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第十一節「心拠りし所 平の願い その光の道標」
~本日は参加頂きありがとうございました~
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「これにてプレゼント交換タイムは終了ですッ!! ではこの謎のマスクマンの役目はこれにて仕舞い。皆様、楽しい時間どうもありがとぉーうッ!!」
大人の闇が支配したプレゼント交換タイムが終わりを告げ、謎のマスクマンが退場する。
白マントを拡げて颯爽と走り去るその姿はとても軽快だった。
すごく、場慣れしている感もあったもので。
なので続いてステージに歩く福留も何だか愉快そうだ。
「さて皆様、出し物はこれにて全て終了です。ですがパーティそのものはまだまだ時間が御座います。ですので、料理を嗜んだり御歓談を楽しむなど自由になさってください」
そう、終わりがもうすぐやってくる。
飲み食いは可能でも、それと同時に居続ける必要も無くなったから。
「もちろん帰られても結構ですので、各自の判断にお任せいたします。なお、一部ビンゴ賞品はパネルと引き換えに受付で交換、あるいは発送手続きを行ってください。後日、お宅へ配送させて頂きますねぇ。それとアルライの子供達に関してはここだけの秘密とさせてください。せめて、『実物を見た事がある』だけに留めて頂けると幸いです」
参加者の中にはこの後の予定がある者も居るだろう。
家族や恋人と共に過ごす予定が。
そんな理由もあっての、夕刻での開催だった。
「それでは参加者の皆さま、本日は参加して頂き誠にありがとうございました」
だから福留の締めの挨拶も手軽く。
帰りたい者を足止めする様な野暮はしない。
そのお陰でどうやら皆、余裕はあるらしい。
退出していく人も多かったが、皆が皆焦る事も無く帰路に就く。
その中で残った者達も積もった話を交わし、あるいは料理を嗜んで。
気付けば、沢山あった料理ももう残り少ないと思えるくらいに。
おまけにスィーツもカプロやモロビ、アルライの子供達が喰らい尽くして大満足だ。
「さて皆、そろそろ帰ろうか」
「「「はーい!」」」
こうしてお腹一杯にもなったので、御味がアルライの皆を呼び集める。
モロビやアルライの子供達はこれからまた京都へ帰るそうな。
関西と関東間をとんぼ返りという忙しいスケジュールだが、それは承知の上。
帰りにレインボーブリッジや東京の夜景を楽しんで帰るとのこと。
きっと野原しか知らない彼等には最高の観光となる事だろう。
で、カプロはと言えば。
「じゃあ勇君、カプロ君の事は頼んだよ。くれぐれも他人にバレない様にね」
「わかりました。御味さんも帰り道は気を付けてくださいね」
なんと勇の下で年末年始の間しばらく泊まる事に。
せっかく東京まで来るのだからと、予め決めていた事だ。
一種の交流と実験も兼ねた、ちょっとしたホームステイである。
これには皆もびっくりで。
残り物を摘まむ勇の周りに集まり、ワイワイと騒ぎ始める。
「マジかよ……カプロ、勇の家に泊まんのか!?」
「そうッスよ。とても楽しみッス。うぴぴ」
「へー面白そう、私も遊びに行こうかな」
「あたしも行くー!!」
幸い、愛希達や未関係者は帰った後。
お陰でこうして秘密事も遠慮なく話し合う事が出来るというもの。
その所為か、心輝辺りはまるで解放されたかの様にテンションが高い。
きっと今まで自重していたのだろう。
ちゃんとこういう所は空気を読んでくれるのがありがたい。
「わたくしも今夜だけお泊りさせて頂くおつもりです」
「んだとぉぉぉ!? ちょ、おま!? エウリィちゃんと一つ屋根の下ァァァ!?」
と思った矢先のこれである。
このテンション爆上げには勇も呆れざるを得ない。
パーティの時に発揮しなくて良かったとも心に想う。
なおもう一人も絶賛激昂中だが、そちらは瀬玲に口手を取り押さえられた模様。
