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37.嵐の日に選んだ選択肢
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私達は自分達の取り分を一度コンテナに集めて、
お義様の魔法鞄も使ってルイード様の転移で拠点に運んだ為に荷物の移動は直ぐに終わった。
念の為にルー君が拠点でお留守番して荷物を見張っていてくれるようだ。
あまりにも早く終わったので
王太子達もこちらが、何かしらの能力を使った結果なのは気付いたようだけど、
特に聞いて来ることはなかった。
荷物を全て移動して帰る際、海岸から森の中までは徒歩で移動した後、
そのまま帰らずに森に潜み遠くから王太子達を見張っていた。
「魔法のカーペットに荷物を乗せてこまめに往復してますね」
「昨日の今日だから流された拠点のかわりも見つけてないだろうから、
川へ向かう途中に良い場所が無いかを探しながら移動しているんだろう」
ちなみに魔法のカーペットは所有者を登録しないといけないのだけど、
誰の名前で登録するかを揉めていが聖女に落ち着いたみたい。
まあ聖女のヒステリーの相手は疲れそうだし妥当な結果ね。
私とお義兄様が話をしている最中もダンさんがせっせとマジックカーペットに
物を積み込んでは戻ってきてを繰り返していた。
王太子すら荷物の積み込みを手伝っているのに、
聖女は魔法カーペットから身動き一つしていない。
取りあえず王太子達が、コンテナの荷物を中点地までは運び終わって、
誰も居なくなってから念の為中規模範囲の鑑定をかけて
王太子達が離れて行った事を確認して私達は浜辺に戻った。
「今回の中当たりはこのコンテナですよね」
「でも王太子たちの分まで平気でしょうか?」
「問題ないよ、取引対象はあくまでもコンテナの中身だからね」
悪い人達がいた、でも嬉しい。
洗濯物干す場所や、調理出来る場所が欲しかった。
何気にお風呂場にしても良いかも知れない、
今はワイン樽に入った残り湯を次の日捨てに行ってるけど、
水はけの良い外ならそのまま流せるかも知れない。
その後、ルイード様の能力であっという間にコンテナは拠点に運ばれた。
ルー君は良い子に見張りをしてくれていた。
細かな整理や獲得した物資の確認はあったけど私はどうしても聞きたいことがあった。
「お義兄様、協定って何ですか?」
お義兄様はルイード様を見ると二人とも頷いた。
何かの確認をしたみたいだった。
「ルシエル、取りあえず奥に言って座って話そう」
真剣なお義兄様の声に私は頷き、ルー君には洞窟の入り口で待っていて貰った。
「あの私に話し辛い事なら無理には聞きません、
ただ仲間外れにされたようでそれだけ確認出来れば良いです」
「話し辛い事ではないから安心して欲しい。
ただ話す時期を決めかねてたんだ。
これはルイードも同じだよ」
ルイード様を見ると肯定を示すように静かに頷いた。
「現状の確認だがここに来てそれなりに経つが王国からの捜索が一切ない。
王太子をはじめ重要人物が行方不明になっているにもかかわらずにだ」
「確かに異常ですね」
「ここから考えられる結論として、この島は王国の管轄外だ。
他国の領土かも知れないし、所有国が無い島なのかも知れない。
下手をすると一生迎えは来ないかも知れない」
「寧ろそう考えたほうが良さそうですね」
「そうなると子孫の事も考え無ければいけなくなって来る。
俺達も死ぬ直前まで元気でいられるとは限らないからね。
最悪でも俺とルイードが君より先に死んでしまった場合の事は考えておきたい」
「その時は私も後を追います」
「駄目ですよルシエルさん、
そんな最悪な未来を想定して生きていくのは悲しすぎます」
「でも私一人しかいません」
「勘違いしないで欲しいんだが、消去法とか妥協では無く、
俺は、君に初めてあったときから愛してしまったんだ」
「私もですよルシエルさん、王太子妃の選定パーティで一目惚れしました」
「だから俺達二人の嫁になって欲しい」
「私達二人のお嫁さんになって下さい」
「ルシエルは俺達二人のどちらかを選べるかい」
