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第六節「人と獣 明と暗が 合間むる世にて」
~そんな高価品をいつの間に~
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福島の隠れ里調査の翌日―――
都内を走る一本の電車の中に、揺られながら立つ勇とちゃなの姿があった。
夏休み中とはいえ、この日は平日。
車内は仕事へ向かう者達でごった返し、座る場所は一つも無い。
通勤ラッシュの後だからこその余裕はあるのが救いか。
二人の行き先は環状線にある上野駅。
東京駅よりも少し北側にある駅で、上野動物園がある場所と言えば誰でもすぐにわかるほど有名な場所である。
では何故二人がそんな場所に向かうかと言うと―――
「グゥさん元気にしてるかな。 昨日あんなにグッタリしてたから心配なんだよなぁ」
「元気になっているといいですね」
それは当然、グゥの下へと訪れる為だ。
実は、グゥが運び込まれたのがこの上野にある施設。
まさかの東京中心地である。
これには勇も最初驚いたもので。
先日の帰宅時、施設の職員に最寄り駅を訊いた時は唖然とするばかりだった。
なおその後しっかりタクシーで送り届けて貰い、無事に帰宅を果たした訳だが。
ほんの少し環状線を迂回しなければならないが、言う程遠い訳でもない。
家の最寄り駅からおおよそ三十分、時計回りでぐるりと回ればすぐに到着だ。
ちなみに現在反時計回りルートは封鎖されている為、以前よりも若干混んでいる模様。
「ごめんね、田中さんまで付き合わせちゃって」
「いえ、私も気になりますから」
こんな相変わらずの優しさが勇の心を擽ってならない。
とはいえ電車が揺れる度にちゃなの体が勇へと寄り掛かり、別の意味で擽っている様ではあるが。
そう、ちゃなは既にグゥの事を知っている。
今朝がた起きた時に勇から聞かされていたから。
それというのも、先日の出来事は福留が想定していた事を遥かに超えた結果をもたらしていて。
魔者が都心に居るという事実を関係者筆頭の一人であるちゃなにも伝えるべきだと判断されたからだ。
そういう事もあって、勇は福留からその話を聞いて事実を伝えたという訳である。
ただ、その話を前にしたちゃなはと言えばずっと上の空で。
「あ、そうなんですね。 わかりました」と淡泊な答えを返すだけに留まっていたが。
勇は当初、その態度は調査から省かれて不貞腐れているのだろうかと思っていた。
でも今は今まで通りのちゃなが隣に居て。
今朝の様子はなんだったのだろうと疑うばかり。
しかし、どうやらその原因の方がこちらに歩み寄って来た様だ。
「それよりも勇さん、これ見て見て」
「えっ?」
途端、ちゃながグゥばかりの話題を押し退ける。
そして自分の懐から満を辞して取り出したのは―――なんと一台のスマートフォン。
ピンク色の筐体に艶やかなボディ。
銀色のフレームは高級感をふんだんに演出し、強固ささえ醸し出す。
高価な価格ながらそのレスポンスは最高峰、使用者のストレスを限り無く取り除く。
その名も【A-phoneVIII】……米国メーカー【APPO】社が誇る次世代新型端末である。
「うお……新型Aフォンじゃん! これどうしたの?」
「ふふ、実は昨日勇さんが出掛けてる間に買ったんですっ」
勇としてもこのモデルを直に見るのは初めて。
発売間も無く、おまけに普通には手が出ない程の高級品で。
最高グレード品では十万円を軽く超す価格設定ともあり、普通の感覚ならこうして驚くのも当然の事だ。
しかしまさか居ない間にそんな物を買っていたとは思いも寄らず。
いくら電子機器に強い興味を持たない勇でも、これには思わず顔を覗かせる。
「勇さんのお母さんに相談したら、折角だから買いに行こうって事になって」
「給料出たしね。 にしても奮発したなぁ」
なにせちゃなが手に持つのは当然、その最高グレード品。
しっかりと給料口座からの引き落とし契約で、藤咲家には迷惑を掛けないよう配慮済み。
そしてちゃっかりとしているのが―――
「はいっ。 あとお母さんのも同じ物に買い換えました。 お揃いですっ」
「え……もしかしてそれも田中さんが買ったの?」
「うん、そうするとお得だってお店の人に言われたんです。 お母さんはそこまでしなくてもって言ってくれたんですけど、折角だからと思って」
人は急に大金を手に入れると太っ腹になるのだろうか。
確かに今のちゃなになら筐体代を払う事など造作も無い事ではあるが。
