118 / 159
羽ばたきの時
115話 決闘の行方は
しおりを挟む
ドラゴニウムシールドをブラインドにして、その上からエナジーライフルによる貫通射撃による二重攻撃すらも囮、アトラスの注意を上に向けさせている内に、自身は下から接近を試みる。
ヘッドスライディングをするように、文字通りアトラスのブレイクパルチザンの間合いへ滑り込んだ。
起き上がり様にプラズマソードを抜き放ち、
「でぇいぃッ!!」
逆袈裟の一閃が、アトラスの鎧のようなボディを深々と斬り裂いた。
「があぁぁぁッ!?」
この戦いにおいて初めてアロウがまともに与えた一撃だ、さしもの重装甲に守られた防御力と言えど、アトラスに大きなダメージを与えたようだ。
しかしまだ勝負はついていない。
アロウは体勢を立て直して、プラズマソードをアトラスに突き立てようとするが、
「フンッ、甘ぇっ!」
アトラスは左腕をアロウに向け――その腕部装甲に内蔵していたグレネードランチャーを発射した。
「!?」
ここで決めるつもりだったアロウは、それに対する反応が遅れ、グレネードの爆風を直撃する。
しかし至近距離で爆風を伴う攻撃はアトラスすら巻き込み、両者とも吹き飛ばされる。
「俺に直撃を喰らわせるとは、やるじゃねぇか……!」
アトラスはすぐにスラスターを使った受け身で起き上がり、ブレイクパルチザンを構え直す。
爆風の直近にいたアロウもまたすぐに立ち上がろうとするが、傷付いたところにグレネードランチャーの直撃を受けたのだ。
「まだ、だ……まだ……ッ」
Rワイバーンの赤い装甲も黒ずんで焼け爛れ、もはや気力だけで立ち上がろうとしているのが目に見える。
「そんな状態で、まだ降参しねぇのか……なら!」
アトラスはスラスターを加速させて突進、ブレイクパルチザンで一突きに仕留めようとして、
その寸前で切っ先を止めた。
それよりも先に、アロウは体力が尽きたのか、前のめりに倒れていたからだ。
「……」
アトラスはブレイクパルチザンを引き、それを地面に突き立てると、倒れたアロウを担ぎ上げた。
担ぎ上げたまま、遠巻きから見守っていたルナ達の元へ連れて行くと、彼女達の前にアロウを転がす。
「こいつに伝えておけ。「御礼参りなら、いつでも受けてやる」とな」
それだけ告げると、アトラスは踵を返してブレイクパルチザンを拾い、何処かへ立ち去っていった。
この勝負の勝者は、アトラスだろう。
しかし、彼は「御礼参りなら、いつでも受けてやる」とも言った。
「今より強くなったら、もう一度戦えってことかな」
メイプルはそう言って、ノヴィス平原を去っていくアトラスの後ろ姿を見送る。
「アロウさん、大丈夫ですか?」
ルナは倒れたまま動かないアロウに寄り添って声をかける。
「し、死んじゃったわけじゃないよね?」
そんなことは無いのだが、反応が無いのではカノラも心配する。
「単なるスタンよ。休ませてれば回復するわ」
ジルダはアロウの状態をそう看て取る。
「一矢報いた、といったところか」
うむ、とフェルテは頷いた。
本来なら手も足も出ないままに負けるだろう相手に、まともな一撃を喰らわせ、撃破寸前まで追い込んだのだ。
実質勝ち、とは言えずとも、痛み分けくらいには持ち込んだと見てもいいだろう。
アロウの意識が回復するまで、しばらく拠点にい続けた。
ヘッドスライディングをするように、文字通りアトラスのブレイクパルチザンの間合いへ滑り込んだ。
起き上がり様にプラズマソードを抜き放ち、
「でぇいぃッ!!」
逆袈裟の一閃が、アトラスの鎧のようなボディを深々と斬り裂いた。
「があぁぁぁッ!?」
この戦いにおいて初めてアロウがまともに与えた一撃だ、さしもの重装甲に守られた防御力と言えど、アトラスに大きなダメージを与えたようだ。
しかしまだ勝負はついていない。
アロウは体勢を立て直して、プラズマソードをアトラスに突き立てようとするが、
「フンッ、甘ぇっ!」
アトラスは左腕をアロウに向け――その腕部装甲に内蔵していたグレネードランチャーを発射した。
「!?」
ここで決めるつもりだったアロウは、それに対する反応が遅れ、グレネードの爆風を直撃する。
しかし至近距離で爆風を伴う攻撃はアトラスすら巻き込み、両者とも吹き飛ばされる。
「俺に直撃を喰らわせるとは、やるじゃねぇか……!」
アトラスはすぐにスラスターを使った受け身で起き上がり、ブレイクパルチザンを構え直す。
爆風の直近にいたアロウもまたすぐに立ち上がろうとするが、傷付いたところにグレネードランチャーの直撃を受けたのだ。
「まだ、だ……まだ……ッ」
Rワイバーンの赤い装甲も黒ずんで焼け爛れ、もはや気力だけで立ち上がろうとしているのが目に見える。
「そんな状態で、まだ降参しねぇのか……なら!」
アトラスはスラスターを加速させて突進、ブレイクパルチザンで一突きに仕留めようとして、
その寸前で切っ先を止めた。
それよりも先に、アロウは体力が尽きたのか、前のめりに倒れていたからだ。
「……」
アトラスはブレイクパルチザンを引き、それを地面に突き立てると、倒れたアロウを担ぎ上げた。
担ぎ上げたまま、遠巻きから見守っていたルナ達の元へ連れて行くと、彼女達の前にアロウを転がす。
「こいつに伝えておけ。「御礼参りなら、いつでも受けてやる」とな」
それだけ告げると、アトラスは踵を返してブレイクパルチザンを拾い、何処かへ立ち去っていった。
この勝負の勝者は、アトラスだろう。
しかし、彼は「御礼参りなら、いつでも受けてやる」とも言った。
「今より強くなったら、もう一度戦えってことかな」
メイプルはそう言って、ノヴィス平原を去っていくアトラスの後ろ姿を見送る。
「アロウさん、大丈夫ですか?」
ルナは倒れたまま動かないアロウに寄り添って声をかける。
「し、死んじゃったわけじゃないよね?」
そんなことは無いのだが、反応が無いのではカノラも心配する。
「単なるスタンよ。休ませてれば回復するわ」
ジルダはアロウの状態をそう看て取る。
「一矢報いた、といったところか」
うむ、とフェルテは頷いた。
本来なら手も足も出ないままに負けるだろう相手に、まともな一撃を喰らわせ、撃破寸前まで追い込んだのだ。
実質勝ち、とは言えずとも、痛み分けくらいには持ち込んだと見てもいいだろう。
アロウの意識が回復するまで、しばらく拠点にい続けた。
0
あなたにおすすめの小説
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる