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14話
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そして、
「……四条もそうなのか?」
と、聞かずにはいられなかった。答えは分かっていたけど。
「ああ」
問いかけに、静かな返事が返ってくる。声に出して聞いたとたん俺のネジがとんだ。
「なんだよそれ、今まで散々人を巻き込んでおいて、いきなりいなくなるって……、二人してなんでだよ!」
壊れた。三人ともバラバラになってしまうという現実を受け止めた俺は、自分の中で何かが壊れてしまった。仲間に裏切られた気分。もう好きだって追いかけてこない、抱きしめてもこない……、卒業まであるいはその先もずっと四人でいる夢を見ていた俺は、現実という見たくないものに起こされてしまったのだ。
無我夢中で雨宮を叩く俺を、雨宮は抱きしめる。
「泣かないで悠。泣かせるつもりじゃないんだ」
「泣いてなんか……、ひっ……く」
視界ゼロになっている俺は、雨宮に言われて泣いていることに気がついた。こんなかっこ悪いところ見せたくないけど、涙も鼻水も止まらない。しまいには感情に任せてとんでもないことまで俺は口走っていた。
「どこにも行くなよ。俺三人とも同じくらい……、ひっく……好きなのに、……」
「悠、私の好きは友達ではないよ」
「……ひっ……、いいよ、……なんでもいいからいろよ」
雨宮を叩いていた俺の手はいつのまにか止まり、雨宮のパジャマをしっかりと握りしめていた。
「悠太」
後ろから優しい四条の声がかかる。そっと振り向いた俺に、四条の顔が覆いかぶさり唇を奪われていた。触れただけのキス。
「あまり可愛いこというと、理性が抑えられなくなる」
四条が離れていく――、俺は自分でも信じられない行動をとった。雨宮の腕の中から両腕を伸ばすと四条の顔を捕まえて自分からキスをしていた。キスしてたらずっとここにいるんじゃないか? なんてこと思ってたのかもしれない。
「……誘ってるのか悠太?」
両隣に雨宮と四条がいる。俺はふかふかの大きなベットに座らされていた。
「朝人と共有することになるとは……」
「それは私の台詞だ稔」
「仕方ないか、悠が一人に決められないんだからね、……チュッ」
にこやかに笑った雨宮が俺にキスを落とす。いまいち状況がつかめない俺の背後に回る雨宮。後ろから抱きしめるように密着する雨宮の体温がそのまま伝わってくる。
「雨宮……?」
「大丈夫だよ悠。酷いことしないから」
「……ん……ぁ……」
四条が強引でいて優しい口付けをしてくる。そして、髪や泣きはらした瞼にもキスを降らせていく。
「誘ったのは悠太だ」
耳元で囁く四条の言葉に、俺はとんでもない状況下にいることを明確にはっきりと自覚してしまった。後ろには雨宮、前には四条、ぴったりと密着して俺を逃がさない二人。
「雨宮も四条も落ち着けって、……それに俺誘ってなんかないぞ」
「心配しなくても大丈夫だよ悠。優しくするからね」
「悠太、全て任せていればいい」
任せられるか~~~。と叫ぶ前に四条が俺の口を塞ぐ。歯列をたどり、隙間から侵入してきた四条の舌は、俺の舌を絡めとり吸い上げる。四条のキスに息が上がって、頭に霞がかかってきたころ、後ろから伸びた手が器用に俺のパジャマのボタンを外しにかかっていた。
「……ちょ、っ……あっ……、あまみ……や……」
雨宮の手を止めようと暴れてみるものの、雨宮も四条もびくともしない。それどころか、雨宮が後ろから首筋や耳元にキスを落とす。二人にキスを落とされただけで俺は完全に動きを封じ込まれてしまっていた。
「悠太は可愛いな」
「一人占め出来ないのは残念だけどね」
「……やだっ! 雨宮そこ、……やだ」
パジャマのボタンを全て外した雨宮の手が、俺の胸元の突起に触れた。
「あっ! やだって……、し……じょうまで、……やだよ」
四条が胸元に顔を寄せて、そこをぺロッと嘗めて、吸うと軽く歯を立てる。電気が走ったみたいに反応する身体に、思わず聞いたこともない自分の声が漏れる。嫌なのに、本当に嫌なはずなのに体が熱くなるのが分かる。俺変だ?