私は無言で首を横にふった
「ルシエルさんは、私達二人とも諦められますか?」
私はまたしても静かに首を横にふった。
「私を二人のお嫁さんにして下さい」
私の返事に、二人は頷いて優しく抱きしめてくれた。
強欲かも知れない、前世の私が見たらびっくりするだろう。
だけど私は自分の思いに素直にしたがった。
いわれの無い罪での罰、暗い牢獄、投げ出された海、一人歩く砂浜。
あの頃は好きになった人との結婚など考えられなかった。
絶対に手放したく無い。二人を満足させるには経験がなさすぎるけど。
その日の夜、ご飯を食べたあとに私はお風呂に入りそれなりに覚悟はしていたが、
少し震える私を二人は交互にキスして、愛を囁かれ、愛を囁かされた。
軽い口付けから深い口付け。
だがその夜は、それ以上先に進む事は無かった。
私にあわせてゆっくり愛を深めてくれるらしい。
ーーーー
「如何したんですかデュークさん、こんな真夜中に星空を見て」
「流石に強引過ぎたかと思ってな」
「いいえ、あれ位でないと進めませんよ」
「そうだな、それはそう思う」
「星空が綺麗ですね」
「今日は特に綺麗に見えるな、王都から見える空は霞んでいたからな」
「そうですね、きっと三人の未来を祝福してくれているんですよ」
「冗談ではなく今日は本当にそんな感じの夜空だ」
「さて戻りましょうか、ルシエルさんを一人にして置けませんからね」
「ああ、そうだな」
翌朝ルイード様に今後の私の教育&開発計画書を作ったので
みますかと聞かれたが遠慮させて貰った。
計画の最終ゴールだけは確認してみたい気もするが怖いのでやめておいた。
結婚式をどうしたいか聞かれたけどまだそれどころでは無いので後まわしにした。
少し考えれば分かった事だ。
あの嵐の夜に震えるルシエルに二人が気付かない訳がない。
二人は選択権をルシエルに譲ったのだ。
あの時のルシエルの行動でいくつかの選択肢は消えた。
これは確かにサバイバルゲーム。
だがサバイバルゲームにも未来を決める選択肢は訪れるのだ。
『アクヤクレイジョウ ノ ハーレムエンド ルート ガ ショウシツ シマシタ』
残る選択肢はあと僅か。
お義様の魔法鞄も使ってルイード様の転移で拠点に運んだ為に荷物の移動は直ぐに終わった。
念の為にルー君が拠点でお留守番して荷物を見張っていてくれるようだ。
あまりにも早く終わったので
王太子達もこちらが、何かしらの能力を使った結果なのは気付いたようだけど、
特に聞いて来ることはなかった。
荷物を全て移動して帰る際、海岸から森の中までは徒歩で移動した後、
そのまま帰らずに森に潜み遠くから王太子達を見張っていた。
「魔法のカーペットに荷物を乗せてこまめに往復してますね」
「昨日の今日だから流された拠点のかわりも見つけてないだろうから、
川へ向かう途中に良い場所が無いかを探しながら移動しているんだろう」
ちなみに魔法のカーペットは所有者を登録しないといけないのだけど、
誰の名前で登録するかを揉めていが聖女に落ち着いたみたい。
まあ聖女のヒステリーの相手は疲れそうだし妥当な結果ね。
私とお義兄様が話をしている最中もダンさんがせっせとマジックカーペットに
物を積み込んでは戻ってきてを繰り返していた。
王太子すら荷物の積み込みを手伝っているのに、
聖女は魔法カーペットから身動き一つしていない。
取りあえず王太子達が、コンテナの荷物を中点地までは運び終わって、
誰も居なくなってから念の為中規模範囲の鑑定をかけて
王太子達が離れて行った事を確認して私達は浜辺に戻った。
「今回の中当たりはこのコンテナですよね」
「でも王太子たちの分まで平気でしょうか?」
「問題ないよ、取引対象はあくまでもコンテナの中身だからね」
悪い人達がいた、でも嬉しい。
洗濯物干す場所や、調理出来る場所が欲しかった。
何気にお風呂場にしても良いかも知れない、
今はワイン樽に入った残り湯を次の日捨てに行ってるけど、
水はけの良い外ならそのまま流せるかも知れない。
その後、ルイード様の能力であっという間にコンテナは拠点に運ばれた。
ルー君は良い子に見張りをしてくれていた。
