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確認の為バイタルチェック 前編

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算数ドリルで勝ち残った数時間後、ロボットがやってきた。

ロボ「久しぶりだな、バイタルチェックするぞ」

久しぶりと言われても、このロボットとはいつ会ったんだろう?

似たようなロボットの区別は付かないんだよ。

家電量販店で冷蔵庫を見掛けた時、
家にあるのと同じかどうかの確認の位の認識だろ。

区別が付かないし、そもそもロボットを覚える気もないからな。

ロボット「異常はなしだ。競技も無事に勝ち抜けたしな」

ええ、勝ち抜けましたよ、俺ひとりだけ。

皮肉を言おうかとも思ったが止めておいた。

無駄な事だ、何の意味もない。

自己満足にすら、ならない。

どうしようもない。

くだらない。

何もない。

ない。

ロボット「単なる質問だが、寝言でやたらと妹と言ってんだが。
     君には妹は居ないだろうに」

そうか、バケツで殴られた後に来たロボットなのか。

区別がつかないつーの。

それとも態とつかないようにしているのかもな。

理由は分からないけど。

なにかと都合が悪いとか?

「居ませんよ。夢に妹が出て来た気がします」

ロボット「成程、納得した」

向こうが質問してきたんだから、俺が質問をしてもいいだろう。
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