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第二章
01.日常は変わり
生い茂った木々に小鳥の鳴き声。
湖は太陽の光を存分に受けて、水面に反射している。
「湖に果物をつけて冷やしておきますね」
「ありがとう」
デイルが網状の袋にいくつか果物を入れて、湖の中へと入れ、流されないように袋の紐を木の杭へと止めた。
冷蔵庫なんてものはない。一応生活魔術で冷たくしたり温かくしたりなんて事は出来るみたいだけれど。
おばあちゃんが、昔はこうやってたと教えてくれたりもしたけれど、私が生きていた夏の川なんてほぼお湯のようなものだ。あんな所に食べ物を入れたら腐りそうでしかない。
「足を滑らせないよう気を付けて下さい」
水の冷たさを確かめようと水面へと近づけば、デイルが側へとやってきて声をかけてくる。
いや、そんな子どもじゃないんだからと思いつつも膝をつき、水に指を入れればひんやりとした冷たさが伝わる。これは果物が丁度良く冷えるだろう。
「あ、兎っぽい生き物!」
水の冷たさから、真の声がした方へと意識と視線を向ければ、そこにはまさに兎のような小動物が居た。
街中で見かける猿や熊とは違い、自然の中に居る兎は何て可愛らしいのだろうか。
「可愛い~! 触ってみたいですね」
「では……」
琴子の言葉に、アンドリューがそっと兎の方へと向かう。捕まえて愛でる気だろう。
「あ~……」
それならば私も後で撫でさせてもらおうと思っていたのだが、デイルの声に首を傾げた瞬間、兎は脱兎のごとく逃げ出した。まさに兎ならではだろう。
「え……」
あまりの俊敏さに、兎のような魔物なのかと一瞬考えてしまうほどだ。
しかし、デイルやアンドリューが倒さなかったという事は害のない生き物だろうし……逃げられた事により、アンドリューの肩が若干下がっている気がするのだけれど……?
「捕まえるのは難しいですよね」
だって野生の動物なのだ。
少し残念そうに言う琴子に、ウィルが近づいて首を振った。
「いや、アンドリューの顔に逃げた可能性もありますよ」
「!」
その言葉に肩を揺らしたのはアンドリューで、デイルは体を揺らして笑いを堪えているのだろうが、所々で息が噴き出ている。
「女子供や小動物に逃げられますからね」
あぁ、確かに。
あまりに強面すぎて、無表情で近くに立たれるだけで威圧されそうである。
「ウィル!」
憤慨したかのように叫ぶアンドリューから、ウィルは逃げるようにしてキィの手を引いた。
「遊びましょう! キィ様」
「え……え?」
「キィ様には遊びが足りません!」
戸惑うキィにウィルは言うが、もはやウィルに振り回されているキィにしか見えない。
湖は太陽の光を存分に受けて、水面に反射している。
「湖に果物をつけて冷やしておきますね」
「ありがとう」
デイルが網状の袋にいくつか果物を入れて、湖の中へと入れ、流されないように袋の紐を木の杭へと止めた。
冷蔵庫なんてものはない。一応生活魔術で冷たくしたり温かくしたりなんて事は出来るみたいだけれど。
おばあちゃんが、昔はこうやってたと教えてくれたりもしたけれど、私が生きていた夏の川なんてほぼお湯のようなものだ。あんな所に食べ物を入れたら腐りそうでしかない。
「足を滑らせないよう気を付けて下さい」
水の冷たさを確かめようと水面へと近づけば、デイルが側へとやってきて声をかけてくる。
いや、そんな子どもじゃないんだからと思いつつも膝をつき、水に指を入れればひんやりとした冷たさが伝わる。これは果物が丁度良く冷えるだろう。
「あ、兎っぽい生き物!」
水の冷たさから、真の声がした方へと意識と視線を向ければ、そこにはまさに兎のような小動物が居た。
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「可愛い~! 触ってみたいですね」
「では……」
琴子の言葉に、アンドリューがそっと兎の方へと向かう。捕まえて愛でる気だろう。
「あ~……」
それならば私も後で撫でさせてもらおうと思っていたのだが、デイルの声に首を傾げた瞬間、兎は脱兎のごとく逃げ出した。まさに兎ならではだろう。
「え……」
あまりの俊敏さに、兎のような魔物なのかと一瞬考えてしまうほどだ。
しかし、デイルやアンドリューが倒さなかったという事は害のない生き物だろうし……逃げられた事により、アンドリューの肩が若干下がっている気がするのだけれど……?
「捕まえるのは難しいですよね」
だって野生の動物なのだ。
少し残念そうに言う琴子に、ウィルが近づいて首を振った。
「いや、アンドリューの顔に逃げた可能性もありますよ」
「!」
その言葉に肩を揺らしたのはアンドリューで、デイルは体を揺らして笑いを堪えているのだろうが、所々で息が噴き出ている。
「女子供や小動物に逃げられますからね」
あぁ、確かに。
あまりに強面すぎて、無表情で近くに立たれるだけで威圧されそうである。
「ウィル!」
憤慨したかのように叫ぶアンドリューから、ウィルは逃げるようにしてキィの手を引いた。
「遊びましょう! キィ様」
「え……え?」
「キィ様には遊びが足りません!」
戸惑うキィにウィルは言うが、もはやウィルに振り回されているキィにしか見えない。
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