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第二十六 討論 超能力の有無の証明vs論破 その四

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困ったな、自然に起きるまで待つしかないか。

監視ロボットが近くに来ている。

二人を一体のロボットで監視しきれるのか?

そうか、10メートル以上離れられると脱落だっけ。

そもそも何で監視してるんだ?

図書館で監視対象になる行動ってなんだ?

本を破っても良いって書いてあるし。

放火の防止とかか?

疑問点は聞いておこう、答えれくれれば儲けもの位の気持ちで。

「何を監視してるんですか?」

ロボット「不埒な行為を行わないか監視しているかね」

このロボット『かね』が口癖らしい。

必然性は分かりかねるが。

「不埒の意味が分かりません」

ロボット「強制猥褻は分かるかね?」

「猥褻が分かりません」

強制は分かるが。

ロボット「エッチ、イヤらしいと言う意味だかね。
     無理矢理イヤらしい事をしたら、
     全力チョップをお見舞いするかね」

お見舞い、攻撃する時に使う言葉だけど、
病院へお見舞いに行く、とも使うよね。
日本語面白いな。

その日本語を自在に使いこなしてるとは。

宇宙人(ロボット)は地球の文化に相当詳しく調べたらしい。

「全力チョップの威力はどれ位ですか?」

ロボット「ザリガニ、三百六十匹が真っ二つになるかね」

分かりにくい。

「人間に例えるとどうなりますか?」

ロボット「肋骨が十本は骨折するかね」

恐ろしい、その時点で競技続行不可能だ。

リタイアして治療を受ける事になる。

ペアなんだから、一人が脱落したら、もう一人も脱落だね。

一番の体に触るのはやめておこう。


とは言え、一番が起きるまでには『論破」を調べたい所だ。

監視ロボットに手伝って貰えないだろうか?
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