間も無く意識接続さえも遮られそうな雰囲気だ。
「エウリィさんは今日帰る手段が無いからさ。それで一日くらいなら泊まっても平気だろうって事になってね」
「ギャワーーー!!! アタシも勇君の家に泊まアロッ!?」
「ハイハイ、あずーはおうちに帰りましょうねー」
しかしここで強制シャットダウン。
瀬玲もやる時はやってくれる。
これで勇もゆっくりと夕食にありつけそうだ。
そんな勇達とはまた別の場所では。
莉那は喜んでいるらしく、福留も終始ニッコニコで。
身支度を整えて帰ろうとする莉那に大手を振って見送る姿が。
片付けの関係上、契約者の福留は帰る事が出来ない。
なので知り合いを呼んで送ってもらう事になったそうな。
夜に子供一人を徘徊させるのはさすがに危険なので。
勇の父親が折角だから送ろうという話もしたのだけど。
さすがにもう人数が一杯なので遠慮したのだそう。
なお、今日は色々と話もあるだろうと園部両親と相沢両親も帰宅済み。
心輝、あずー、瀬玲も藤咲家の車に乗って帰宅予定だ。
車の定員人数を超えているのはここだけの話としておこう。
「勇君、お疲れさまでした」
「あ、福留さんもお疲れ様でした。あと、今日は本当にありがとうございました」
こうして参加者ももうだいぶ減り、気付けば勇達と福留だけに。
その為か、既に会場スタッフが歩き回って片づけを行う姿も。
そんな中でこの二組も顔を合わせ、最後の締めとなる挨拶を交わす。
どちらも満足した様で、互いに微笑みをも交わしながら。
「最初、勇君から話を貰った時は驚きましたが。それでも乗りかかって良かった。莉那ちゃんがあれだけ喜んでくれて、保護者としては嬉しい限りです」
「はは、あれ喜んでたんですね……」
「えぇ、とっても」
「よかったぁ。それだけで頑張った甲斐がありますよ」
それだけ、二人にとっては今日が特別だと思えるくらいに楽しかったから。
特に、勇にとってはもう。
今日ほど楽しかったと思った日は無いとさえ思ってならない。
今日までずっと、戦ってきた。
友達を守る為に、生活を守る為に。
その中で挫けそうになって、何度も苦戦して。
それでも負けずに今まで勝って、生き残ってきた。
別に報われたいと思ってやってきた訳じゃない。
見返りを求めて死地に向かっていた訳じゃない。
ただ平凡な生活を暮らしたくて、悔しい思いをしたくなくて。
でも今日、自然と報われたのだ。
本当に、今日まで生きて来て良かったのだと。
苦悩と、葛藤と、挑戦の中で育まれてきた絆を今日改めて気付かされたから。
この半年にも満たない期間で、多くの人達と巡り合って、繋がってきた事に。
だからこそ笑顔を浮かべずにはいられない。
それが今、勇に出来る最高の感謝の証なのだから。
そう認識し合い、友達とも笑顔を交わす。
少なくとも、皆もまた同じ様に思っているから。
だから皆、今もこうして残ってくれているのだ。
勇と共に歩みたい。
そう願わずには居られなかったからこそ。
「さてと、片づけ確認は私の方でやっておきますので、皆さんはお先に帰って頂いて平気ですよ」
そして福留もまた、その勇達の歩みにそっと背を押す。
友達と進もうとする少年の輝かしい未来を願って。
いつまでもこの絆を大事にして欲しい、そんな想いを突く手に乗せながら。
「はい! でも……」
「どうしたんです? 何か心残りでも?」
「――田中さん、まだ食べてるんですよね。待ってるんですけど」
「あー……」
ただ、どうやら未来への想いも、先に進みたい想いも一人の少女に阻まれる事となる。
ふと勇達がフロアの端へと視線をやれば。
その先には、未だ皿を片手にはむはむと食べ物を頬張る彼女の姿が。
無垢なる少女の食欲は、時に少年達の歩む障害ともなろう。
ちゃなである。
こう話している間もずっと食べていたらしい。
相変わらず運ぶ量は小さいが、止まる気配が全然無い。
「あの、ステーキまだ焼けますか?」
「えっ……!?」
それどころか会場出張シェフに張り付き、逃げる暇さえ与えないという。
一体どれだけ食べるつもりなのだ。
