勘違い白豚令息、婚約者に振られ出奔。~一人じゃ生きられないから奴隷買ったら溺愛してくる。~

syarin

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ここから番外編(腹黒王が割と出ます)

10: イケオジイケオジ…時々裸とイケメン。

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「おお、すまんなソードル。」

変態さんは部下まで変態!!なんかもー、うぎゃぁぁ!
僕は又顔を覆った。
そんな僕の傍らでソードルと呼ばれた人が後ろからゾロゾロと入室してくる人達を端に並ばせている気配がする。
誰かが暴れる気配にチラッと指の間から覗いてしまって揺れるお尻を目の当たりにしてしまった。もーやだぁ……。

「ちょっ、えっ!?兄やん!?どういう事ですのん!?サンアントニオの騎士達が逃げるの邪魔した思たら、そんなトコ座て!それにロドリゴはん!?酔ってはるん!?そんなん!そんなん!!」

元々は上品だけど今はとっても気が立っている、といった感じのイケオジの叫びに、フフフ、とアモネイのお祖父様が微笑む。

「此方におわすのは神聖ハレムナィト帝国の帝、パーリエス・スルトゥム・ヒルトゥーム様で御座いますぞ。」

「あーー!!?兄ちゃん!とうとうやりやがったんかいなーー!
くそっ!離せぇ!離さんかいっ!逃げぇフランク!フランクゥーー!」

そのお祖父様の言葉に、今度は少しがっちりした体型のイケオジが叫ぶ。イケオジ、イケオジ、イケオジばっかり。
一体この人達は誰なんだろう。王様の弟って一人しかいなかったと思うんだけどな……。フランクって誰なんだろう。ナニコレ痴情のもつれ??余所でやってくれないかなぁ。

なんて、必死に身を捩って怒ったりフランクさんとやらに逃げろと言ったりするイケオジの声を聴きながら僕は嘆息した。

(こっちは死刑宣告待ちだってのに。)

「くぅぅっ!ロドリゴはん!アンタはいっつも兄やんの味方ばっかしよって!!私らに黙ってよぉもこんなオオゴトやらかしよったね!」

「ん。ほれ。パーリエス。」

上品イケオジが変態に顔を真っ赤にして怒るが、そんなイケオジを気にせず変態は引き摺っていた人を王様に良く見えるように差し出した。
ぷらん、とまるで子猫の様に首根っこを掴んでぶら下げられたイケオジが、ガチガチに拘束された隙間から王様を冷ややかに見つめている。
僕は、そのイケオジに何処か見覚えがあって、思わずまじまじと見詰めてしまった。

(このイケオジ……何処かで……??)

「フランク~♪元気しとったかぁ~♡うわ、めっちゃ睨んでるやんけ…はぁ♡相変わらずゾクゾクするダルブルーの瞳やわぁ♡♡」

そんな冷ややか拘束イケオジに、王様が如何にもメロメロといった声をあげる。その姿は王様という概念を根底から覆すようなメロメロデロデロっぷりだったけれど、それが何故か、僕の中で全てのピースをピッタリと嵌め合わせた。

そう、思い出したんだ。

僕を得る為に王の座を欲したとアモネイが言った時、タンスィート様はハレムナィトの王からの求婚は断れない事をご存知だった。

『その法律を喉から手が出る程欲しがって羨ましがってたヤツが居たもんでな』

王様、つまりタンスィート様のお父上が、欲しがってた人だったんだ。

「ンーー!ンンーー!!…プハッ貴様らァ!一体何のつもりだッ!!何故この俺が戦わずして降伏せねばならんのだ!くそ!コンクィート!貴様も騎士団長ならば……ん?可笑しくないか?どう見てもハレムナィトの玉座にヒルトゥーム王が座ってる様にしか見えんぞ??」

聞いた事がある声に全裸を極力無視して振り返れば、変態部下が整列させようとしていた貴族達の中から怒りの形相で淡い金髪の美男子が転がり出てきた。

その顔と怖い剣幕に記憶が鮮やかに蘇る。

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