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第十六節「銀乙女強襲 世界の真実 長き道に惚けて」
~鋼輝妃の詠う伝説~
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再び魔特隊本部会議室……先程打ち合わせをしていた部屋の奥に金髪の女性……ラクアンツェが全裸でありながらも堂々と立ち、その前に並ぶ椅子に一同が座る。
「あ、あの……服……」
「あらどうもぉ」
平野が恐る恐る上着を差し出すと、ラクアンツェはそれを躊躇する事も無く受け取り羽織る。
そんな姿を幾人もが不安そうな面持ちで見守る中……突然彼女が話を始めた。
「さぁて、色々話したい事が山積みだけれども……先ずは自己紹介からっ!!」
妙に明るい雰囲気の彼女を前に、殴られた者は元より、勇達もまたどう表情を作っていいかどうか判らず戸惑いの色を隠せない。
「私の名前はラクアンツェ……剣聖に『お願いっ♪』ってされてここまで来ました」
「剣聖さんに……じゃあ!?」
「そうよ……あの方は三剣魔が一人……『鋼輝妃』ラクアンツェ……」
そう呟いたのはレンネィ……その口調はまるで彼女の事をよく知ったかのよう。
「あら、よく知ってるわねぇ~」
「当然です……女の魔剣使いにとって貴方は憧れの象徴ともいえるべき存在ですもの」
そう語るレンネィの顔はどこか嬉しげで誇らしげでもあった。
「肉体と同化する魔剣【ウーグィシュ】の唯一の使い手にして……圧倒的攻撃を誇る剣聖に対し絶対防御を誇るラクアンツェ……様……」
その途端、彼女の顔が「パァッ」と笑顔になり、ラクアンツェを奇異なる瞳で見つめていた。
「剣聖さんと扱い違いすぎじゃね?」
隣に座る心輝から空かさず飛ぶツッコミ。
だが間髪入れず、彼の横腹に不意の激痛が走った。
「ンボォ……!?」
ラクアンツェから受けた傷を我慢していた心輝も新しい衝撃にはさすがに耐えれず……机の上で上半身を悶えさせた。
「フフ、まぁまぁ……私の事を知ってる人が居てよかったわぁ~剣聖と違って知名度はあんまりないもの」
「い、いえ、女性魔剣使いで貴方の事を知らない者なんて……!!」
「ヌ、ヌゥ、レンネィ殿、話が進まぬで御座ろう……」
「あ、あらごめんなさい……」
よほど興奮していたのだろう、ジョゾウに止められるや……我を取り戻しの勢いを止める。
「剣聖さんにお願いされたって……どういう事ですか?」
勇が声を上げ質問をすると、ラクアンツェは笑顔を浮かべそっと答えた。
「貴方達の事、相当心配していた様だったから、面倒見てあげて欲しいって言われたのよ」
「剣聖さんがそんな事を……」
「そう、貴方達なら……世界が戻った後の時代を作り上げられると信じているのよ」
―――ぶっきらぼうで、横暴で、面倒くさがりで、
戦闘狂で、人の命を顧みない……あの剣聖さんが……―――
そんな剣聖が勇達の事を心配しているという。
冗談にしか聞こえないのも無理はないだろう。
「ちょっと待ってください、世界が戻るってどういう事なんですか?」
そんな中、空かさず茶奈から質問が飛ぶ。
世界が戻る……それは唐突な一言。
「……まずはそこから話をしなければいけないわねぇ……ところで、ここに居る関係者はこれで全員かしら?」
「いえ、間も無く代表者の福留氏が来られます」
「カプロが居ないな、連れてくる」
話の内容が重要な事であろうと読んだのだろう……勇はカプロを呼びに、平野は福留へと電話を掛け始めた。
―――
「申し訳ありません、お待たせ致しました……ハァ、ハァ……」
10分もすると、急いでやってきた福留が会議室へと飛び込んできた。
既にカプロも席に着いており、これで関係者全員が揃った事となる。
