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一章
16話 少女の興味
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ばたっ。
俺の体は再び倒れた。
「体…動かない…?」
最初は何かの魔法かと思ったがリアは何もしていないようだった。
「やーっぱり無茶してたんじゃない。ここならいつまでもいていいからその傷は治していきなさい」
「ううっ…」
リアに肩を貸してもらいなんとか立ち上がりはしたがふらついて動けなかった。
「今日はもう寝てなさい。またベッド貸してあげるから」
「…ごめんなさい…」
「敬語はいいわ。リアと普通に呼んでもらってかまわないし。…私正直知人に敬語使うのも使われるのも基本苦手だから」
「ありが、とう…」
「どういたしまして、かな?」
クスリと笑うリアの髪から花のような甘い臭いがし、俺はドキリとした。
(本当に…君は何者なの?)
死んだ様に眠る少年の姿を見ながら私は深くため息をついた。
昨日あったばかりのこの少年の奇怪さに私は驚いていた。
彼…ライ・ベルファーレと名乗った少年の体には無数の呪剣傷が刻まれていた。
呪剣傷とはその名の通り呪いがかけられた剣によってつけられた傷のことで、最低でも二、三時間は体がマトモに動かないほどの威力がある。
しかし、彼の体に刻まれていた呪剣傷は全てが致死性…かすっただけでも死に至るはずの威力を持っていた。
とっくに死んでいてもおかしくないというにも関わらず、彼は普通に生き、元気だと主張している。
何故彼が生きていられるのか、私はとても興味をもった。
それが泊めることにした理由なのだが…彼の寝顔はどこからどう見ても普通の少年だった。
いや、父親以外の男性の寝顔など他に見たことないのだが。
「って、何魅入ってんのよ私!?」
彼の寝顔から慌てて目を逸らす。
気分を紛らわせに私は部屋を出た。
目が覚めると丁度リアが部屋に入ってきた。
「あら、おはよう。ご飯食べれそう?」
「おはよう。…多分」
「そう。ならいいんだけど」
俺が何事もなく立ち上がったのを確認すると、リアは部屋を出た。
俺もその後ろについていった。
「うわぁ…!!」
机の上にはシチューもどき、通称『グチェラ』やパンが置いてある。
俺の腹がグギュゥゥゥゥと盛大に音を鳴らした。
「よーっぽどお腹が減ってたのね。じゃあ、食べましょうか」
「うん!」
俺はそそくさと椅子に座り、手を合わせた。
「いただきます!!」
ある程度食って少しは落ち着き、俺はずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。
「なあ、リアって何歳なの?」
「七歳よ」
「へぇ…って、ええっ!?」
俺は思わず持っていたスプーンを取り落とした。
俺の体は再び倒れた。
「体…動かない…?」
最初は何かの魔法かと思ったがリアは何もしていないようだった。
「やーっぱり無茶してたんじゃない。ここならいつまでもいていいからその傷は治していきなさい」
「ううっ…」
リアに肩を貸してもらいなんとか立ち上がりはしたがふらついて動けなかった。
「今日はもう寝てなさい。またベッド貸してあげるから」
「…ごめんなさい…」
「敬語はいいわ。リアと普通に呼んでもらってかまわないし。…私正直知人に敬語使うのも使われるのも基本苦手だから」
「ありが、とう…」
「どういたしまして、かな?」
クスリと笑うリアの髪から花のような甘い臭いがし、俺はドキリとした。
(本当に…君は何者なの?)
死んだ様に眠る少年の姿を見ながら私は深くため息をついた。
昨日あったばかりのこの少年の奇怪さに私は驚いていた。
彼…ライ・ベルファーレと名乗った少年の体には無数の呪剣傷が刻まれていた。
呪剣傷とはその名の通り呪いがかけられた剣によってつけられた傷のことで、最低でも二、三時間は体がマトモに動かないほどの威力がある。
しかし、彼の体に刻まれていた呪剣傷は全てが致死性…かすっただけでも死に至るはずの威力を持っていた。
とっくに死んでいてもおかしくないというにも関わらず、彼は普通に生き、元気だと主張している。
何故彼が生きていられるのか、私はとても興味をもった。
それが泊めることにした理由なのだが…彼の寝顔はどこからどう見ても普通の少年だった。
いや、父親以外の男性の寝顔など他に見たことないのだが。
「って、何魅入ってんのよ私!?」
彼の寝顔から慌てて目を逸らす。
気分を紛らわせに私は部屋を出た。
目が覚めると丁度リアが部屋に入ってきた。
「あら、おはよう。ご飯食べれそう?」
「おはよう。…多分」
「そう。ならいいんだけど」
俺が何事もなく立ち上がったのを確認すると、リアは部屋を出た。
俺もその後ろについていった。
「うわぁ…!!」
机の上にはシチューもどき、通称『グチェラ』やパンが置いてある。
俺の腹がグギュゥゥゥゥと盛大に音を鳴らした。
「よーっぽどお腹が減ってたのね。じゃあ、食べましょうか」
「うん!」
俺はそそくさと椅子に座り、手を合わせた。
「いただきます!!」
ある程度食って少しは落ち着き、俺はずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。
「なあ、リアって何歳なの?」
「七歳よ」
「へぇ…って、ええっ!?」
俺は思わず持っていたスプーンを取り落とした。
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