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羽ばたきの時
130話 勇の儀
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「さて、祭壇のガーディアンとやらはこれで倒せたわけだが……」
オーディンは、宝剣を鞘に納めているフェルテを見やる。
「感謝するぞ。これでようやく、"勇"の儀を受けることが出来る」
フェルテはオーディンと、アロウ達三人に感謝の言葉を述べると、祭壇へと向かう。
儀式を行うのもこれで三度目だ。
「彼女の色が変わるというのは、この儀式によるものと言っていたな、アロウ」
純白だったり真っ赤だったりして紛らわしかったぞ、とオーディンは苦笑する。
「はい。これが最後だけど、今度は何色に変わるんだろう」
赤、青、とくれば次は黄色だろうか。
いや信号機にしては色の順番が違うか、とアロウは自分にツッコミを入れつつ、フェルテの儀式を見守る。
『――古より伝承されし約定の元、我、今ここに"勇"の儀を始めん』
既に見慣れたアロウやカノラも、この時ばかりは何も言わずに待つ。
『希望を与えし"勇"よ、我が道を行く心となれ――!!』
そして、祭壇に眩いばかりの緑光が満ち溢れ、フェルテの身を包み込む。
閃光の後に現れたフェルテの姿は、エメラルドのように透き通った"翠色"をしていた。
「ついに、"力"、"智"、"勇"、全ての儀を迎えることが出来た……これが、我の望んだ真の姿」
儀式を終えたフェルテは、アロウ達に向き直った。
「これで、我は創造神の元へ再び馳せ参じることが出来る。ここまで我に力を借してくれたこと、心より感謝する」
オーディンだけは、創造神とはなんのことかと思ったものの、事の推移を見守ることにした。
「……これで、今度こそ終わりなんだよな」
アロウは少し物悲しげに呟く。
フェルテの目的は、三つの儀を迎えること。
そしてそれは、既に達成された。
NPCのストーリーイベントもこれで終わりだと思うと、どこか哀愁がある。
「まぁ待てアロウよ。今すぐここでお別れでは、メイプルやジルダは納得すまい。二人にも一言くらい言わせてくれ」
今ここにいない二人にも恩義はある、とフェルテは言う。
「じゃぁ、帰ったらお別れ会かな」
カノラも眉の外端を落とす。
「そういうものだとは分かっていても、ちょっと寂しいものがありますね」
ルナも、フェルテと共に戦ったこの数ヶ月は確かな思い出として胸に刻んでいる。
「オーディンさんも、良かったら……」
アロウはオーディンもお別れ会に誘おうとするが、彼は首を横に振る。
「すまない、カインとは定時連絡をするつもりだったんだが、さっきは出来なかったからな。ここから帰還したら、すぐに連絡しなければならない」
「そうですか……」
オーディンのおかげでこの戦いも勝つことが出来たのだ、彼にも席についてほしいところだが、無理強いは出来ない。
「気持ちだけは受け取っておこう。さて、長居は無用だ。……あそこから帰還するんだな?」
そう言ったオーディンの視線の先には、遺跡の出入り口前までワープされる転移装置。
アロウ達は随時転移装置に足をかけ、ワープしていく。
オーディンは、宝剣を鞘に納めているフェルテを見やる。
「感謝するぞ。これでようやく、"勇"の儀を受けることが出来る」
フェルテはオーディンと、アロウ達三人に感謝の言葉を述べると、祭壇へと向かう。
儀式を行うのもこれで三度目だ。
「彼女の色が変わるというのは、この儀式によるものと言っていたな、アロウ」
純白だったり真っ赤だったりして紛らわしかったぞ、とオーディンは苦笑する。
「はい。これが最後だけど、今度は何色に変わるんだろう」
赤、青、とくれば次は黄色だろうか。
いや信号機にしては色の順番が違うか、とアロウは自分にツッコミを入れつつ、フェルテの儀式を見守る。
『――古より伝承されし約定の元、我、今ここに"勇"の儀を始めん』
既に見慣れたアロウやカノラも、この時ばかりは何も言わずに待つ。
『希望を与えし"勇"よ、我が道を行く心となれ――!!』
そして、祭壇に眩いばかりの緑光が満ち溢れ、フェルテの身を包み込む。
閃光の後に現れたフェルテの姿は、エメラルドのように透き通った"翠色"をしていた。
「ついに、"力"、"智"、"勇"、全ての儀を迎えることが出来た……これが、我の望んだ真の姿」
儀式を終えたフェルテは、アロウ達に向き直った。
「これで、我は創造神の元へ再び馳せ参じることが出来る。ここまで我に力を借してくれたこと、心より感謝する」
オーディンだけは、創造神とはなんのことかと思ったものの、事の推移を見守ることにした。
「……これで、今度こそ終わりなんだよな」
アロウは少し物悲しげに呟く。
フェルテの目的は、三つの儀を迎えること。
そしてそれは、既に達成された。
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「まぁ待てアロウよ。今すぐここでお別れでは、メイプルやジルダは納得すまい。二人にも一言くらい言わせてくれ」
今ここにいない二人にも恩義はある、とフェルテは言う。
「じゃぁ、帰ったらお別れ会かな」
カノラも眉の外端を落とす。
「そういうものだとは分かっていても、ちょっと寂しいものがありますね」
ルナも、フェルテと共に戦ったこの数ヶ月は確かな思い出として胸に刻んでいる。
「オーディンさんも、良かったら……」
アロウはオーディンもお別れ会に誘おうとするが、彼は首を横に振る。
「すまない、カインとは定時連絡をするつもりだったんだが、さっきは出来なかったからな。ここから帰還したら、すぐに連絡しなければならない」
「そうですか……」
オーディンのおかげでこの戦いも勝つことが出来たのだ、彼にも席についてほしいところだが、無理強いは出来ない。
「気持ちだけは受け取っておこう。さて、長居は無用だ。……あそこから帰還するんだな?」
そう言ったオーディンの視線の先には、遺跡の出入り口前までワープされる転移装置。
アロウ達は随時転移装置に足をかけ、ワープしていく。
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