「朝人、タッチ交代」
二人の愛撫に流されてた俺の耳に届いた嬉しそうな雨宮の声。同時に俺の背中がスッと寒くなった。雨宮がいなくなったのだ。真夏なのに俺は寒いと感じていた。
「……雨宮?」
無意識たった……、俺はここにいてほしいと雨宮に手を伸ばした。が、俺の伸ばされた手をとったのは四条。
「……四条……?」
「大丈夫だ悠太。私がいる」
雨宮と入れ替えわりで四条が俺の後ろに回った。温かなぬくもりが戻ってきたことに、何故か俺はほっとしていた。
「……んっ……、んん……」
四条と入れ替わって俺の前に来た雨宮が俺にキスをする。可愛い可愛いと連呼した雨宮は俺のズボンに手を掛けた。
「まっ……だめ、……雨宮」
まさかズボンを下ろされるとは思ってもいなかった俺は必死にズボンを押さえる。
「悠ちゃんの見せて」
「やだ!」
可愛くお願いしながら雨宮も必死にズボンを下ろそうとする。パジャマの薄い生地が破れるくらいお互いに引っ張り合い、二人の愛撫にすっかり酔っていた俺もさすがに酔いが覚める。
「男の裸なんて見たって面白くないぞ」
「悠ちゃんのだから見たいんだよ。優しくするからねっ」
得意のウインクつきで言われた台詞に『優しくしなくていいから』と反論してやれば、
「苛められるほうが好きなの悠ちゃん? だったら私も考えてあげるけど」
と返ってきた。―――絶句。
「そうなのか悠太?」
後ろからは四条も聞いてくる。そうじゃなくて……、大人しく静かに寝ようって言いたいんだよ。
「もう夜も遅いし……んんっ……」
控えめに言った俺の言葉は四条の口付けによってすぐにかき消された。合間に四条が絞り出した声で、
「もう待てない」
一言告げて、後ろから身を乗り出すと俺の唇を深く奪う。それだけでも俺は十分に四条に酔う。全身に力が入らなくなった俺から、雨宮があっさりとズボンと下着を引き下ろす。
「……四条もそうなのか?」
と、聞かずにはいられなかった。答えは分かっていたけど。
「ああ」
問いかけに、静かな返事が返ってくる。声に出して聞いたとたん俺のネジがとんだ。
「なんだよそれ、今まで散々人を巻き込んでおいて、いきなりいなくなるって……、二人してなんでだよ!」
壊れた。三人ともバラバラになってしまうという現実を受け止めた俺は、自分の中で何かが壊れてしまった。仲間に裏切られた気分。もう好きだって追いかけてこない、抱きしめてもこない……、卒業まであるいはその先もずっと四人でいる夢を見ていた俺は、現実という見たくないものに起こされてしまったのだ。
無我夢中で雨宮を叩く俺を、雨宮は抱きしめる。
「泣かないで悠。泣かせるつもりじゃないんだ」
「泣いてなんか……、ひっ……く」
視界ゼロになっている俺は、雨宮に言われて泣いていることに気がついた。こんなかっこ悪いところ見せたくないけど、涙も鼻水も止まらない。しまいには感情に任せてとんでもないことまで俺は口走っていた。
「どこにも行くなよ。俺三人とも同じくらい……、ひっく……好きなのに、……」
「悠、私の好きは友達ではないよ」
「……ひっ……、いいよ、……なんでもいいからいろよ」
雨宮を叩いていた俺の手はいつのまにか止まり、雨宮のパジャマをしっかりと握りしめていた。
「悠太」
後ろから優しい四条の声がかかる。そっと振り向いた俺に、四条の顔が覆いかぶさり唇を奪われていた。触れただけのキス。
「あまり可愛いこというと、理性が抑えられなくなる」
四条が離れていく――、俺は自分でも信じられない行動をとった。雨宮の腕の中から両腕を伸ばすと四条の顔を捕まえて自分からキスをしていた。キスしてたらずっとここにいるんじゃないか? なんてこと思ってたのかもしれない。
「……誘ってるのか悠太?」
両隣に雨宮と四条がいる。俺はふかふかの大きなベットに座らされていた。
「朝人と共有することになるとは……」
「それは私の台詞だ稔」
