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第十八節「策士笑えど 光衣身に纏いて 全てが収束せん」
~女王抗いし 対峙する意志と意思~
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ガッガガッ!!
立ち並ぶ木々を削り取る様に……茶奈とミョーレが凄まじい勢いでその間を突き抜けていく。
「ガァァァァァァッ!?」
障壁の力が働かず、ミョーレの背中には超高速で激突する木々の衝撃がダイレクトに伝わっていた。
激しい衝撃から来る痛みに耐えるミョーレから悲鳴にも近い声が漏れる。
それは茶奈も同様ではあるが、彼女の強い心がミョーレを押し出す力を更に強めていた。
徐々に飛び出した勢いが落ち始め……幾度か木に当たった拍子にその勢いの方向がずれる。
途端、ミョーレが持つ魔剣が自身を押し出す茶奈の手を弾き、互いが別の方向へと別れ飛んだ。
ズザザッ……!!
二人が青々とした茂みを纏う木々の中へと着地を果たし……そして対峙した。
青空の下……淡い木漏れ日が射し込み、チラチラと舞い散る葉に反射した光が周囲を照らす。
それが彼女達の間に落ちていくと……「カサリ」と僅かな音と共に地に立ち、音も無く倒れた。
「コォォ……スゥゥーーーーー……」
茶奈の息継ぎがハッキリと聞こえる程に大きく行われ、周囲を包む静寂を乱す。
それ程までの時間……二人は構え動きを止めていた。
ミョーレの焦りが顔に滲む。
目の前に居る圧倒的な命力の塊……それは彼女にとって最悪の想定外事案だったのだ。
―――コイツ……何なんだ……何なんだこの命力量は……!!―――
焦るのも無理は無いだろう……茶奈がアストラルエネマだという事は知らされていないだから。
何故なら……彼女がそれであるという事を福留が各国に伝えていなかったからである。
「こんなのが居るなんて聞いてないネェ……クソ人間めッ!!」
ジリリ……
互いが構え、地面を踏む足が僅かに滑り擦れた音を催す。
不慣れな格闘スタイルを見せながら、茶奈がゆっくりと一歩、また一歩と足を踏みしめ近づいていく。
ミョーレはそれに合わせる様に一歩づつ踏み下がり、距離を保とうとしていた。
だが歩幅は茶奈の方が上……徐々にその距離が詰められていく……。
そして次の瞬間……茶奈が大きく踏み出し一気に距離を詰めた。
「チィーーーッ!?」
一気に間合いへと踏み込んだ茶奈から素早い拳が繰り出され、咄嗟にミョーレが魔剣を翳して受け止める。
だが、翳された魔剣が僅かに角度を作り……彼女の拳が地面へと向けていなされた。
間髪入れず、ミョーレの魔剣が前のめりになった茶奈の頭上へ襲い掛かる。
ドガッ!!
茶奈の頭部へと殴打が炸裂し、彼女の顔が僅かに横に反れた。
「ウゥッ!?」
しかし怯んだのは……ミョーレであった。
打撃を受けたはずの茶奈はまるで何事も無かったかの様に……彼女を見下ろすミョーレの顔へと向けて首を回し、鋭い眼光で睨みつけていたのだ。
おもむろに飛び退くミョーレ……だがその拍子にすかさず茶奈が彼女の魔剣の柄を掴み取った。
「ウオァッ!?」
大事そうに掴んで離さないその腕その体ごと、掴んだ勢いに任せて茶奈の頭上を大きく通り抜ける様に弧を描きながらフルスイングで反対側の地面へと叩きつけた。
ドォンッ!!
「カハッ!?」
余りの衝撃にミョーレの体が反動で浮き上がる。
間髪入れず茶奈が魔剣を引き込み……追い立てる様にミョーレの顔へ目掛けてその拳を振りぬいた。
叩き付けられた拍子に体勢を崩したミョーレであったが……間一髪、茶奈の攻撃を首を曲げて躱す。
そしてミョーレはその勢いのままに飛び込んでくる茶奈の腹部へと魔剣の柄先を打ち付け……力任せに彼女の軽い体ごと持ち上げ投げ飛ばした。
「ウアァァーーーーーーッ!!」
力を篭める為に放ったミョーレの叫び声と共に茶奈の体が宙を舞う。
空かさず飾りを靡かせた魔剣の先端が、打ち上げられた茶奈へと向けられた。
途端魔剣の柄先から小さな光の弾が放たれ……茶奈へと襲い掛かる。
カッ!!
ドッゴォォォォ!!
