新人くんとやさしい隊長

suima

文字の大きさ
4 / 19
新人くんとやさしい隊長

4.特別なマッサージの練習 ☆

しおりを挟む
 
 今、僕が楽しみにしているのが初任務だ。入隊してから何度か任務に同行しているが、次に出動した時に初めて大型魔物との実戦に参加できる。

 そしてもう1つ、実戦の後に教えてもらう約束の特別なマッサージだ。両方体験して初めて「ホンモノの大人」だと隊の先輩達が言っていたから早くその日が来て欲しい。
 
 その特別なマッサージには事前の準備が必要だという。
 なぜなら、身体の内側の奥までマッサージするために僕のお尻の穴に隊長の大きなペニスを入れるからだ。専用の道具というのもあるけど微調整が難しいので使いたくないそうだ。無理して痛みや怪我をさせたくないから、時間をかけて丁寧に準備するのだという。
 1人の新人をそこまで気にかけてくれるなんて、隊長は本当にやさしい方だ。
 

 四つん這いになった僕がお尻を隊長に向けて事前準備のお願いをすると「無理はするなよ」と言って始めてくれた。

「ほら、ここも力を抜いて、筋肉をリラックスさせないといけないぞ」

 つい力を入れてしまったお尻をゆっくりと撫でるように解してくれる。両手で全体を包むように揉んでから、だんだんと指が谷間に入ってくる。谷間を這うように進んだ指は窄まりまで辿り着くとくるくると円を描くようにそこを解した。
 温かくてやさしい手の感触に身を委ねた。
 ふいに手が離れたのでチラリと様子を窺うと、滑りを良くするためのジェルを出しているのが見えた。その先を期待して呼吸が荒くなってしまう。

「ゆっくり息を吐いて、力を抜いて」

 言われた通りにすると、太い指がヌルリと体内に入ってきた。ゆっくり中を擦られると信じられないくらい気持ちいい。

「はぅ……ん、あっあっ……」

 初めのうちは痛くないかって確認しながら入口を柔らかくして、それから少しずつ奥へ入れてくれた。隊長はとてもやさしく丁寧なので痛かったことはなかったし、ジェルを塗り込むように擦りつけてもらうと違和感はすぐに気持ちよさへ変わった。
 
 もう一本指が入ってくるとクチュクチュと出入りする音が大きくなった。
 さっきペニスを擦り合った時の音に似てるなと思ったら、急にお腹に熱が溜まってギュッと力が入ってしまった。半分勃ちかけてるペニスもピクンと跳ねた。
 隊長はそれに気付いて手でそっと包みこむとやさしく扱きだした。

「小さな蕾がだんだんと開いてきたな。上手に指を飲み込んでいるから、今日はもう1本増やしてみようか」

「んぁっ……は、はい!」

 前の快感に気を取られているうちに3本目の指が入ってきた。存在感のある太い指は僕の中をじわじわと広げていった。
 束ねた指が中の壁を解すようにぐるぐると動いているうちに、あの場所に触れた。
 まるでボタンでもついているみたいに、触るとビックリするくらい気持ちいい場所。

「ひぁあああんっ――!」

 全身がブルブルと震えて、腕の力が抜けてベッドに突っ伏してしまう。知らないうちにペニスから精液が漏れて隊長の手を濡らした。
 あまりに僕の反応が激しかったせいか、隊長が手の動きを止めて心配そうに顔を覗き込む。

「隊長って、近くで見てもめちゃくちゃカッコイイなあ……」

「……あまり大丈夫じゃなさそうだな」

 間近で目を合わせたその凛々しい顔に見とれて、思い浮かんだそのままにうっかり口に出していたみたいだ。気持ち良すぎておかしくなったと思われてしまったかな。
 でもここで練習をストップして本番を迎えた時に失敗してしまうのは嫌だ。それに、こんなに気持ちがいいこと、実はもうちょっとやってほしい。

「やっ……やめないでください。大丈夫ですから、もう少し練習したいです。隊長、お願い……」

 必死に頼むと、隊長は一瞬険しい顔をしてからニヤリと大人っぽいカッコイイ笑顔で言った。

「いいだろう、今日は特訓だ!」

 
 その後はもう何が何だかわからなくなるくらい気持ちよくしてくれた。何回か意識が飛んでいたと思うし、叫びすぎて喉が枯れてしまった。

(あれ……? これって、マッサージの練習なのに、射精の練習みたいになってるけど、いいのかな?)

 ふと疑問が湧くが、順調に準備出来ているって隊長が仰っていたから問題ないのだろう。
 練習でこの調子では本番はどうなってしまうのか、不安と期待が心の中でぐるぐるした。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

過保護な義兄ふたりのお嫁さん

ユーリ
BL
念願だった三人での暮らしをスタートさせた板垣三兄弟。双子の義兄×義弟の歳の差ラブの日常は甘いのです。

追放された味見係、【神の舌】で冷徹皇帝と聖獣の胃袋を掴んで溺愛される

水凪しおん
BL
「無能」と罵られ、故郷の王宮を追放された「味見係」のリオ。 行き場を失った彼を拾ったのは、氷のような美貌を持つ隣国の冷徹皇帝アレスだった。 「聖獣に何か食わせろ」という無理難題に対し、リオが作ったのは素朴な野菜スープ。しかしその料理には、食べた者を癒やす伝説のスキル【神の舌】の力が宿っていた! 聖獣を元気にし、皇帝の凍てついた心をも溶かしていくリオ。 「君は俺の宝だ」 冷酷だと思われていた皇帝からの、不器用で真っ直ぐな溺愛。 これは、捨てられた料理人が温かいご飯で居場所を作り、最高にハッピーになる物語。

(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? 騎士×妖精

この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!

ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。 ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。 これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。 ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!? ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19) 公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年BLです。

顔しか取り柄のない俺が魔術師に溺愛されるまで

ゆきりんご
BL
顔ばかり褒められることに辟易して貴族界を飛び出したシャル。ギルドで活動を始めるも、顔のせいでたびたびパーティークラッシャーになり追放されることが続いた。ひょんなことから他人の顔の区別がつかないという魔術師とバディを組むことになり……? 他人の顔の区別ができない攻め×美形な自分の顔が嫌な受け ※微グロ注意

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

王様お許しください

nano ひにゃ
BL
魔王様に気に入られる弱小魔物。 気ままに暮らしていた所に突然魔王が城と共に現れ抱かれるようになる。 性描写は予告なく入ります、冒頭からですのでご注意ください。

処理中です...