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毒親
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午後の執務を終えれば、一息つく間もなく流れるように夕食。
ここは父母と対面しながらの食事だ。
朝と同じようなしょーもないことに相槌を打ち、当たり障りなく応じながら、やたらと小綺麗でボリューム微妙な洋食を無駄にエレガントに食す。
あー、牛丼屋で遠慮なくガッツリ食べたい。立ち食いそば屋でもいいよ。
夕食時もそろそろ終わりを告げようかと言う時、俺は父上に問い掛けた。
「父上、ひとつお訊きしたいことがある」
「急に改まってどうしたアルフレッド。さすがに婚約相手くらいは自分で探してほしいが?」
アホか、誰もそんなこと訊いてないっつーの。
「自分の生涯の伴侶はそう簡単に決められません。その事ではなく、シャルロットのことです」
シャルロットの名を上げれば、真っ先に母上は嫌悪感を顕にした。あんたには訊いてないよ、さっさと退席しろ、邪魔だ。
しっしっ、と心の中で母上を手払いしつつ、俺は自分の主張をする。
「今日、シャルロットの普段の様子を改めて確認したのですが……まともな衣食住も与えられず、使用人達からの陰湿な嫌がらせ行為を一身に受け、万事全てを自分が悪いように捉えている。……あれが本当に人間の生活でしょうか」
あんな有様を見て、「異常だ」と思う俺の方が異常なのか?出来ればそうでないことを祈るばかりだ。
「それはお前が気にすることではない」
しかし、父上の返答はこれだ。
「シャルロットなど、本来なら産まれる予定では無かったのだ。だと言うのに、奴は中絶を拒否して……」
「奴」と言うのは愛人――シャルロットの実母だ。
過去に聞いた話では、シャルロットの実母は思いがけず妊娠してしまい、父上に中絶を強いられたのだが、それを拒否してシャルロットを秘密裏に出産し、反逆罪として刑に処されたと言う。
遺されたシャルロットはこの邸宅の使用人達に育てられていた。
生まれたばかりの頃はちゃん可愛がられながら育てられていたらしいが、成長するにつれて疎まれ始めて、やがて今のように身も心も腐っていったと言うことだ。
「………………なるほど、それが父上の答えですか」
あぁ分かった、もういい。
母上はともかく、父上からはまだシャルロットの生活をまともにしてもらえるのではないかと期待――と言っても望み薄だが――はしていたが、それも絶たれた。
本当に、シャルロットの味方になれる人間は俺しかいないんだと、改めて理解した。
「そう言えば、今朝もシャルロットのことを訊こうとしていたな。今更"アレ"がどうしたと言うのだ?」
人のことを、それも自分の娘を"アレ"呼ばわりだと?
ぷち、とまた頭の中のどこかが音を立てた。
「ふざけんな!!」
本日三度目の"キレ"だ。
思わずテーブルに拳を叩き付けて椅子を蹴倒した。
「例え義理だろうと妹は妹!虐げられていると知って黙っていられるかァ!!」
ここは父母と対面しながらの食事だ。
朝と同じようなしょーもないことに相槌を打ち、当たり障りなく応じながら、やたらと小綺麗でボリューム微妙な洋食を無駄にエレガントに食す。
あー、牛丼屋で遠慮なくガッツリ食べたい。立ち食いそば屋でもいいよ。
夕食時もそろそろ終わりを告げようかと言う時、俺は父上に問い掛けた。
「父上、ひとつお訊きしたいことがある」
「急に改まってどうしたアルフレッド。さすがに婚約相手くらいは自分で探してほしいが?」
アホか、誰もそんなこと訊いてないっつーの。
「自分の生涯の伴侶はそう簡単に決められません。その事ではなく、シャルロットのことです」
シャルロットの名を上げれば、真っ先に母上は嫌悪感を顕にした。あんたには訊いてないよ、さっさと退席しろ、邪魔だ。
しっしっ、と心の中で母上を手払いしつつ、俺は自分の主張をする。
「今日、シャルロットの普段の様子を改めて確認したのですが……まともな衣食住も与えられず、使用人達からの陰湿な嫌がらせ行為を一身に受け、万事全てを自分が悪いように捉えている。……あれが本当に人間の生活でしょうか」
あんな有様を見て、「異常だ」と思う俺の方が異常なのか?出来ればそうでないことを祈るばかりだ。
「それはお前が気にすることではない」
しかし、父上の返答はこれだ。
「シャルロットなど、本来なら産まれる予定では無かったのだ。だと言うのに、奴は中絶を拒否して……」
「奴」と言うのは愛人――シャルロットの実母だ。
過去に聞いた話では、シャルロットの実母は思いがけず妊娠してしまい、父上に中絶を強いられたのだが、それを拒否してシャルロットを秘密裏に出産し、反逆罪として刑に処されたと言う。
遺されたシャルロットはこの邸宅の使用人達に育てられていた。
生まれたばかりの頃はちゃん可愛がられながら育てられていたらしいが、成長するにつれて疎まれ始めて、やがて今のように身も心も腐っていったと言うことだ。
「………………なるほど、それが父上の答えですか」
あぁ分かった、もういい。
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本当に、シャルロットの味方になれる人間は俺しかいないんだと、改めて理解した。
「そう言えば、今朝もシャルロットのことを訊こうとしていたな。今更"アレ"がどうしたと言うのだ?」
人のことを、それも自分の娘を"アレ"呼ばわりだと?
ぷち、とまた頭の中のどこかが音を立てた。
「ふざけんな!!」
本日三度目の"キレ"だ。
思わずテーブルに拳を叩き付けて椅子を蹴倒した。
「例え義理だろうと妹は妹!虐げられていると知って黙っていられるかァ!!」
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