光の弾が茶奈へと当たって弾け、たちまち爆発を起こした。
ドッガァッ!! ッバォウッ!!
「死ねェーーー!! クソ人間ッ!! クソ人間ッ!!」
次から次へと放たれる光の弾……そしてそれぞれが着弾し何度も何度も爆発が起きる。
それを遠くから目撃していたアージとマヴォから驚嘆の叫びが上がっていた。
「茶奈殿ッ!!」
「女神ちゃんッ!!」
だがその時、爆発で生まれた粉塵から一つの塊が飛び出しミョーレへと向かって行く。
それは……光を纏う茶奈であった。
何一つ傷を負う事なく……無数の光弾と爆風すら弾き返し、勢いよくミョーレへと飛び掛かる。
「んぅぅううううーーーー!!」
声とも言えない唸り声を立てながら、彼女の拳がミョーレの右頬へと撃ち込まれた。
「ガハッ!?」
その勢いでよろめくミョーレ……しかしそれでは終わらない。
着地した刹那、茶奈の追撃が更にミョーレの左頬へと強烈な一撃を食らわしていたのだ。
その拍子にミョーレの口から何本かの歯が弾け飛び宙を舞う。
殴られた衝撃のままに……ミョーレが体ごと吹き飛ばされて木へと激突した。
「グフッ!!」
……バサッ
たちまち地面に落下するも……四肢で大地を踏みしめ倒れる事を拒否する。
「ウグ……クソが……アァァァーーー!!」
圧倒的な力の前に成す術の無いミョーレ。
そんな時ふと視線に入る人影……それはアージとマヴォ。
その姿を見つけるや、ミョーレは「ニヤァ」と笑みを浮かべた。
「いくら強くても……これならどうかネェ!!」
魔剣を茶奈へと構え力を篭めると……不意の行動を前に茶奈が己の腕を正面にクロスし防御の構えに入る。
だが―――
「アンタも甘ちゃんだネェーーーーーーー!!」
途端、その魔剣の柄先がグイッと動きアージとマヴォへと向けられたのだった。
「!?」
カッ!!
そして強い光が瞬き……破壊衝動を帯びた光の柱が二人へ襲い掛かった。
声が出せず無言のまま、茶奈はその手を二人の居る方向に向け伸ばすが……その時既に無情の光が二人を包み始めていた……。
キュオォォォォンッ!!
―――アージさんッ!! マヴォさんッ!!―――
「「【弩・空】!!」」
叫び声が突如木霊した。
途端、放たれた光が……二人が居たであろう領域で停まり、四散していく。
その周囲には無数の光の筋が壁の様に立ち塞がり渦を巻いていた。
「なッ!?」
驚きの声を上げるのはミョーレ。
自身の放った光の柱は二人を焼くどころか……受け止められていたのだ。
それこそ二人が持つ合わせ技……【弩・空】。
幾度となく敵を粉砕してきた合体技が盾となり攻撃を防ぐ。
そして―――
「カァァァーーーーーー!!」
「ウォォォーーーーーー!!」
その光を完全に弾ききった螺旋潮流は逆にミョーレへと襲い掛かった。
「ウワァァァーーーーーッ!!」
螺旋潮流が周辺の木々を削り取りながらミョーレをも巻き込み、無数の命力刃が彼女を切り刻む。
ゴォァァァァーーーーーーッ!!
しかし螺旋潮流は彼女の体を僅かに刻むと……その力を失い勢いを弱めていく。
ついにはその体を支える事が出来なくなり、潮流からミョーレが抜け落ち地面へと激突した。
「ウ……ウゥ……」
今なお手には魔剣を握り締めたまま。
うめき声を上げ、苦しそうにしかめた表情が顔に浮かぶ。
アージとマヴォもまた今の一撃を放ち、お互いに力尽きたのだろう……共に大きな体をよろめかせていた。
「マヴォ……言う程の力が出てなかったではないか……」
「兄者こそ……一発どころじゃねェじゃねぇか……」
恐らく今の一撃は二人にとって真価は発揮されていなかったのだろう。
だがそれでもミョーレの光の柱を防いだ威力には目を見張るものがあると言えよう。
そんなやり取りをしている二人の元へ茶奈が勢いよく駆け寄っていった。
「ハァッ、ハァッ……二人とも大丈夫ですか!?」
彼女自身も息が絶え絶えではあるものの……二人を気に掛ける。
それに応え、二人は声を上げる事無く手を上げ無事をアピールしていた。
「良かった……」
連戦で彼女の体力も限界に近く……駆け寄って来た時には既にフルクラスタは解除されていた。
立ち並ぶ木々を削り取る様に……茶奈とミョーレが凄まじい勢いでその間を突き抜けていく。
「ガァァァァァァッ!?」
障壁の力が働かず、ミョーレの背中には超高速で激突する木々の衝撃がダイレクトに伝わっていた。
激しい衝撃から来る痛みに耐えるミョーレから悲鳴にも近い声が漏れる。
それは茶奈も同様ではあるが、彼女の強い心がミョーレを押し出す力を更に強めていた。
徐々に飛び出した勢いが落ち始め……幾度か木に当たった拍子にその勢いの方向がずれる。
途端、ミョーレが持つ魔剣が自身を押し出す茶奈の手を弾き、互いが別の方向へと別れ飛んだ。
ズザザッ……!!
