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第1部
その70 不思議な夢
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その夜私は夢を見た。
「ここは…?」
私は目の前に海が見える浜辺に立っていた。
足元を見ると漣が私の足を打付ける。
夢だから冷たいという感覚がない、なんとも不思議な体験だ…。
「初めましてお嬢さんこんなところで突っ立ってないで早くこっちにおいでよ」
突然現れたのは白い服を着た色白のイケメンだった。
「あなたは?」
「ボク?ボクは……そうだな~…あっ スターって読んで」
まるで今思いついたように言ったなこの男。
「それにしてもこの世界に来る女の子は600年ぶりだな それに今年はなかなか上々だ。」
スターと名乗った男は私を舐めるような視線で私を見てくる、なんだこいつ。
「あの、それよりここはどこなんですか?」
「ん?どこって君は現実世界で眠ってるでしょ?
だったら眠った人間が行き着く先は夢の世界と決まってるでしょ、常識だよ」
知らねぇよそんな常識、あいにく私はあんまり夢見ないんでね
そう思っていると視界がどんどんぼやけていく
「ああ、もうすぐ目覚めるんだね、いいよ また今夜もこの場所で会おうね、らむちゃん」
え、その名前……って確か私の前世の名前…
薄れいく意識の中そう思った。
そして目が覚めるとそこはいつものリリアナの部屋だった。
「………なんか変な夢見た気がするけど思い出せない… 誰かに前世の名前を呼ばれた気がしたんだけど…誰だったかな?」
あぐらをかき腕を組みうーんうーんと悩んでいると私の専属メイドリューナが扉をノックしやってき中へいれるとリューナはいつものように私の朝支度をやってくれた。
「ねえ、リューナは思い出したい夢ってあったりする?」
「夢でございますか?
…………そうですね…幼少時代の私は夢どなく行儀修行を行ってて特にこれといって……あっ!でも一つだけありました」
「あら聞かせてもらおうかしら(将来の夢の方じゃないけどリューナの夢ってなかなか聞けないからこれはこれで面白いかも)」
「はい!私が幼少時代の夢は素敵な方に出会い結婚することなんですが…中々出会いがなくて、実家の方でも度々見合い話が来ているのですがどれもパッとしない方々で…」
「なるほど、なら私の方でもリューナを貰ってくれる素敵な殿方を探してみようかしら」
「リリアナ様!? いいです! 私はまだ独身を貫きたいので…その、まだ結婚は… 」
「そうね余計なお節介だったわねでも、もしそういう人が現れたらまっさきに私に伝えること、分かった?」
「かしこまりましたリリアナ様」
その時のリューナの笑顔はとても嬉しそうだった。
朝支度を終え私は馬車に乗り学園へと向かった。
「ここは…?」
私は目の前に海が見える浜辺に立っていた。
足元を見ると漣が私の足を打付ける。
夢だから冷たいという感覚がない、なんとも不思議な体験だ…。
「初めましてお嬢さんこんなところで突っ立ってないで早くこっちにおいでよ」
突然現れたのは白い服を着た色白のイケメンだった。
「あなたは?」
「ボク?ボクは……そうだな~…あっ スターって読んで」
まるで今思いついたように言ったなこの男。
「それにしてもこの世界に来る女の子は600年ぶりだな それに今年はなかなか上々だ。」
スターと名乗った男は私を舐めるような視線で私を見てくる、なんだこいつ。
「あの、それよりここはどこなんですか?」
「ん?どこって君は現実世界で眠ってるでしょ?
だったら眠った人間が行き着く先は夢の世界と決まってるでしょ、常識だよ」
知らねぇよそんな常識、あいにく私はあんまり夢見ないんでね
そう思っていると視界がどんどんぼやけていく
「ああ、もうすぐ目覚めるんだね、いいよ また今夜もこの場所で会おうね、らむちゃん」
え、その名前……って確か私の前世の名前…
薄れいく意識の中そう思った。
そして目が覚めるとそこはいつものリリアナの部屋だった。
「………なんか変な夢見た気がするけど思い出せない… 誰かに前世の名前を呼ばれた気がしたんだけど…誰だったかな?」
あぐらをかき腕を組みうーんうーんと悩んでいると私の専属メイドリューナが扉をノックしやってき中へいれるとリューナはいつものように私の朝支度をやってくれた。
「ねえ、リューナは思い出したい夢ってあったりする?」
「夢でございますか?
…………そうですね…幼少時代の私は夢どなく行儀修行を行ってて特にこれといって……あっ!でも一つだけありました」
「あら聞かせてもらおうかしら(将来の夢の方じゃないけどリューナの夢ってなかなか聞けないからこれはこれで面白いかも)」
「はい!私が幼少時代の夢は素敵な方に出会い結婚することなんですが…中々出会いがなくて、実家の方でも度々見合い話が来ているのですがどれもパッとしない方々で…」
「なるほど、なら私の方でもリューナを貰ってくれる素敵な殿方を探してみようかしら」
「リリアナ様!? いいです! 私はまだ独身を貫きたいので…その、まだ結婚は… 」
「そうね余計なお節介だったわねでも、もしそういう人が現れたらまっさきに私に伝えること、分かった?」
「かしこまりましたリリアナ様」
その時のリューナの笑顔はとても嬉しそうだった。
朝支度を終え私は馬車に乗り学園へと向かった。
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