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第三十四節「鬼影去りて 空に神の憂鬱 自由の旗の下に」
~連報、届く~
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日本で起きた惨劇はすぐさま鷹峰を通して地球の反対側に居る勇達の下へと届けられた。
グランディーヴァへの直通回線を使用する事で大きな遅延も無く、ハッキリとした鷹峰の声がアルクトゥーン管制室へと響き渡る。
『―――本当に申し訳ない、彼等を止める事が出来なかったのは私の落ち度です』
「起きてしまった事は仕方ありませんよ。 ただ、被害に遭われた方が居る事が辛い所ですが……」
画像の前で鷹峰が頭を下げ、深い謝罪を送る。
彼としては事の重要性を関係者に伝えていたつもりだった。
しかし事情が余りにも常識を超えていたという事もあり、その緊急性までは伝わりきっていなかった様だ。
突然の悲報は勇達に暗い影を落とす。
当然、被害者が出た事は勇達に大きな悲しみを与えた。
でもそれと同様ににショックだったのは―――結果がもたらした勇達へのマイナス要素。
「こうなった以上、恐らく奴はもう人前に姿を現さないでしょう。 なので探したりする事もしなくて平気ですよ。 下手に刺激してもまた被害者が出るだけでしょうから……」
『そう……ですか、わかりました。 また何かわかったら連絡する事にします。 では―――』
その一言を最後に通信が途切れ、管制室に静寂を呼び込む。
誰しもが鷹峰の報告を前に意気消沈せざるを得なかったのだ。
犠牲者はおおよそ二百八十二名。
尋常ではない人数である。
しかもその死因は誰にも究明出来はしない。
犠牲者を撃ち貫いた黒の糸は事後消滅し、証拠は何も残っていないのだ。
異常な事柄から、間違いなく小野崎紫織の仕業であると推測出来る程度。
とはいえ、勇にはそう断定出来る〝確信〟があった訳だが。
紫織の行った事の様な天力や命力に関わる事柄は、なんとなくではあるがア・リーヴェが感じ取る事が出来る。
彼女の意識に勇がアクセスする事で、確信に至る事が出来るのである。
今まで〝確信〟し続けて来たのは、勇が無意識にアクセスを行っていたからだったのだ。
「確かに惨事は起きてしまったけど、俺達がやる事は変わらない。 犠牲者に報いる為にも、俺達だけはもう失敗する訳にはいかないんだ!」
勇が静寂を振り払い、決意の瞳を仲間達に向ける。
仲間達もまた勇の意思を受け取り、志を以って頷きを見せていた。
本当ならば嘆き悲しみたい者も居るだろう。
それ程までに未曽有の大惨事とも言えるのだから。
それでも立ち止まる訳にはいかない。
彼等が悲しみに包まれてしまえば、悲劇は更に広がるだけなのだから。
国連議会での真実発表から三日後の現在。
アルクトゥーンはスイス中腹部の高原上空にて待機中。
進路が決定するまで駐留の予定となっている。
国連本部のあるジュネーヴは【救世同盟】の影響力が強いフランスのすぐ隣。
彼等を不用意に刺激するのは得策ではないと、聴講会直後に移動済みだ。
全てはスイス政府の計らいで実現し、勇達も好意に甘える事となった。
しかしその直後の悲報である。
鷹峰が通信を入れて来たのは、勇達が今後についての話し合いしていた時の事だった。
とはいえこうともなれば、途端に会議に向けた意欲もごっそりと削がれてしまった様だ。
もはや話し合いなど成り立たない程に、誰しもが落胆を見せていたのだから。
「あれだけ念を押していたのに」、と零さずにはいられない程に。
「少し間を置いて仕切り直そう。 一時間後にまた集まってくれ」
勇の提案に皆もまんざらではなく。