二人が青々とした茂みを纏う木々の中へと着地を果たし……そして対峙した。
青空の下……淡い木漏れ日が射し込み、チラチラと舞い散る葉に反射した光が周囲を照らす。
それが彼女達の間に落ちていくと……「カサリ」と僅かな音と共に地に立ち、音も無く倒れた。
「コォォ……スゥゥーーーーー……」
茶奈の息継ぎがハッキリと聞こえる程に大きく行われ、周囲を包む静寂を乱す。
それ程までの時間……二人は構え動きを止めていた。
ミョーレの焦りが顔に滲む。
目の前に居る圧倒的な命力の塊……それは彼女にとって最悪の想定外事案だったのだ。
―――コイツ……何なんだ……何なんだこの命力量は……!!―――
焦るのも無理は無いだろう……茶奈がアストラルエネマだという事は知らされていないだから。
何故なら……彼女がそれであるという事を福留が各国に伝えていなかったからである。
「こんなのが居るなんて聞いてないネェ……クソ人間めッ!!」
ジリリ……
互いが構え、地面を踏む足が僅かに滑り擦れた音を催す。
不慣れな格闘スタイルを見せながら、茶奈がゆっくりと一歩、また一歩と足を踏みしめ近づいていく。
ミョーレはそれに合わせる様に一歩づつ踏み下がり、距離を保とうとしていた。
だが歩幅は茶奈の方が上……徐々にその距離が詰められていく……。
そして次の瞬間……茶奈が大きく踏み出し一気に距離を詰めた。
「チィーーーッ!?」
一気に間合いへと踏み込んだ茶奈から素早い拳が繰り出され、咄嗟にミョーレが魔剣を翳して受け止める。
だが、翳された魔剣が僅かに角度を作り……彼女の拳が地面へと向けていなされた。
間髪入れず、ミョーレの魔剣が前のめりになった茶奈の頭上へ襲い掛かる。
ドガッ!!
茶奈の頭部へと殴打が炸裂し、彼女の顔が僅かに横に反れた。
「ウゥッ!?」
しかし怯んだのは……ミョーレであった。
打撃を受けたはずの茶奈はまるで何事も無かったかの様に……彼女を見下ろすミョーレの顔へと向けて首を回し、鋭い眼光で睨みつけていたのだ。
おもむろに飛び退くミョーレ……だがその拍子にすかさず茶奈が彼女の魔剣の柄を掴み取った。
「ウオァッ!?」
大事そうに掴んで離さないその腕その体ごと、掴んだ勢いに任せて茶奈の頭上を大きく通り抜ける様に弧を描きながらフルスイングで反対側の地面へと叩きつけた。
ドォンッ!!
「カハッ!?」
余りの衝撃にミョーレの体が反動で浮き上がる。
間髪入れず茶奈が魔剣を引き込み……追い立てる様にミョーレの顔へ目掛けてその拳を振りぬいた。
叩き付けられた拍子に体勢を崩したミョーレであったが……間一髪、茶奈の攻撃を首を曲げて躱す。
そしてミョーレはその勢いのままに飛び込んでくる茶奈の腹部へと魔剣の柄先を打ち付け……力任せに彼女の軽い体ごと持ち上げ投げ飛ばした。
「ウアァァーーーーーーッ!!」
力を篭める為に放ったミョーレの叫び声と共に茶奈の体が宙を舞う。
空かさず飾りを靡かせた魔剣の先端が、打ち上げられた茶奈へと向けられた。
途端魔剣の柄先から小さな光の弾が放たれ……茶奈へと襲い掛かる。
カッ!!
ドッゴォォォォ!!
光の弾が茶奈へと当たって弾け、たちまち爆発を起こした。
ドッガァッ!! ッバォウッ!!