これには勇も「オカン、しばらく田中さんに頭が上がらないだろうなぁ」などと思ってならない。
とはいえこれは「折角」と言いだした母親の罪であり、弁解の余地も無いが。
「俺も新型買おうかなぁ」
勇としてもこう見せられれば物欲が沸くもので。
元々Aフォン使いである勇にとっては羨望の的とも言える一品なだけになおさらだ。
ちゃなが不慣れに触れる様子を、「いいなぁ」と眺めて止まらない。
「あ、そうだ勇さん、私の電話番号教えますね」
羨望の眼差しを向ける勇に、ちゃなもどこかご満悦。
意気揚々と、自身の電話番号を探す様に指がゆらゆら揺れ動く。
しかし勇はと言えば―――
「あぁ、田中さんの番号はこの前登録しておいたよ」
この間電話が掛かって来た時の番号は既に登録済み。
そんな事もあって、勇は「だから大丈夫だよ」と首を横に振る。
それに対してちゃなは「うーん、そうですか。 わかりました」と納得した様子。
それもそのはず。
彼女は当然、スマートフォンどころか携帯電話を持つ事も初めて。
仕組みを知らない彼女としては「そういうものなんだろう」とも思う訳で。
疑問こそあった様だが深く言及する事も無く。
ご機嫌のままに画面に指を滑らせ始める。
しかしそれ以上彼女からの話題が飛ぶ事も無く。
どうやらただ自慢したかっただけだったのだろう。
勇もその気持ちがわからなくもないから突っ込む事は無かったが。
ただそんなちゃなの目元をよく見ると―――くっきりとクマが浮かんでいて。
そこで勇がようやく理解する事となる。
今朝、ちゃなのレスポンスが悪かったという本当の理由を。
決して不貞腐れていた訳ではなく。
スマートフォンの事に夢中になっていたのではなく。
ただ新型スマートフォンを手に入れた事が嬉し過ぎて夜更かしした所為なのだと。
「田中さん、よほど気に入ったんだね……」
「はいっ!」
そう答える声こそ元気ではあるが、目は既に笑っていない。
スマートフォンを前にガン見状態、食べ物情報系アプリ上に流れていく料理の写真を品定めし続ける。
そこに向けるのはもはや普段のちゃなの優しそうな目ではない。
美味しそうな獲物を前に飛び掛かる寸前の獣と同じ目である。
こうもなっては勇ももはや口に出せる事は何も無い。
食に対する執着をよく知っているからこそ。
こうして突如訪れた二人の沈黙は目的地へと着くまで続く事に。
ただ、時折勇を見上げる様にして視線を上げる姿はとても可愛く見えて。
そこだけは「連れてきて良かったなぁ」などと思ってならない勇なのであった。
都内を走る一本の電車の中に、揺られながら立つ勇とちゃなの姿があった。
夏休み中とはいえ、この日は平日。
車内は仕事へ向かう者達でごった返し、座る場所は一つも無い。
通勤ラッシュの後だからこその余裕はあるのが救いか。
二人の行き先は環状線にある上野駅。
東京駅よりも少し北側にある駅で、上野動物園がある場所と言えば誰でもすぐにわかるほど有名な場所である。
では何故二人がそんな場所に向かうかと言うと―――
「グゥさん元気にしてるかな。 昨日あんなにグッタリしてたから心配なんだよなぁ」
「元気になっているといいですね」
それは当然、グゥの下へと訪れる為だ。
実は、グゥが運び込まれたのがこの上野にある施設。
まさかの東京中心地である。
これには勇も最初驚いたもので。
先日の帰宅時、施設の職員に最寄り駅を訊いた時は唖然とするばかりだった。
なおその後しっかりタクシーで送り届けて貰い、無事に帰宅を果たした訳だが。
ほんの少し環状線を迂回しなければならないが、言う程遠い訳でもない。
家の最寄り駅からおおよそ三十分、時計回りでぐるりと回ればすぐに到着だ。
ちなみに現在反時計回りルートは封鎖されている為、以前よりも若干混んでいる模様。
「ごめんね、田中さんまで付き合わせちゃって」
「いえ、私も気になりますから」
こんな相変わらずの優しさが勇の心を擽ってならない。
とはいえ電車が揺れる度にちゃなの体が勇へと寄り掛かり、別の意味で擽っている様ではあるが。
そう、ちゃなは既にグゥの事を知っている。
今朝がた起きた時に勇から聞かされていたから。
それというのも、先日の出来事は福留が想定していた事を遥かに超えた結果をもたらしていて。
魔者が都心に居るという事実を関係者筆頭の一人であるちゃなにも伝えるべきだと判断されたからだ。
そういう事もあって、勇は福留からその話を聞いて事実を伝えたという訳である。
ただ、その話を前にしたちゃなはと言えばずっと上の空で。
「あ、そうなんですね。 わかりました」と淡泊な答えを返すだけに留まっていたが。