聞く為だけに訪れた者達がゾロゾロと出口へと向かい始めた。
しかし世界は彼等に休む暇すら与えない様だ。
途端、笠本がヘッドセットに手を添え、何かの応答を受け取る。
そこから出る応対の声はどこか緊張感を帯び、周囲に居る人員にすら波及させていた。
勇や退出しようとしていた仲間達もそれに感づき。
足を止め、耳を澄まし、動向を見守る。
「はい……はい、わかりました。 情報をありがとうございます!」
笠本がそう声に出したのはドイツ語。
命力を持たぬ福留ら普通の人には彼女の応対先がどこなのかすぐに察知出来た様だ。
「さしずめ、相手はスイス政府でしょうか」
「はい。 ですが提供された情報は正直嬉しくない事です。 映像を出します」
笠本が手馴れた手付きでキーボードを叩き、管制室上部にあるモニターへと画像を表示する。
するとそこに映ったのは、無料動画投稿裏サイト【ブラック&ホワイト】というホームページだった。
その画面を見た瞬間、勇達が顔を僅かに強張らせる。
それもそのはず。
そのサイトは先日アルディが犯行声明を行う時にも使った場所だったからだ。
これはグローバリズムを謳い、ありとあらゆる動画の投稿を許す事で有名な非合法サイトである。
投稿される動画内容は多種多様で、個人的な動画から犯罪実況まで、全てが許されている。
当然各国から非難を受け続けているのだが、何故か閉鎖される事は無く。
後ろ盾に某大国が控えているとか犯罪組織があるだとか言われているが詳細は定かではない。
「笠本さん、一体何があったんですか?」
「スイス政府から連絡がありまして。 なんでも【救世同盟】の一団体が犯行声明をこのページにて行うと各国に通達があった様なのです」
「「なっ!?」」
きっとそれは間接的に勇達へ向けられたメッセージ。
直接彼等に伝える事が出来ないからこそ、各国に連絡を入れ、勇達に届くように仕向けたのだろう。
「団体名は【死の砂蠍】団。 小規模ですが、【救世同盟】の中で勢いのあるアフリカ系団体の一つです」
「うーん、なんていうかなぁ、あからさまな名前だねぇ……」
ディックがそう唸るのもいざ仕方のない事か。
それが彼等のネーミングセンスなのか、それとも名前などどうでも良かったのか。
アフリカと言えば砂漠、砂漠と言えば蠍。
連想するのも容易で安直な名前に、思わず失笑を呼び込む。
「名前とやる事は関係ないだろ……動画はもうすぐ始まるんですか?」
「はい、間も無く開始されると思われます」
勇のツッコミを機に再び管制室を静寂が包み込む。
すると間も無く暗転していた投稿スペースが光を生み、動画が再生され始めた。
画面に映るのは『LIVE』の文字、つまり生放送である。
画像に映ったのは当時のアルディと同様の、服装を身に纏ったアラブ系の男だった。
『我等は【死の砂蠍】団。 我々の神と同志デュゼローの志を受け継ぎ、世界に争いを導く正義の集団である―――』
「この謳い文句もどっかで聴いた事があるよねぇ」
「アルディの団体に影響されて出来た団体だと言われていますからね、似てしまうのも仕方ない事なのでしょう」
先程のアルトラン絡みの出来事で生まれていた悲壮感は、奇しくもこの動画によって溶かされていく。
ディックの緩い発言も原因の一つではあるが、何より目の前で話す男は余りにも平凡過ぎたのだ。
アルディの様な思想者とは思えぬ程に。
それほどにアルディと映像の男とでは存在感が違う。
発する声質や目力、些細な動きまで。
全てにおいて力を感じさせたアルディと比べ、映像の男はどこか気が抜けた様にしか見えなかったのである。
勇も同様の事を感じてはいたが、緊張を解く訳にもいかず。
少なくとも、男が何を伝えようとしているのかがわかるまでは。
誰しもが動向を見守る中で、動画はなお続く。