「死ねェーーー!! クソ人間ッ!! クソ人間ッ!!」
次から次へと放たれる光の弾……そしてそれぞれが着弾し何度も何度も爆発が起きる。
それを遠くから目撃していたアージとマヴォから驚嘆の叫びが上がっていた。
「茶奈殿ッ!!」
「女神ちゃんッ!!」
だがその時、爆発で生まれた粉塵から一つの塊が飛び出しミョーレへと向かって行く。
それは……光を纏う茶奈であった。
何一つ傷を負う事なく……無数の光弾と爆風すら弾き返し、勢いよくミョーレへと飛び掛かる。
「んぅぅううううーーーー!!」
声とも言えない唸り声を立てながら、彼女の拳がミョーレの右頬へと撃ち込まれた。
「ガハッ!?」
その勢いでよろめくミョーレ……しかしそれでは終わらない。
着地した刹那、茶奈の追撃が更にミョーレの左頬へと強烈な一撃を食らわしていたのだ。
その拍子にミョーレの口から何本かの歯が弾け飛び宙を舞う。
殴られた衝撃のままに……ミョーレが体ごと吹き飛ばされて木へと激突した。
「グフッ!!」
……バサッ
たちまち地面に落下するも……四肢で大地を踏みしめ倒れる事を拒否する。
「ウグ……クソが……アァァァーーー!!」
圧倒的な力の前に成す術の無いミョーレ。
そんな時ふと視線に入る人影……それはアージとマヴォ。
その姿を見つけるや、ミョーレは「ニヤァ」と笑みを浮かべた。
「いくら強くても……これならどうかネェ!!」
魔剣を茶奈へと構え力を篭めると……不意の行動を前に茶奈が己の腕を正面にクロスし防御の構えに入る。
だが―――
「アンタも甘ちゃんだネェーーーーーーー!!」
途端、その魔剣の柄先がグイッと動きアージとマヴォへと向けられたのだった。
「!?」
カッ!!
そして強い光が瞬き……破壊衝動を帯びた光の柱が二人へ襲い掛かった。
声が出せず無言のまま、茶奈はその手を二人の居る方向に向け伸ばすが……その時既に無情の光が二人を包み始めていた……。
キュオォォォォンッ!!
―――アージさんッ!! マヴォさんッ!!―――
「「【弩・空】!!」」
叫び声が突如木霊した。
途端、放たれた光が……二人が居たであろう領域で停まり、四散していく。
その周囲には無数の光の筋が壁の様に立ち塞がり渦を巻いていた。
「なッ!?」
驚きの声を上げるのはミョーレ。
自身の放った光の柱は二人を焼くどころか……受け止められていたのだ。
それこそ二人が持つ合わせ技……【弩・空】。
幾度となく敵を粉砕してきた合体技が盾となり攻撃を防ぐ。
そして―――
「カァァァーーーーーー!!」
「ウォォォーーーーーー!!」
その光を完全に弾ききった螺旋潮流は逆にミョーレへと襲い掛かった。
「ウワァァァーーーーーッ!!」
螺旋潮流が周辺の木々を削り取りながらミョーレをも巻き込み、無数の命力刃が彼女を切り刻む。
ゴォァァァァーーーーーーッ!!
しかし螺旋潮流は彼女の体を僅かに刻むと……その力を失い勢いを弱めていく。
ついにはその体を支える事が出来なくなり、潮流からミョーレが抜け落ち地面へと激突した。
「ウ……ウゥ……」
今なお手には魔剣を握り締めたまま。
うめき声を上げ、苦しそうにしかめた表情が顔に浮かぶ。
アージとマヴォもまた今の一撃を放ち、お互いに力尽きたのだろう……共に大きな体をよろめかせていた。
「マヴォ……言う程の力が出てなかったではないか……」
「兄者こそ……一発どころじゃねェじゃねぇか……」
恐らく今の一撃は二人にとって真価は発揮されていなかったのだろう。
だがそれでもミョーレの光の柱を防いだ威力には目を見張るものがあると言えよう。
そんなやり取りをしている二人の元へ茶奈が勢いよく駆け寄っていった。
「ハァッ、ハァッ……二人とも大丈夫ですか!?」
彼女自身も息が絶え絶えではあるものの……二人を気に掛ける。
それに応え、二人は声を上げる事無く手を上げ無事をアピールしていた。
「良かった……」
連戦で彼女の体力も限界に近く……駆け寄って来た時には既にフルクラスタは解除されていた。
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