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第五 サイコロ振り 後編
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ロボットに各面を切り取って貰おう。
一+二+四+五+六=十八。
三は裏返して貰おう。
これで一気にゴール出来る。
無理だ、あのアームじゃそんな器用な事は出来っこない。
他の手段を講じねば。
サイコロを振らなければ、相手の番にならず、相手がゴールする事は永遠に無い。
つまりは俺は負けない。
負けないけど勝てないから、数日後に餓死するだろう。
その前に相手の苦情で時間制限が作られそうだな。
対戦相手は余裕の表情で黙ってこちらを見ている。
どうやら勝利を確信しているらしいぞ。
なんとか覆さないとだ。
サイコロが無くなれば、引き分けに持ち込む事も不可能じゃないけど、無理だな。
サイコロが豆腐で出来てたら食べて消滅させられたのに。
いやいや、豆腐製なら着地時に崩壊して、使い物にならなくなる。
チーズでサイコロを作ったらどうだ?
隠蔽の為に丸飲みしたら喉に詰まるよな。
喉に詰まる?
喉に詰まる。
喉に詰める。
つまり、相手の喉に詰めれば良いのか。
直接は禁止だが、間接は禁止じゃない。
これしか生き残る方法は存在しないな。
サイコロを拾い、アームに挟んで、告げた。
「サイコロを一番の胃袋まで詰め込んで、一番の心臓停止後に振って下さい」
ロボットが軽く頷いた。
ロボットが女子に向かって移動を始めた。
女子「ちょっと待ってよ、そんなのありなの? ずるいじゃないの」
アナウンス「確かに汚いが、ルール上違反行為ではない」
女子が怒りに任せて殴って来たが、敢えて殴られておいた。
女子「この卑怯者!」
アナウンス「一番の反則負けに拠り、二番の勝ち抜けとする」
女子はアームに捕まり暗闇へと連行された。罵詈雑言を投げつけながら。
生き残る為には狡猾さも必要なんですよ。
後味の悪さは認めるけど。
一+二+四+五+六=十八。
三は裏返して貰おう。
これで一気にゴール出来る。
無理だ、あのアームじゃそんな器用な事は出来っこない。
他の手段を講じねば。
サイコロを振らなければ、相手の番にならず、相手がゴールする事は永遠に無い。
つまりは俺は負けない。
負けないけど勝てないから、数日後に餓死するだろう。
その前に相手の苦情で時間制限が作られそうだな。
対戦相手は余裕の表情で黙ってこちらを見ている。
どうやら勝利を確信しているらしいぞ。
なんとか覆さないとだ。
サイコロが無くなれば、引き分けに持ち込む事も不可能じゃないけど、無理だな。
サイコロが豆腐で出来てたら食べて消滅させられたのに。
いやいや、豆腐製なら着地時に崩壊して、使い物にならなくなる。
チーズでサイコロを作ったらどうだ?
隠蔽の為に丸飲みしたら喉に詰まるよな。
喉に詰まる?
喉に詰まる。
喉に詰める。
つまり、相手の喉に詰めれば良いのか。
直接は禁止だが、間接は禁止じゃない。
これしか生き残る方法は存在しないな。
サイコロを拾い、アームに挟んで、告げた。
「サイコロを一番の胃袋まで詰め込んで、一番の心臓停止後に振って下さい」
ロボットが軽く頷いた。
ロボットが女子に向かって移動を始めた。
女子「ちょっと待ってよ、そんなのありなの? ずるいじゃないの」
アナウンス「確かに汚いが、ルール上違反行為ではない」
女子が怒りに任せて殴って来たが、敢えて殴られておいた。
女子「この卑怯者!」
アナウンス「一番の反則負けに拠り、二番の勝ち抜けとする」
女子はアームに捕まり暗闇へと連行された。罵詈雑言を投げつけながら。
生き残る為には狡猾さも必要なんですよ。
後味の悪さは認めるけど。
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