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第四十六 肉食え その十六

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こうなった以上は、此処からは動けない。
ドアを開けてちょっと様子を見よう、そんな事をしたら空気が動いて
炎が一気に流れ込んでくる危険性が高いんだから。

待つしかない。
一番二番が脱落するか、死亡するか、消火して消化しているのかは分からない。

出来る事は待つ事だけ。
炎がトイレに入って来るのが先か?
一番二番のどちらかが脱落するのが先か?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

長いような短いような時間が進む。




アナウンス「一番の脱落に拠り、二番と三番は勝ち抜けとする。
      消火活動を行うので、二番と三番はその場で待機せよ」


あー、どうにか勝ち抜けた。
後は迅速に消火活動が行われるといいんだけど。

体中がびちょぬれだ。


アナウンスが流れてから10秒後に、再度アナウンスが流れた。


アナウンス「消火活動が終了したので、二番と三番は店舗から出なさい」



え?
そう簡単には消えない炎をこの短時間で消すなんて。
やっぱり、地球とは科学力が全く違うんだ。




取り敢えずは勝ち抜けられたし
今はこのびちょぬれの服を替えたい所だね。


うーん、でもね、今回の競技はちょっと可笑しい気がする。
如何にも大食いタイプの二人と、大食いで勝負させらるって、
完全に狙い撃ちされてるよね。
運営に文句を言っても、意味が無いのは分かってるけど。
何となく腑に落ちない。
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