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第6章 ◇問題発生⁉の 2nd WEEK
◆4 プロポーズの後遺症
しおりを挟む泉水さんが、いつも通り早い時間に出掛けてしまった後、ひとり取り残された俺は――
天井を見上げたまま、しばらくベッド上でぼうっとしていた。
まだ早朝だというのに、すでに少しずつ気温が上がりはじめていて、じっとしていてもじんわりと汗ばんでくる。
何も悪いことはしていないのに責め立てられているような、そんな容赦ない熱気がじわじわと迫ってくる感覚にふいに苛立ち、ええいとばかりに、くるまっていたタオルケットを乱暴に投げ捨てた。
「あっつ……」
(……泉水さん、結局、あのこと訊いてこないな)
そう。
酔っぱらって帰ったあの夜の出来事。
俺は――訳も分からないまま泉水さんにプロポーズする、というとんでもない失態を犯した。
思い出すだけで頭を抱えたくなる。
いや実際、俺は頭を抱えてベッド上をゴロゴロと転がった。
何故――あんな風に言ってしまったのか。
プロポーズ自体は全然構わない。俺のことだから、いつか絶対にしただろうと思うし。
だけど。
そんな大事なことを、あんな状態で、酔っぱらった上の、酒の勢いで。
まるで子供の戯言としか取れないような雰囲気で――言ってしまったのか。
そのことが悔やまれてならないのだ……!!
「うあぁ」
……いっそ記憶が消えていればよかったのに。
残念ながら、俺は酔ってもしっかり記憶が残っているタイプだった。俺の海馬がアルコールにも負けず、なにくそと頑張ってくれてしまったお陰で、今こうして苦しむ結果となっている。
プロポーズと言えば、一生にそう何度も機会は訪れない大事なイベントだ。
それをあんな……酔っ払った状態で、家の廊下でヘラヘラしながら言うだなんて……
「ううう」
俺は再び、ゴロゴロと転がった。
――だが、とりあえず。
俺のプロポーズへの夢や憧れがグダグダになったことは、この際大したことではない。
問題なのは――泉水さんがそれをどう受け取ったか、なのだ。
まずそもそも、ちゃんと聞こえていたかどうかが、はっきりと分からない。
あの時「えっ、何?」とか訊き返されていたような……気はする。
どんな声の調子で話していたかまでは覚えていないから、きちんと伝わっていない可能性もある。だから余計に困っていた。
「この間のあれ、聞こえてた?」などと確認すれば「何のこと?」と言われ、藪をつついて蛇を追いだすような結果になってしまう。
もし聞こえていなかったなら、このまま無かったことにして、いずれきちんとやり直したい!それが俺の第一希望だ。
だが、もしも聞こえていて、あえて何も言わずにいるのなら…………
「何か、バカなこと言ってるな」ならまだ良い。
「いやいや、あり得ない。困るから黙っておこう」だったら――
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