勇は当初、その態度は調査から省かれて不貞腐れているのだろうかと思っていた。
でも今は今まで通りのちゃなが隣に居て。
今朝の様子はなんだったのだろうと疑うばかり。
しかし、どうやらその原因の方がこちらに歩み寄って来た様だ。
「それよりも勇さん、これ見て見て」
「えっ?」
途端、ちゃながグゥばかりの話題を押し退ける。
そして自分の懐から満を辞して取り出したのは―――なんと一台のスマートフォン。
ピンク色の筐体に艶やかなボディ。
銀色のフレームは高級感をふんだんに演出し、強固ささえ醸し出す。
高価な価格ながらそのレスポンスは最高峰、使用者のストレスを限り無く取り除く。
その名も【A-phoneVIII】……米国メーカー【APPO】社が誇る次世代新型端末である。
「うお……新型Aフォンじゃん! これどうしたの?」
「ふふ、実は昨日勇さんが出掛けてる間に買ったんですっ」
勇としてもこのモデルを直に見るのは初めて。
発売間も無く、おまけに普通には手が出ない程の高級品で。
最高グレード品では十万円を軽く超す価格設定ともあり、普通の感覚ならこうして驚くのも当然の事だ。
しかしまさか居ない間にそんな物を買っていたとは思いも寄らず。
いくら電子機器に強い興味を持たない勇でも、これには思わず顔を覗かせる。
「勇さんのお母さんに相談したら、折角だから買いに行こうって事になって」
「給料出たしね。 にしても奮発したなぁ」
なにせちゃなが手に持つのは当然、その最高グレード品。
しっかりと給料口座からの引き落とし契約で、藤咲家には迷惑を掛けないよう配慮済み。
そしてちゃっかりとしているのが―――
「はいっ。 あとお母さんのも同じ物に買い換えました。 お揃いですっ」
「え……もしかしてそれも田中さんが買ったの?」
「うん、そうするとお得だってお店の人に言われたんです。 お母さんはそこまでしなくてもって言ってくれたんですけど、折角だからと思って」
人は急に大金を手に入れると太っ腹になるのだろうか。
確かに今のちゃなになら筐体代を払う事など造作も無い事ではあるが。
これには勇も「オカン、しばらく田中さんに頭が上がらないだろうなぁ」などと思ってならない。
とはいえこれは「折角」と言いだした母親の罪であり、弁解の余地も無いが。
「俺も新型買おうかなぁ」
勇としてもこう見せられれば物欲が沸くもので。
元々Aフォン使いである勇にとっては羨望の的とも言える一品なだけになおさらだ。
ちゃなが不慣れに触れる様子を、「いいなぁ」と眺めて止まらない。
「あ、そうだ勇さん、私の電話番号教えますね」
羨望の眼差しを向ける勇に、ちゃなもどこかご満悦。
意気揚々と、自身の電話番号を探す様に指がゆらゆら揺れ動く。
しかし勇はと言えば―――
「あぁ、田中さんの番号はこの前登録しておいたよ」
この間電話が掛かって来た時の番号は既に登録済み。
そんな事もあって、勇は「だから大丈夫だよ」と首を横に振る。
それに対してちゃなは「うーん、そうですか。 わかりました」と納得した様子。
それもそのはず。
彼女は当然、スマートフォンどころか携帯電話を持つ事も初めて。
仕組みを知らない彼女としては「そういうものなんだろう」とも思う訳で。
疑問こそあった様だが深く言及する事も無く。
ご機嫌のままに画面に指を滑らせ始める。
しかしそれ以上彼女からの話題が飛ぶ事も無く。
どうやらただ自慢したかっただけだったのだろう。
勇もその気持ちがわからなくもないから突っ込む事は無かったが。
ただそんなちゃなの目元をよく見ると―――くっきりとクマが浮かんでいて。
そこで勇がようやく理解する事となる。
今朝、ちゃなのレスポンスが悪かったという本当の理由を。
決して不貞腐れていた訳ではなく。
スマートフォンの事に夢中になっていたのではなく。
ただ新型スマートフォンを手に入れた事が嬉し過ぎて夜更かしした所為なのだと。
「田中さん、よほど気に入ったんだね……」
「はいっ!」
そう答える声こそ元気ではあるが、目は既に笑っていない。
スマートフォンを前にガン見状態、食べ物情報系アプリ上に流れていく料理の写真を品定めし続ける。
そこに向けるのはもはや普段のちゃなの優しそうな目ではない。
美味しそうな獲物を前に飛び掛かる寸前の獣と同じ目である。
こうもなっては勇ももはや口に出せる事は何も無い。
食に対する執着をよく知っているからこそ。
こうして突如訪れた二人の沈黙は目的地へと着くまで続く事に。
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