「仕方ないか、悠が一人に決められないんだからね、……チュッ」
にこやかに笑った雨宮が俺にキスを落とす。いまいち状況がつかめない俺の背後に回る雨宮。後ろから抱きしめるように密着する雨宮の体温がそのまま伝わってくる。
「雨宮……?」
「大丈夫だよ悠。酷いことしないから」
「……ん……ぁ……」
四条が強引でいて優しい口付けをしてくる。そして、髪や泣きはらした瞼にもキスを降らせていく。
「誘ったのは悠太だ」
耳元で囁く四条の言葉に、俺はとんでもない状況下にいることを明確にはっきりと自覚してしまった。後ろには雨宮、前には四条、ぴったりと密着して俺を逃がさない二人。
「雨宮も四条も落ち着けって、……それに俺誘ってなんかないぞ」
「心配しなくても大丈夫だよ悠。優しくするからね」
「悠太、全て任せていればいい」
任せられるか~~~。と叫ぶ前に四条が俺の口を塞ぐ。歯列をたどり、隙間から侵入してきた四条の舌は、俺の舌を絡めとり吸い上げる。四条のキスに息が上がって、頭に霞がかかってきたころ、後ろから伸びた手が器用に俺のパジャマのボタンを外しにかかっていた。
「……ちょ、っ……あっ……、あまみ……や……」
雨宮の手を止めようと暴れてみるものの、雨宮も四条もびくともしない。それどころか、雨宮が後ろから首筋や耳元にキスを落とす。二人にキスを落とされただけで俺は完全に動きを封じ込まれてしまっていた。
「悠太は可愛いな」
「一人占め出来ないのは残念だけどね」
「……やだっ! 雨宮そこ、……やだ」
パジャマのボタンを全て外した雨宮の手が、俺の胸元の突起に触れた。
「あっ! やだって……、し……じょうまで、……やだよ」
四条が胸元に顔を寄せて、そこをぺロッと嘗めて、吸うと軽く歯を立てる。電気が走ったみたいに反応する身体に、思わず聞いたこともない自分の声が漏れる。嫌なのに、本当に嫌なはずなのに体が熱くなるのが分かる。俺変だ?
「朝人、タッチ交代」
二人の愛撫に流されてた俺の耳に届いた嬉しそうな雨宮の声。同時に俺の背中がスッと寒くなった。雨宮がいなくなったのだ。真夏なのに俺は寒いと感じていた。
「……雨宮?」
無意識たった……、俺はここにいてほしいと雨宮に手を伸ばした。が、俺の伸ばされた手をとったのは四条。
「……四条……?」
「大丈夫だ悠太。私がいる」
雨宮と入れ替えわりで四条が俺の後ろに回った。温かなぬくもりが戻ってきたことに、何故か俺はほっとしていた。
「……んっ……、んん……」
四条と入れ替わって俺の前に来た雨宮が俺にキスをする。可愛い可愛いと連呼した雨宮は俺のズボンに手を掛けた。
「まっ……だめ、……雨宮」
まさかズボンを下ろされるとは思ってもいなかった俺は必死にズボンを押さえる。
「悠ちゃんの見せて」
「やだ!」
可愛くお願いしながら雨宮も必死にズボンを下ろそうとする。パジャマの薄い生地が破れるくらいお互いに引っ張り合い、二人の愛撫にすっかり酔っていた俺もさすがに酔いが覚める。
「男の裸なんて見たって面白くないぞ」
「悠ちゃんのだから見たいんだよ。優しくするからねっ」
得意のウインクつきで言われた台詞に『優しくしなくていいから』と反論してやれば、
「苛められるほうが好きなの悠ちゃん? だったら私も考えてあげるけど」
と返ってきた。―――絶句。
「そうなのか悠太?」
後ろからは四条も聞いてくる。そうじゃなくて……、大人しく静かに寝ようって言いたいんだよ。
「もう夜も遅いし……んんっ……」
控えめに言った俺の言葉は四条の口付けによってすぐにかき消された。合間に四条が絞り出した声で、
「もう待てない」
一言告げて、後ろから身を乗り出すと俺の唇を深く奪う。それだけでも俺は十分に四条に酔う。全身に力が入らなくなった俺から、雨宮があっさりとズボンと下着を引き下ろす。
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