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第1部

その43 私は何を見せられているのか…

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「コゼット大丈夫かい?」

「会長ぉ~! マリアンナ様が私のことを「目障りだ」とか「消えろ」とか「生まれてきたことを恥じろ」などと言ったんですぅ~ 私…‪私……とっても怖かったぁ~!」

なーに言ってんのあの子、自分から飛び込んだくせに嘘八百並べた上に生徒会長に抱きつくなんて…これはもうひと枠増えるのでは?

ていうかお前ははよ着替えろ風邪ひくぞ

「ああ! 僕の可愛いコゼット! 大丈夫だよ! ほら怖くないよ僕がついてる!」

「会長ぉ~でもぉ あの女がまだこちらを怖い目で見てますぅ」

「おい、いつまでそこにいるんだとっとと消えろ」


消えろって……生徒会長は温厚な優しい人なのになんでこんな馬鹿みたいな人になってんの?
マリアンナは何かを言おうとしたけどその場で飲み込み顔を真っ赤にして去っていった。


「会長ぉ コゼット怖かったぁ~」

一人称は「私」だろぶりっ子すんな。

「コゼット、2人っきりの時はエリオと呼ぶ約束だろう? 悪い子にはキスでお仕置だね」   

「きゃ~!エリオったらぁ~ でもだぁ~め! ここでキスしちゃったらエリオの婚約者に見つかっちゃう!」

「それもそうだね、じゃあ……生徒会室で僕たちの愛を育もうか 」

「やん!エリオのエッチ~!」

「全くコゼットはほんとうに可愛いな~それに比べてあの女は可愛さなんて微塵もない、コゼットが僕の婚約者だったならばこうして人目についても僕たちの愛を見せ付けてやれるのにな…」

「エリオ… 」

私はなーにを見せ付けられての? ていうか全然萌えないこのエリコゼ全然キュンってこない不快感しか生まれない何これ?
ていうか会長馬鹿なん?びしょ濡れの女を思い切り抱きしめてんし、制服濡れるぞ。

ていうか何が悲しくて2人の浮気現場を見続けなきゃいけないわけ?

「でもエリオ? マリアンナ様が大人しくなってもリリアナ様がまた私をイジメに来たら…」

おおい!なんでいつの間にかそんな話になってんねん! いつ私がお前を虐めに行くんだよ!ざっけんなよ!

「じゃあそうならないように僕が今から釘を指してくるよ、そうすれば君だって安心して僕とイイことできるんだから」

「でも…エリオの忠告を無視することだって…」

「その時は彼女たち性悪姉妹を停学処分にするさ あの二人が目につかなければ君も嬉しいだろ?」

「そ…そうですね」

ヒロイン顔ひきつってんぞ、それもそうか虐められるという偽りの対象が一時的消えてしまえば平和になるがあいつにとっては不都合がある。
どんな事情か知らんがこれはなかなか面白い展開になってきたね、ヒロインコゼットはこのまま会長の提案を呑むのか呑まないのか究極の選択ですな、まあ究極ってほどではないけど。

するとその時とてつもない美人さんが2人の前に現れた!

(あれってもしかして…)

「あらエリオットまた・・浮気ですか?あなたも好きですね」

「…ジュディアか」


ああ、飛び入り参加のマッチバトルが始まろうとしている~!

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