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第二章
07.皆の様子
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それからも勉強に遊びを繰り返して、街も把握して生活に慣れてもきたけれど……日々、琴子の表情が暗くなっている気がする。
琴子の護衛騎士であるアンドリューも気にはかけているようだけれど、琴子の方が素っ気ない態度を取っている。否、アンドリューだけでなく、全員に対してどんどん余所余所しくなっていると言った方が良いか。
「ねぇ、アンドリューって、どんな人なの?」
メイドに淹れてもらったお茶を飲みながら部屋でくつろぎながら、ふとデイルに訊ねた。
こういう質問をする位には親しくなったというか、慣れてきた感じはする。……まぁ常に、行動を共にしているわけだし。
「そう……ですね。騎士道精神に乗っ取っていて、優しく面倒見が良い人ですよ……あの顔に似合わず」
「…………確かに」
慣れてくると、顔だけ怖いという印象なのは私も同じだ。
アンドリューならば、琴子から歩み寄れば、しっかり面倒を見てくれる気がするし、相談にも乗ってくれそうだ。
私に不安だと言ってきた時以上に、何か悩んでいるのか、それとも悩み続けているのか。
「任せておいても良いのでは?」
うーんと唸り続ける私に、デイルが微笑みながら言ってきた。
まぁ、アンドリューが一番適任そうではあるし、ちゃんと琴子の体調も気遣っていそうだ。ならば任せておくというのも手段だろう。
「そうだねぇ」
アンドリューだけじゃない。私やキィ、それにデイルやウィル。そして枢機卿や数多くのメイドや神官達の目もある。
倒れたとしても、何とかなるだろうと簡単に考えた私は、窓の外へと視線を向ける。そこにはウィルに引っ張られているキィが居た。
「押し花も知らないのか」
「そんなの何に使うのよ」
「淑女の嗜みってやつだよ! 教えてやる」
そんな声が聞こえてきた。
……確かに押し花なんて作り方も知らなければ、それをどうするのかは私も知らない。せいぜいドライフラワーならハーバリウムで知っているけれど。……ハーバリウムに入れるオイルとか、この世界にあるのだろうか?
自ら花を選び、それを切っていく作業も、向こうでは行った記憶も少ない。
花や花屋へ行って買う事も出来るのだから。
緊張しながら自分の手で取った花を見ながら、キィはどことなく照れくさそうにしているように見えた。
「意外と、皆遊んでるよね」
「瑞希様も」
辺境の事があって、特にキィみたいな子どもは気落ちしているのかと思ったけれど、何だかんだとウィルが遊んでくれているようだ。
めげずに、また琴子を街へ誘ってみるのも良いかな。
暗い顔で過ごすよりは、何倍も良いだろうと、私は次のチャンスを狙う事にした。
琴子の護衛騎士であるアンドリューも気にはかけているようだけれど、琴子の方が素っ気ない態度を取っている。否、アンドリューだけでなく、全員に対してどんどん余所余所しくなっていると言った方が良いか。
「ねぇ、アンドリューって、どんな人なの?」
メイドに淹れてもらったお茶を飲みながら部屋でくつろぎながら、ふとデイルに訊ねた。
こういう質問をする位には親しくなったというか、慣れてきた感じはする。……まぁ常に、行動を共にしているわけだし。
「そう……ですね。騎士道精神に乗っ取っていて、優しく面倒見が良い人ですよ……あの顔に似合わず」
「…………確かに」
慣れてくると、顔だけ怖いという印象なのは私も同じだ。
アンドリューならば、琴子から歩み寄れば、しっかり面倒を見てくれる気がするし、相談にも乗ってくれそうだ。
私に不安だと言ってきた時以上に、何か悩んでいるのか、それとも悩み続けているのか。
「任せておいても良いのでは?」
うーんと唸り続ける私に、デイルが微笑みながら言ってきた。
まぁ、アンドリューが一番適任そうではあるし、ちゃんと琴子の体調も気遣っていそうだ。ならば任せておくというのも手段だろう。
「そうだねぇ」
アンドリューだけじゃない。私やキィ、それにデイルやウィル。そして枢機卿や数多くのメイドや神官達の目もある。
倒れたとしても、何とかなるだろうと簡単に考えた私は、窓の外へと視線を向ける。そこにはウィルに引っ張られているキィが居た。
「押し花も知らないのか」
「そんなの何に使うのよ」
「淑女の嗜みってやつだよ! 教えてやる」
そんな声が聞こえてきた。
……確かに押し花なんて作り方も知らなければ、それをどうするのかは私も知らない。せいぜいドライフラワーならハーバリウムで知っているけれど。……ハーバリウムに入れるオイルとか、この世界にあるのだろうか?
自ら花を選び、それを切っていく作業も、向こうでは行った記憶も少ない。
花や花屋へ行って買う事も出来るのだから。
緊張しながら自分の手で取った花を見ながら、キィはどことなく照れくさそうにしているように見えた。
「意外と、皆遊んでるよね」
「瑞希様も」
辺境の事があって、特にキィみたいな子どもは気落ちしているのかと思ったけれど、何だかんだとウィルが遊んでくれているようだ。
めげずに、また琴子を街へ誘ってみるのも良いかな。
暗い顔で過ごすよりは、何倍も良いだろうと、私は次のチャンスを狙う事にした。
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