このまま在庫のステーキを一人で喰らい尽くすつもりか。
せっかく福留と綺麗に締めくくったつもりなのに、どうにも締まらない。
ちゃなという腹ペコ残念要素はこんな時もしっかりと健在である。
大人の闇が支配したプレゼント交換タイムが終わりを告げ、謎のマスクマンが退場する。
白マントを拡げて颯爽と走り去るその姿はとても軽快だった。
すごく、場慣れしている感もあったもので。
なので続いてステージに歩く福留も何だか愉快そうだ。
「さて皆様、出し物はこれにて全て終了です。ですがパーティそのものはまだまだ時間が御座います。ですので、料理を嗜んだり御歓談を楽しむなど自由になさってください」
そう、終わりがもうすぐやってくる。
飲み食いは可能でも、それと同時に居続ける必要も無くなったから。
「もちろん帰られても結構ですので、各自の判断にお任せいたします。なお、一部ビンゴ賞品はパネルと引き換えに受付で交換、あるいは発送手続きを行ってください。後日、お宅へ配送させて頂きますねぇ。それとアルライの子供達に関してはここだけの秘密とさせてください。せめて、『実物を見た事がある』だけに留めて頂けると幸いです」
参加者の中にはこの後の予定がある者も居るだろう。
家族や恋人と共に過ごす予定が。
そんな理由もあっての、夕刻での開催だった。
「それでは参加者の皆さま、本日は参加して頂き誠にありがとうございました」
だから福留の締めの挨拶も手軽く。
帰りたい者を足止めする様な野暮はしない。
そのお陰でどうやら皆、余裕はあるらしい。
退出していく人も多かったが、皆が皆焦る事も無く帰路に就く。
その中で残った者達も積もった話を交わし、あるいは料理を嗜んで。
気付けば、沢山あった料理ももう残り少ないと思えるくらいに。
おまけにスィーツもカプロやモロビ、アルライの子供達が喰らい尽くして大満足だ。
「さて皆、そろそろ帰ろうか」
「「「はーい!」」」
こうしてお腹一杯にもなったので、御味がアルライの皆を呼び集める。
モロビやアルライの子供達はこれからまた京都へ帰るそうな。
関西と関東間をとんぼ返りという忙しいスケジュールだが、それは承知の上。
帰りにレインボーブリッジや東京の夜景を楽しんで帰るとのこと。
きっと野原しか知らない彼等には最高の観光となる事だろう。
で、カプロはと言えば。
「じゃあ勇君、カプロ君の事は頼んだよ。くれぐれも他人にバレない様にね」
「わかりました。御味さんも帰り道は気を付けてくださいね」
なんと勇の下で年末年始の間しばらく泊まる事に。
せっかく東京まで来るのだからと、予め決めていた事だ。
一種の交流と実験も兼ねた、ちょっとしたホームステイである。
これには皆もびっくりで。
残り物を摘まむ勇の周りに集まり、ワイワイと騒ぎ始める。
「マジかよ……カプロ、勇の家に泊まんのか!?」
「そうッスよ。とても楽しみッス。うぴぴ」
「へー面白そう、私も遊びに行こうかな」
「あたしも行くー!!」
幸い、愛希達や未関係者は帰った後。
お陰でこうして秘密事も遠慮なく話し合う事が出来るというもの。
その所為か、心輝辺りはまるで解放されたかの様にテンションが高い。
きっと今まで自重していたのだろう。
ちゃんとこういう所は空気を読んでくれるのがありがたい。
「わたくしも今夜だけお泊りさせて頂くおつもりです」
「んだとぉぉぉ!? ちょ、おま!? エウリィちゃんと一つ屋根の下ァァァ!?」
と思った矢先のこれである。
このテンション爆上げには勇も呆れざるを得ない。
パーティの時に発揮しなくて良かったとも心に想う。
なおもう一人も絶賛激昂中だが、そちらは瀬玲に口手を取り押さえられた模様。
間も無く意識接続さえも遮られそうな雰囲気だ。
「エウリィさんは今日帰る手段が無いからさ。それで一日くらいなら泊まっても平気だろうって事になってね」
「ギャワーーー!!! アタシも勇君の家に泊まアロッ!?」
「ハイハイ、あずーはおうちに帰りましょうねー」
