【本編完結済】白豚令嬢ですが隣国で幸せに暮らしたいと思います

忠野雪仁

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第三章

その昼 美しいれぃでぃが殿方の為に作るサンドイッチ

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B・L・T!!
B・L・T!!

Beauty Lady  Tonogata
美しいれぃでぃが殿方の為に作るサンドイッチ。

それが、BLTサンドイッチ、そんなの常識。

たまにチキンを入れてクラブハウスサンドにもしている、
千秋先輩も大好物のやつである。

いつか見たフレーズなのは許して欲しい、
ジーク様がBLTサンドが好きなの。

BLTサンド、タマゴサンド、野菜サンド、ハンバーガー、フィッシュバーガー、
きんぴらごぼう、タケノコご飯、和風ステーキ。

アンテナショップ設立に向けて、
料理のさしすせそは、チビリアルちゃん工場を離れて、
ハインデルク領内で作成しだした。

もともとこの世界にもある塩は除くけど。
基本的な作成方法を教えたら、創意工夫はおまかせする。

「あと、化粧品類も色々あるんですけど、
これは私が勝手に扱えないんですが、
アイリスさんとマリーさんが個人で使う分くらいはプレゼントしますね」

「あのハインデルク秘蔵の化粧品を頂けるんですの」
「そんなに凄いものなんですか?」
「ええ、王族でも王族継承権が上の方以外は、
待たされる事が多々あるらしいわ」

アイリスさんの説明にマリーさんが息を呑む。

「はい、ですので基本は秘密にしておいて下さい」

二人の分を頼むのも、お母様達に必死にお願いしなければいけない。
確かに今作っている化粧品は、私にしか作れない成分が入っていたり、
聖女の泉の水を使っていたり、あまり量は作れない。

ある程度上流階級で広めたら、
廉価版もおいおい作っていく予定だけど。

女性の肌に直接触れるものだけに、品質検定を設けないと怖い。

そんな大義名分とは別に、
絶対にお二人はマウントを取りたいのだと思うけど。
二人とも旦那様愛してるから、優位に立ちたいんだろうな。
文化レベルは早く上げたいけど、フレイママンとスノー様に逆らえないの。

「ところでマーガレットさんは、
お呼びしなくて良かったんですか?」

料理や化粧品の話を皆でしていたら、
マリーさんがそんな事を言い出した。

「マーガレットさんですか?」
私はコテンと首を傾けた、
なんかどっかで聞いた事がある名前だわ。

「えっと、ピンク色の髪色をしたクラスメートです」
「嗚呼ピンクちゃん!!忘れてたわ」
私の発言にアイリスさんが噴き出した。
うけたらしい、良かった。

「あれ? でも、こっちに移動する時にはいなかった様な」

「ああ、マーガレット嬢は私に頼みに来たので遠慮してもらったんだ。
朝方リーナの親御さんと揉めてたからね。
人なりがわかるまでは、プライベートの集まりは断る事にしたんだ。
ただ皆が誘いたければ、誘って貰っても問題ないよ」

ジーク様の発言に皆はブンブンと首を横にふった。

エルフ族の王族もいる集いに問題児を呼ぶなんて出来る訳が無い。
まあ当人は今きんぴらごぼうを美味しそうに食べてる。
基本良い人なんだけど、色々人間族とは因縁があるらしい。

私も転生前の知識を出し惜しむつもりもないから、
いちいち絡まれたくない。

ピンクちゃんの話から、クラブ活動の話に自然に話題が移っていった。
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