【完結済】サバイバル奮闘記 転生悪役令嬢の逆転劇

忠野雪仁

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56.闇の侵食①

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デューク、ルイード、リリーナの三人で拠点に戻って来た。

「彼女がルシエルなんだが、近付けそうか?」

デュークは、王太子と共に木陰の石に腰をおろしている女性を指差してそう言った。
その女性は、同性のリリーナから見ても美しく庇護欲を掻き立てる容姿をした女性だった。

「いえ、これ以上近づくと酷く頭が痛みますので、
今は無理そうです。」
「そうか、やはり無理か」

「はい、ですが頭が痛む程度でそこ迄酷い強制力もありませんので、
あまり時間をかけないでも、契約魔法は解除出来そうです」
「そうか、済まないが頼む」

「はい、ですがルシエル様は、契約魔法以上に何か闇を感じるんですが、
何か心辺りはありませんか?」
「いや全く無いな、ルイードは心辺りはあるか?」
「いえ、私もありませんね、ここから見た感じも普段通りに見えます」

デュークもルイードも全く心辺りが無く、今見た感じ違和感も感じ無かった。
出ていく前の彼女と変わらず、王太子に無理やり何かされた感じも受けない。

「そうですか、私も意識を取り戻したばかりですので、
勘違いかも知れません、ですがお二人に念の為に邪法から守る加護魔法をかけさせて下さい、
私の力もまだ弱まっているので、そこ迄は効果はありませんが」

「ルシエルにもかけて欲しいが、まだ近付け無いしな」
「ええ、私も一刻も早く契約魔法を解除出来るように努力して見ますので」

(だけどルシエルさんの体の中心から感じる邪悪な力は、
仮に全盛期の自分でも難しいかも知れない。
何か太古から続く深い怨嗟の様な強い呪いだ)

「お二人は互いが互いの状況を毎日確認して、
違和感を感じたら直ぐに私の元へ来て下さい
加護魔法をかけ直します」

「聖女の君がそこ迄言うほどか、王太子に本当に何かされたんではないのか?
拷問するか?」
「デュークさん、流石に何の証拠もありませんし、ルシエルさんも今の所平気そうですので、
拷問まではどうかと、今回の船旅に持ち込んだ荷物は私が全てチェックしてますので、
その中に怪しい物はありませんでした」

デュークの物騒な提案にルイードも賛成しそうになったが、
現段階では聖女の勘違いという可能性も十分にある。

「まあ良い、ルシエルの具合が悪くなったりしたら容赦しないがな。
.......そう言えば怪しい物か」
「何か心辺りがあるんですか?」
「心辺りという程では無いが、コンテナに入っていた装飾品から、
少しばかり嫌な感じがしたな」
「そうですか、ここから見る分には怪しい装飾品を付けている様には見えませんが、
後でしっかり二人で確認しましょう」

「何か話が不穏な方向になって来ましたので、
私は王太子と一緒に戻ろうかと思いますので、王太子に簡単に説明お願いします」

「ああそうだったな、王太子としては、君が死んでいる認識だった。
簡単に説明はするが、細かな説明は戻ってからダンと一緒にしてくれ、
王太子とはとても良好な人間関係とは言えないのでな」
「分かりました、こちらの事はこちらで解決致します」

その後、比較的に冷静に会話出来るルイードが王太子に説明をして、
王太子も最初は驚いていたが、納得して二人一緒に帰った。
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