しかしここで強制シャットダウン。
瀬玲もやる時はやってくれる。
これで勇もゆっくりと夕食にありつけそうだ。
そんな勇達とはまた別の場所では。
莉那は喜んでいるらしく、福留も終始ニッコニコで。
身支度を整えて帰ろうとする莉那に大手を振って見送る姿が。
片付けの関係上、契約者の福留は帰る事が出来ない。
なので知り合いを呼んで送ってもらう事になったそうな。
夜に子供一人を徘徊させるのはさすがに危険なので。
勇の父親が折角だから送ろうという話もしたのだけど。
さすがにもう人数が一杯なので遠慮したのだそう。
なお、今日は色々と話もあるだろうと園部両親と相沢両親も帰宅済み。
心輝、あずー、瀬玲も藤咲家の車に乗って帰宅予定だ。
車の定員人数を超えているのはここだけの話としておこう。
「勇君、お疲れさまでした」
「あ、福留さんもお疲れ様でした。あと、今日は本当にありがとうございました」
こうして参加者ももうだいぶ減り、気付けば勇達と福留だけに。
その為か、既に会場スタッフが歩き回って片づけを行う姿も。
そんな中でこの二組も顔を合わせ、最後の締めとなる挨拶を交わす。
どちらも満足した様で、互いに微笑みをも交わしながら。
「最初、勇君から話を貰った時は驚きましたが。それでも乗りかかって良かった。莉那ちゃんがあれだけ喜んでくれて、保護者としては嬉しい限りです」
「はは、あれ喜んでたんですね……」
「えぇ、とっても」
「よかったぁ。それだけで頑張った甲斐がありますよ」
それだけ、二人にとっては今日が特別だと思えるくらいに楽しかったから。
特に、勇にとってはもう。
今日ほど楽しかったと思った日は無いとさえ思ってならない。
今日までずっと、戦ってきた。
友達を守る為に、生活を守る為に。
その中で挫けそうになって、何度も苦戦して。
それでも負けずに今まで勝って、生き残ってきた。
別に報われたいと思ってやってきた訳じゃない。
見返りを求めて死地に向かっていた訳じゃない。
ただ平凡な生活を暮らしたくて、悔しい思いをしたくなくて。
でも今日、自然と報われたのだ。
本当に、今日まで生きて来て良かったのだと。
苦悩と、葛藤と、挑戦の中で育まれてきた絆を今日改めて気付かされたから。
この半年にも満たない期間で、多くの人達と巡り合って、繋がってきた事に。
だからこそ笑顔を浮かべずにはいられない。
それが今、勇に出来る最高の感謝の証なのだから。
そう認識し合い、友達とも笑顔を交わす。
少なくとも、皆もまた同じ様に思っているから。
だから皆、今もこうして残ってくれているのだ。
勇と共に歩みたい。
そう願わずには居られなかったからこそ。
「さてと、片づけ確認は私の方でやっておきますので、皆さんはお先に帰って頂いて平気ですよ」
そして福留もまた、その勇達の歩みにそっと背を押す。
友達と進もうとする少年の輝かしい未来を願って。
いつまでもこの絆を大事にして欲しい、そんな想いを突く手に乗せながら。
「はい! でも……」
「どうしたんです? 何か心残りでも?」
「――田中さん、まだ食べてるんですよね。待ってるんですけど」
「あー……」
ただ、どうやら未来への想いも、先に進みたい想いも一人の少女に阻まれる事となる。
ふと勇達がフロアの端へと視線をやれば。
その先には、未だ皿を片手にはむはむと食べ物を頬張る彼女の姿が。
無垢なる少女の食欲は、時に少年達の歩む障害ともなろう。
ちゃなである。
こう話している間もずっと食べていたらしい。
相変わらず運ぶ量は小さいが、止まる気配が全然無い。
「あの、ステーキまだ焼けますか?」
「えっ……!?」
それどころか会場出張シェフに張り付き、逃げる暇さえ与えないという。
一体どれだけ食べるつもりなのだ。
このまま在庫のステーキを一人で喰らい尽くすつもりか。
せっかく福留と綺麗に締めくくったつもりなのに、どうにも締まらない。
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