【完結済】サバイバル奮闘記 転生悪役令嬢の逆転劇

忠野雪仁

文字の大きさ
7 / 74
本編

6.根こそぎ奪え

しおりを挟む
「所で急いでいたんじゃ無かったのかい?.」
「そうでした、あちらの方向に船の残骸が流れ着いているみたいなのです」
「分かった、急いで向かおう」

結構離れているから声は聞こえていないと思うけど
私が取り乱してしまった分時間をロスしてしまった。

ピンク頭と脳筋と王太子は平気だと思うけど
宰相の息子ルイードなら、直ぐに私と同じ様に
資材の回収をしようとするだろう。

私と同じような『鑑定』スキルを持っていない分、
この島の状況を把握するのに時間がかかるはずだが
回収するなら早い方がいい

運良くと言うか、重さの違いからなのか
船の残骸は、私達と離れた部分に流れついていたみたいだ

「しっかりつかまて」
「え?あ、きゃ」

お義兄様は、所謂お姫様抱っこをして
風の魔術を唱えると凄い速度で私が指した方向に向かった。

少し、いえかなり恥ずかしいけど
今はそんな事を言っている場合では無い

向かった先の波打ち際に
私の背丈より少し大きいサイズのコンテナがあった。

今回王太子のバカンスにのる船だけに
結構な豪商の船が選ばれた様だ。

金持ちの商人が所有する船の多くは、
沈没した際に財産を守るため
船が沈んだ際も倉庫の一部であるコンテナが
船体から切り離されても独立して浮いて中の積み荷をまもる構造になっている。

お義兄様が魔法でコンテナを壊して中を見た途端満面の笑顔で笑った。

どうやらかなり当たりのコンテナが運良く流れついた様だ。
中に入っていた金庫?もはや宝箱を開けると中から少し大きな鞄を取り出した。
「お義兄様、それは?」
「私が功績を上げて筆頭魔術師になった際に
陛下から下賜して頂いた魔法の収納鞄だ。

流石に国宝級のものほどでは無いが
それでも、そこそこの荷物が入るし
今回は最悪の場合は、逃走の際に野宿する可能性も十分あったので
野宿用の荷物と魔術道具をいれてある。
まだ十分あきもあるし、これがあれば手早く必要な物を根こそぎ奪える。」

くくっとお義兄様は笑った。

だが私も大いに喜んだ、
無人島でしばらく生活するのに、
布切れ一枚でも貴重品なのだ。

あらかたそのコンテナに積んでいた荷物をバッグに詰め込むと
近くにもう一個流れ着いていたコンテナからも荷物を確保して
そうそうにこの場所から離れる事にした。

私達が資材を独り占めをしているのがバレたら
当然、相手はこちらから荷物を奪おうとするであろう
いくらお義兄様がいるとはいえ、多勢に無勢は如何ともしがたい。

最後に今回二つめのコンテナの檻の中にいたワンちゃんをどうするかで揉めた。

下手に戦力になる生き物だった場合を考えれば、
相手側に渡したく無い。
かと言って得体の知れない動物を手元におきたく無い
この場で始末してしまうのが最良だ、お義兄様はそう主張した。

もちろん兄の言い分は非常に分かる。
この非常時だ、私だって状況によっては、
聖女の取り巻きの男を殺す覚悟もしていた。

だが生まれたばかりで、私の髪と似た色の毛並みのこの子に
親近感をおぼえた私は保護したいとお願いした。

言い争っている時間もないので、私はダメ元で可愛いらしく?
上目遣いでお願いしたら、お義兄様は直ぐに折れた。

何故だろう?周りに女の子がいない環境が
種の保存をしようとする原始的な本能で
私の容姿でもここでならイケるのであろうか。

魔法鞄に生物は入れられないらしく、
子犬を抱きしめた私をだいて移動するという
この状況に非常ににつかわない微笑ましい格好で急いでその場を離れた。

途中で恐らく宰相の物であろうメガネも拾った。
伊達メガネなので無くてもダメージがないのが悔しい





しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

感情の無い聖女様は、公爵への生贄にされてしまいました

九条 雛
恋愛
「――私など、ただの〝祈り人形〟でございます。人形に感情はありませぬ……」 悪逆非道の公爵の元へと生贄として捧げられてしまった聖女は、格子の付いた窓を見上げてそう呟く。 公爵は嗜虐に満ちた笑みを浮かべ言い放つ。 「これからは、三食きちんと食べてもらおう。こうして俺のモノとなったからには、今までのような生活を送れるとは思わぬことだな」 ――これは、不幸な境遇で心を閉ざしてしまった少女と、その笑顔を取り戻そうとする男の物語。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

異世界召喚されたアラサー聖女、王弟の愛人になるそうです

籠の中のうさぎ
恋愛
 日々の生活に疲れたOL如月茉莉は、帰宅ラッシュの時間から大幅にずれた電車の中でつぶやいた。 「はー、何もかも投げだしたぁい……」  直後電車の座席部分が光輝き、気づけば見知らぬ異世界に聖女として召喚されていた。  十六歳の王子と結婚?未成年淫行罪というものがありまして。  王様の側妃?三十年間一夫一妻の国で生きてきたので、それもちょっと……。  聖女の後ろ盾となる大義名分が欲しい王家と、王家の一員になるのは荷が勝ちすぎるので遠慮したい茉莉。  そんな中、王弟陛下が名案と言わんばかりに声をあげた。 「では、私の愛人はいかがでしょう」

捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています

h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。 自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。 しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━? 「おかえりなさいませ、皇太子殿下」 「は? 皇太子? 誰が?」 「俺と婚約してほしいんだが」 「はい?」 なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。

婚約破棄されたので、隠していた聖女の力で聖樹を咲かせてみました

Megumi
恋愛
偽聖女と蔑まれ、婚約破棄されたイザベラ。 「お前は地味で、暗くて、何の取り柄もない」 元婚約者である王子はそう言い放った。 十年間、寡黙な令嬢を演じ続けた彼女。 その沈黙には、理由があった。 その夜、王都を照らす奇跡の光。 枯れた聖樹が満開に咲き誇り、人々は囁いた。 「真の聖女が目覚めた」と——

追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている

潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

処理中です...