しかし内容はと言えば自己主張ばかりで肝心の目的は語られないまま。
それからおおよそ三十分。
その退屈な内容を前に、場を包んでいたはずの悲壮感は完全に取り払われていて。
勇すら腕を組んで飽き飽きとする様を見せ始めていた。
『―――奴等の手に掛かり命を落とした同志アルディの為にも、我々もまた立ち上がらねばならぬ!!』
「いや、死んでないから。 今元気だから」
堪らず画面に向けてツッコミが炸裂する程、呆れてもいるのだろう。
なおアルディは現在独房にてモンランプレイ中である。
敢えて説明するなら、同行者は竜星とナターシャ、非番のイアンさんとカプロ。
そして驚く事なかれ、剣聖とラクアンツェとバロルフである。
何故その三人がゲームなぞ始めたのか、疑問は絶えない。
キッカケは定かではないが、いつの間にか参戦していたとの事。
思わず漏れる勇のツッコミに、仲間達も笑いをこらえるのに必死だ。
笑いのツボはそれだけではないのだが。
『世界を救い、破壊する為にも、我々は攻撃をしなければいけない!!』
「あーあるある、無理に翻訳すると意味わからない事になるって。 日本語って難しいよね」
勇達が見ているのは彼の声ではなく、その翻訳の文字。
動画の為に用意したであろう手作りのテロップは勇達に伝わるよう日本語で書かれている。
……のだが、生粋の日本語を知る者が居ないのか、その言葉はどこかちぐはぐだ。
言いたい事は伝わるのだが、相手が相手なだけにもはやネタにしかならない。
「貴様ら……プッ……この非常時に何を笑って……クッ、不謹慎だぞッ!!」
「多分一番笑ってるのリッダちゃんだから。 わかりやすいのリッダちゃんだから~」
映像の男やその一味はきっと真面目に語っているのだろう。
不謹慎な事などわかっている事だ。
それでも笑わずに居られなかったのは、彼等の威圧する力がそれ程までに乏しいからに他ならない。
勇達もまた遊びで戦っている訳ではない。
それをこの様な形で煽られれば、緊張感を失うのも仕方のない事だったのだ。
グランディーヴァへの直通回線を使用する事で大きな遅延も無く、ハッキリとした鷹峰の声がアルクトゥーン管制室へと響き渡る。
『―――本当に申し訳ない、彼等を止める事が出来なかったのは私の落ち度です』
「起きてしまった事は仕方ありませんよ。 ただ、被害に遭われた方が居る事が辛い所ですが……」
画像の前で鷹峰が頭を下げ、深い謝罪を送る。
彼としては事の重要性を関係者に伝えていたつもりだった。
しかし事情が余りにも常識を超えていたという事もあり、その緊急性までは伝わりきっていなかった様だ。
突然の悲報は勇達に暗い影を落とす。
当然、被害者が出た事は勇達に大きな悲しみを与えた。
でもそれと同様ににショックだったのは―――結果がもたらした勇達へのマイナス要素。
「こうなった以上、恐らく奴はもう人前に姿を現さないでしょう。 なので探したりする事もしなくて平気ですよ。 下手に刺激してもまた被害者が出るだけでしょうから……」
『そう……ですか、わかりました。 また何かわかったら連絡する事にします。 では―――』
その一言を最後に通信が途切れ、管制室に静寂を呼び込む。
誰しもが鷹峰の報告を前に意気消沈せざるを得なかったのだ。
犠牲者はおおよそ二百八十二名。
尋常ではない人数である。
しかもその死因は誰にも究明出来はしない。
犠牲者を撃ち貫いた黒の糸は事後消滅し、証拠は何も残っていないのだ。
異常な事柄から、間違いなく小野崎紫織の仕業であると推測出来る程度。
とはいえ、勇にはそう断定出来る〝確信〟があった訳だが。
紫織の行った事の様な天力や命力に関わる事柄は、なんとなくではあるがア・リーヴェが感じ取る事が出来る。