「では、話を始めましょうか」
おもむろにラクアンツェがマーカーを手にすると……手馴れた様にホワイトボードへ二つの円を描いた。
「これが貴方達の世界、そしてこっちが私達の世界」
二つの円をそれぞれ、お互いの世界として指し示す。
円という事はつまり、それぞれの星を意味しているのだろう。
「今、二つの世界は一つになろうとしています。 私達の世界が貴方達の世界を引き寄せ……あるべき『重さ』へと戻ろうとしているの」
「『重さ』……?」
「そう……『重さ』よ。 簡単に言うと、存在という名の質量の事」
「意味がわかんねぇ……」
心輝が堪らずぼそりと呟く。
だが、『あちら側』の人間はそれが何となく理解出来ている様に頷いていた。
「そうか、ではもしやこれは……創世伝説に関わる事案という事なのだろうか?」
アージがそう口を挟むと、ラクアンツェは一つ間を置き……コクリと頷いた。
「そう……でもこれは私達の世界の伝説だから、そこも説明しないといけないわね」
するとイレーサーを手に取り、ホワイトボードに掛かれた円を消す。
そして再び描かれたのは……3人の人の様な姿。
「かつて、私達の世界は三つの種族が居ました。 一人は【人間】……知能を持ち、集団で行動し生活を成り立たせる種族」
中心に立つ人にチェックを入れる。
「次に【魔者】……力を有し、困難を物理的に解決する事の出来る種族」
右に立つ人にチェックを続き入れる。
「そして……【天士】という……人と魔者を創りし創造の根源にて命を司る種族が居たのよ」
左に立つ人にチェックを入れると……そっとマーカーを降ろす。
「天士……」
「こっちの世界で言う『天使』の事かな?」
「いえ……関連性が無いとは言い切れないけれど……そちらの天使と違って羽根も輪っかも無い、非常に人間に似た種族だったとされているわ」
「創世の女神様も天士ッスよね!!」
「えぇ、そうよ」
それを細かく記録していく笠本。
その手が止まる事を確認すると、ラクアンツェは淡々と古より伝わる伝説を詠い始めた。
「あ、あの……服……」
「あらどうもぉ」
平野が恐る恐る上着を差し出すと、ラクアンツェはそれを躊躇する事も無く受け取り羽織る。
そんな姿を幾人もが不安そうな面持ちで見守る中……突然彼女が話を始めた。
「さぁて、色々話したい事が山積みだけれども……先ずは自己紹介からっ!!」
妙に明るい雰囲気の彼女を前に、殴られた者は元より、勇達もまたどう表情を作っていいかどうか判らず戸惑いの色を隠せない。
「私の名前はラクアンツェ……剣聖に『お願いっ♪』ってされてここまで来ました」
「剣聖さんに……じゃあ!?」
「そうよ……あの方は三剣魔が一人……『鋼輝妃』ラクアンツェ……」
そう呟いたのはレンネィ……その口調はまるで彼女の事をよく知ったかのよう。
「あら、よく知ってるわねぇ~」
「当然です……女の魔剣使いにとって貴方は憧れの象徴ともいえるべき存在ですもの」
そう語るレンネィの顔はどこか嬉しげで誇らしげでもあった。
「肉体と同化する魔剣【ウーグィシュ】の唯一の使い手にして……圧倒的攻撃を誇る剣聖に対し絶対防御を誇るラクアンツェ……様……」
その途端、彼女の顔が「パァッ」と笑顔になり、ラクアンツェを奇異なる瞳で見つめていた。
「剣聖さんと扱い違いすぎじゃね?」
隣に座る心輝から空かさず飛ぶツッコミ。
だが間髪入れず、彼の横腹に不意の激痛が走った。
「ンボォ……!?」
ラクアンツェから受けた傷を我慢していた心輝も新しい衝撃にはさすがに耐えれず……机の上で上半身を悶えさせた。
「フフ、まぁまぁ……私の事を知ってる人が居てよかったわぁ~剣聖と違って知名度はあんまりないもの」
「い、いえ、女性魔剣使いで貴方の事を知らない者なんて……!!」