細かな整理や獲得した物資の確認はあったけど私はどうしても聞きたいことがあった。
「お義兄様、協定って何ですか?」
お義兄様はルイード様を見ると二人とも頷いた。
何かの確認をしたみたいだった。
「ルシエル、取りあえず奥に言って座って話そう」
真剣なお義兄様の声に私は頷き、ルー君には洞窟の入り口で待っていて貰った。
「あの私に話し辛い事なら無理には聞きません、
ただ仲間外れにされたようでそれだけ確認出来れば良いです」
「話し辛い事ではないから安心して欲しい。
ただ話す時期を決めかねてたんだ。
これはルイードも同じだよ」
ルイード様を見ると肯定を示すように静かに頷いた。
「現状の確認だがここに来てそれなりに経つが王国からの捜索が一切ない。
王太子をはじめ重要人物が行方不明になっているにもかかわらずにだ」
「確かに異常ですね」
「ここから考えられる結論として、この島は王国の管轄外だ。
他国の領土かも知れないし、所有国が無い島なのかも知れない。
下手をすると一生迎えは来ないかも知れない」
「寧ろそう考えたほうが良さそうですね」
「そうなると子孫の事も考え無ければいけなくなって来る。
俺達も死ぬ直前まで元気でいられるとは限らないからね。
最悪でも俺とルイードが君より先に死んでしまった場合の事は考えておきたい」
「その時は私も後を追います」
「駄目ですよルシエルさん、
そんな最悪な未来を想定して生きていくのは悲しすぎます」
「でも私一人しかいません」
「勘違いしないで欲しいんだが、消去法とか妥協では無く、
俺は、君に初めてあったときから愛してしまったんだ」
「私もですよルシエルさん、王太子妃の選定パーティで一目惚れしました」
「だから俺達二人の嫁になって欲しい」
「私達二人のお嫁さんになって下さい」
「ルシエルは俺達二人のどちらかを選べるかい」
私は無言で首を横にふった
「ルシエルさんは、私達二人とも諦められますか?」
私はまたしても静かに首を横にふった。
「私を二人のお嫁さんにして下さい」
私の返事に、二人は頷いて優しく抱きしめてくれた。
強欲かも知れない、前世の私が見たらびっくりするだろう。
だけど私は自分の思いに素直にしたがった。
いわれの無い罪での罰、暗い牢獄、投げ出された海、一人歩く砂浜。
あの頃は好きになった人との結婚など考えられなかった。
絶対に手放したく無い。二人を満足させるには経験がなさすぎるけど。
その日の夜、ご飯を食べたあとに私はお風呂に入りそれなりに覚悟はしていたが、
少し震える私を二人は交互にキスして、愛を囁かれ、愛を囁かされた。
軽い口付けから深い口付け。
だがその夜は、それ以上先に進む事は無かった。
私にあわせてゆっくり愛を深めてくれるらしい。
ーーーー
「如何したんですかデュークさん、こんな真夜中に星空を見て」
「流石に強引過ぎたかと思ってな」
「いいえ、あれ位でないと進めませんよ」
「そうだな、それはそう思う」
「星空が綺麗ですね」
「今日は特に綺麗に見えるな、王都から見える空は霞んでいたからな」
「そうですね、きっと三人の未来を祝福してくれているんですよ」
「冗談ではなく今日は本当にそんな感じの夜空だ」
「さて戻りましょうか、ルシエルさんを一人にして置けませんからね」
「ああ、そうだな」
翌朝ルイード様に今後の私の教育&開発計画書を作ったので
みますかと聞かれたが遠慮させて貰った。
計画の最終ゴールだけは確認してみたい気もするが怖いのでやめておいた。
結婚式をどうしたいか聞かれたけどまだそれどころでは無いので後まわしにした。
少し考えれば分かった事だ。
あの嵐の夜に震えるルシエルに二人が気付かない訳がない。
二人は選択権をルシエルに譲ったのだ。
あの時のルシエルの行動でいくつかの選択肢は消えた。
これは確かにサバイバルゲーム。
だがサバイバルゲームにも未来を決める選択肢は訪れるのだ。
『アクヤクレイジョウ ノ ハーレムエンド ルート ガ ショウシツ シマシタ』
残る選択肢はあと僅か。
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