彼女の意識に勇がアクセスする事で、確信に至る事が出来るのである。
今まで〝確信〟し続けて来たのは、勇が無意識にアクセスを行っていたからだったのだ。
「確かに惨事は起きてしまったけど、俺達がやる事は変わらない。 犠牲者に報いる為にも、俺達だけはもう失敗する訳にはいかないんだ!」
勇が静寂を振り払い、決意の瞳を仲間達に向ける。
仲間達もまた勇の意思を受け取り、志を以って頷きを見せていた。
本当ならば嘆き悲しみたい者も居るだろう。
それ程までに未曽有の大惨事とも言えるのだから。
それでも立ち止まる訳にはいかない。
彼等が悲しみに包まれてしまえば、悲劇は更に広がるだけなのだから。
国連議会での真実発表から三日後の現在。
アルクトゥーンはスイス中腹部の高原上空にて待機中。
進路が決定するまで駐留の予定となっている。
国連本部のあるジュネーヴは【救世同盟】の影響力が強いフランスのすぐ隣。
彼等を不用意に刺激するのは得策ではないと、聴講会直後に移動済みだ。
全てはスイス政府の計らいで実現し、勇達も好意に甘える事となった。
しかしその直後の悲報である。
鷹峰が通信を入れて来たのは、勇達が今後についての話し合いしていた時の事だった。
とはいえこうともなれば、途端に会議に向けた意欲もごっそりと削がれてしまった様だ。
もはや話し合いなど成り立たない程に、誰しもが落胆を見せていたのだから。
「あれだけ念を押していたのに」、と零さずにはいられない程に。
「少し間を置いて仕切り直そう。 一時間後にまた集まってくれ」
勇の提案に皆もまんざらではなく。
聞く為だけに訪れた者達がゾロゾロと出口へと向かい始めた。
しかし世界は彼等に休む暇すら与えない様だ。
途端、笠本がヘッドセットに手を添え、何かの応答を受け取る。
そこから出る応対の声はどこか緊張感を帯び、周囲に居る人員にすら波及させていた。
勇や退出しようとしていた仲間達もそれに感づき。
足を止め、耳を澄まし、動向を見守る。
「はい……はい、わかりました。 情報をありがとうございます!」
笠本がそう声に出したのはドイツ語。
命力を持たぬ福留ら普通の人には彼女の応対先がどこなのかすぐに察知出来た様だ。
「さしずめ、相手はスイス政府でしょうか」
「はい。 ですが提供された情報は正直嬉しくない事です。 映像を出します」
笠本が手馴れた手付きでキーボードを叩き、管制室上部にあるモニターへと画像を表示する。
するとそこに映ったのは、無料動画投稿裏サイト【ブラック&ホワイト】というホームページだった。
その画面を見た瞬間、勇達が顔を僅かに強張らせる。
それもそのはず。
そのサイトは先日アルディが犯行声明を行う時にも使った場所だったからだ。
これはグローバリズムを謳い、ありとあらゆる動画の投稿を許す事で有名な非合法サイトである。
投稿される動画内容は多種多様で、個人的な動画から犯罪実況まで、全てが許されている。
当然各国から非難を受け続けているのだが、何故か閉鎖される事は無く。
後ろ盾に某大国が控えているとか犯罪組織があるだとか言われているが詳細は定かではない。
「笠本さん、一体何があったんですか?」
「スイス政府から連絡がありまして。 なんでも【救世同盟】の一団体が犯行声明をこのページにて行うと各国に通達があった様なのです」
「「なっ!?」」
きっとそれは間接的に勇達へ向けられたメッセージ。
直接彼等に伝える事が出来ないからこそ、各国に連絡を入れ、勇達に届くように仕向けたのだろう。
「団体名は【死の砂蠍】団。 小規模ですが、【救世同盟】の中で勢いのあるアフリカ系団体の一つです」
「うーん、なんていうかなぁ、あからさまな名前だねぇ……」
ディックがそう唸るのもいざ仕方のない事か。
