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時は来た!断罪の卒業記念パーティー!
307: 派手令嬢とヤンキーがあてがうつもりだった丁度良い男。
しおりを挟む言葉が出ないのか、ひたすら頷くアーサーとダディに気をよくした私はちょっとはにかみながらアレックスが渡してくれたスパークリングで喉を潤した。
「ムンストーン伯爵、単刀直入に言います。どうか、フェリシア令嬢と婚約させていただきたい。」
は?
アレックスの爆弾発言に色々吹き飛ぶ。なんかもう、色々と。
え、何て??
アーサーもダディも目が点だ。
いや、うん、私も突然の事に目が点、口がポカンだ。
そんな私を見て、アメジストの瞳が悪戯に成功した喜びを宿す。
「ふぇっ……ふぇりしやはそれで…いいのか?」
ダディのどっから出たのか判らない声で我に返る。
「えっ、あああ、うん。そう、実はそうなの。へへへへへ…」
やだぁ、変な汗でるぅ。
そんな私を見てダディが眉を跳ね上げた後、う"ぅ"ん……と俯いて唸って溜め息を吐いて……そして、顔を上げた時にはもう、笑顔だった。
ちょっと、寂しいような何とも言えない顔だったが……。
「……もともと、婚約者を作りたくないと言っていたのはフェリシアだ。そのフェリシアが婚約したいと思うなら、私が反対する理由はないよ……。
…………そうか……フェリふ☆#がも∂@て……。」
ダディ、最後は泣いちゃったので、ちょっと何言ったのか判らなかったが、取り敢えず、今、アレックスが私との婚約を打診して、ダディがそれを了承した………って事だよね?
まだ、何だか現実味がない……。
アレックスを見ると、フフッと不敵な笑みが返ってきた。
「言ったろ、丁度良い男をあてがってやるって。第2王子の婚約者候補に公爵家三男、中々釣り合い取れてるだろ?」
私は息を飲んだ。
「あ、あれって…そういう……。」
そういう意味……。
て言うか、ちょっと待って??あれ、一番初め、初めて会って空き教室に連れ込まれた時に言われた言葉だよね???
え??
ア、アレックスって、一体いつから私と婚約するつもりだったの??!
驚きの余り、すっかり口がきけなくなってる私を、アレックスはダディとアーサーに軽く挨拶してから手を引き、ホールの中央へと導く。
「踊ろう、フェロー。俺の可愛い婚約者殿。
パライヴァ達がああなった以上、その次に身分が高い俺達が踊らなきゃ、何時までたっても皆踊れないからな♪」
そ、そっかぁ。私、もう、今、公爵令息の婚約者なんだ……。
そう思った瞬間に、顔が真っ赤になったのが判った。
学園一のヤンキー令息と、ひっつめ色眼鏡の地味令嬢として、人気のないバルコニーや林の中で踊るのとは違う。
私達は今、伯爵令嬢と公爵令息のカップルとして、他の令嬢令息、その父兄達の前で踊ろうとしている。
それは、何だか、不思議な気分だった。
まるで、初めて出会った令嬢と令息の様に、私達はホールの中央で恭しく、そして初々しく、お辞儀をした。
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