「ヌ、ヌゥ、レンネィ殿、話が進まぬで御座ろう……」
「あ、あらごめんなさい……」
よほど興奮していたのだろう、ジョゾウに止められるや……我を取り戻しの勢いを止める。
「剣聖さんにお願いされたって……どういう事ですか?」
勇が声を上げ質問をすると、ラクアンツェは笑顔を浮かべそっと答えた。
「貴方達の事、相当心配していた様だったから、面倒見てあげて欲しいって言われたのよ」
「剣聖さんがそんな事を……」
「そう、貴方達なら……世界が戻った後の時代を作り上げられると信じているのよ」
―――ぶっきらぼうで、横暴で、面倒くさがりで、
戦闘狂で、人の命を顧みない……あの剣聖さんが……―――
そんな剣聖が勇達の事を心配しているという。
冗談にしか聞こえないのも無理はないだろう。
「ちょっと待ってください、世界が戻るってどういう事なんですか?」
そんな中、空かさず茶奈から質問が飛ぶ。
世界が戻る……それは唐突な一言。
「……まずはそこから話をしなければいけないわねぇ……ところで、ここに居る関係者はこれで全員かしら?」
「いえ、間も無く代表者の福留氏が来られます」
「カプロが居ないな、連れてくる」
話の内容が重要な事であろうと読んだのだろう……勇はカプロを呼びに、平野は福留へと電話を掛け始めた。
―――
「申し訳ありません、お待たせ致しました……ハァ、ハァ……」
10分もすると、急いでやってきた福留が会議室へと飛び込んできた。
既にカプロも席に着いており、これで関係者全員が揃った事となる。
「では、話を始めましょうか」
おもむろにラクアンツェがマーカーを手にすると……手馴れた様にホワイトボードへ二つの円を描いた。
「これが貴方達の世界、そしてこっちが私達の世界」
二つの円をそれぞれ、お互いの世界として指し示す。
円という事はつまり、それぞれの星を意味しているのだろう。
「今、二つの世界は一つになろうとしています。 私達の世界が貴方達の世界を引き寄せ……あるべき『重さ』へと戻ろうとしているの」
「『重さ』……?」
「そう……『重さ』よ。 簡単に言うと、存在という名の質量の事」
「意味がわかんねぇ……」
心輝が堪らずぼそりと呟く。
だが、『あちら側』の人間はそれが何となく理解出来ている様に頷いていた。
「そうか、ではもしやこれは……創世伝説に関わる事案という事なのだろうか?」
アージがそう口を挟むと、ラクアンツェは一つ間を置き……コクリと頷いた。
「そう……でもこれは私達の世界の伝説だから、そこも説明しないといけないわね」
するとイレーサーを手に取り、ホワイトボードに掛かれた円を消す。
そして再び描かれたのは……3人の人の様な姿。
「かつて、私達の世界は三つの種族が居ました。 一人は【人間】……知能を持ち、集団で行動し生活を成り立たせる種族」
中心に立つ人にチェックを入れる。
「次に【魔者】……力を有し、困難を物理的に解決する事の出来る種族」
右に立つ人にチェックを続き入れる。
「そして……【天士】という……人と魔者を創りし創造の根源にて命を司る種族が居たのよ」
左に立つ人にチェックを入れると……そっとマーカーを降ろす。
「天士……」
「こっちの世界で言う『天使』の事かな?」
「いえ……関連性が無いとは言い切れないけれど……そちらの天使と違って羽根も輪っかも無い、非常に人間に似た種族だったとされているわ」
「創世の女神様も天士ッスよね!!」
「えぇ、そうよ」
それを細かく記録していく笠本。
その手が止まる事を確認すると、ラクアンツェは淡々と古より伝わる伝説を詠い始めた。
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