それが彼等のネーミングセンスなのか、それとも名前などどうでも良かったのか。
アフリカと言えば砂漠、砂漠と言えば蠍。
連想するのも容易で安直な名前に、思わず失笑を呼び込む。
「名前とやる事は関係ないだろ……動画はもうすぐ始まるんですか?」
「はい、間も無く開始されると思われます」
勇のツッコミを機に再び管制室を静寂が包み込む。
すると間も無く暗転していた投稿スペースが光を生み、動画が再生され始めた。
画面に映るのは『LIVE』の文字、つまり生放送である。
画像に映ったのは当時のアルディと同様の、服装を身に纏ったアラブ系の男だった。
『我等は【死の砂蠍】団。 我々の神と同志デュゼローの志を受け継ぎ、世界に争いを導く正義の集団である―――』
「この謳い文句もどっかで聴いた事があるよねぇ」
「アルディの団体に影響されて出来た団体だと言われていますからね、似てしまうのも仕方ない事なのでしょう」
先程のアルトラン絡みの出来事で生まれていた悲壮感は、奇しくもこの動画によって溶かされていく。
ディックの緩い発言も原因の一つではあるが、何より目の前で話す男は余りにも平凡過ぎたのだ。
アルディの様な思想者とは思えぬ程に。
それほどにアルディと映像の男とでは存在感が違う。
発する声質や目力、些細な動きまで。
全てにおいて力を感じさせたアルディと比べ、映像の男はどこか気が抜けた様にしか見えなかったのである。
勇も同様の事を感じてはいたが、緊張を解く訳にもいかず。
少なくとも、男が何を伝えようとしているのかがわかるまでは。
誰しもが動向を見守る中で、動画はなお続く。
しかし内容はと言えば自己主張ばかりで肝心の目的は語られないまま。
それからおおよそ三十分。
その退屈な内容を前に、場を包んでいたはずの悲壮感は完全に取り払われていて。
勇すら腕を組んで飽き飽きとする様を見せ始めていた。
『―――奴等の手に掛かり命を落とした同志アルディの為にも、我々もまた立ち上がらねばならぬ!!』
「いや、死んでないから。 今元気だから」
堪らず画面に向けてツッコミが炸裂する程、呆れてもいるのだろう。
なおアルディは現在独房にてモンランプレイ中である。
敢えて説明するなら、同行者は竜星とナターシャ、非番のイアンさんとカプロ。
そして驚く事なかれ、剣聖とラクアンツェとバロルフである。
何故その三人がゲームなぞ始めたのか、疑問は絶えない。
キッカケは定かではないが、いつの間にか参戦していたとの事。
思わず漏れる勇のツッコミに、仲間達も笑いをこらえるのに必死だ。
笑いのツボはそれだけではないのだが。
『世界を救い、破壊する為にも、我々は攻撃をしなければいけない!!』
「あーあるある、無理に翻訳すると意味わからない事になるって。 日本語って難しいよね」
勇達が見ているのは彼の声ではなく、その翻訳の文字。
動画の為に用意したであろう手作りのテロップは勇達に伝わるよう日本語で書かれている。
……のだが、生粋の日本語を知る者が居ないのか、その言葉はどこかちぐはぐだ。
言いたい事は伝わるのだが、相手が相手なだけにもはやネタにしかならない。
「貴様ら……プッ……この非常時に何を笑って……クッ、不謹慎だぞッ!!」
「多分一番笑ってるのリッダちゃんだから。 わかりやすいのリッダちゃんだから~」
映像の男やその一味はきっと真面目に語っているのだろう。
不謹慎な事などわかっている事だ。
それでも笑わずに居られなかったのは、彼等の威圧する力がそれ程までに乏しいからに他ならない。
勇達もまた遊びで戦っている訳ではない。
それをこの様な形で煽られれば、緊張感を失うのも仕方のない事だったのだ。
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