしまった。
「……ずるいです」
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深く長いキスのあと、再び熱に巻き込まれていった。
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