腐男子会計の王道計画!

卯月

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王道のために暗躍する

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下半身の熱も収まり、シャワーでスッキリしたところで、時間を確認すると18時50分。
わお!あと10分で約束の時間じゃないか。
あと10分、されど10分。
とりあえずはジーンズとカッターシャツ、大きめのカーディガンを羽織って待機。

基本的に親衛隊の子は時間厳守だ。
余程の事がない限り好意を抱く対象を待たせたりしない。逆に早く行って急かすような真似もしない。

ぐぅぅぅうううう
お腹の鳴る音がする。
あー、ヤりたい。でも腹も減ったー。

ピーンポーン

と、19時ジャストに鳴るチャイム。
もちろんドアを開くとそこには涼ちゃんがいた。
涼ちゃんこと山下 涼やました りょうは俺の親衛隊の班長をしている。
班長は10人未満の人数を纏めているらしい。
複数の班長を纏めるのが隊長と、副隊長。
ちなみに俺の親衛隊は隊長派と副隊長派で派閥に分かれているらしい。
というのも、抱きたいランキングと抱かれたいランキングの両方に俺がランクインしているのが原因。
隊長派は抱かれたい派で、俺との距離も近い。
反対に副隊長派は抱きたい派で、俺の尻を狙っているらしい。
開発が進んだ時にはよろしくお願いします。

「涼ちゃーん、会いたかったー」

俺よりずっと小柄な涼ちゃんを玄関先で抱きしめてバードキスを送る。

「もう、いきなりなんだからー」

照れながらも満更ではない様子の涼ちゃんは可愛い。親衛隊の中でも涼ちゃんはお気に入り。超美形ってわけではないけど、ずっと見ていて飽きない可愛さがある。

「ねぇ涼ちゃん、俺ちょっとバタバタしててまだ飯食べてないんだよねー。一緒に食堂行かない?」
「もちろん!僕はご飯食べ終わっちゃったけど、デザート食べようかな」
「あ、じゃあ俺が出すよ」

涼ちゃんの腰に手を回して食堂に向かって歩き出す。周りの視線が凄いことになってるけどそんなの関係ないし?

食堂では涼ちゃんと一緒のテーブルに座ってローストビーフ丼をお願いした。
涼ちゃんはイチゴパフェだって。
頼んだものはすぐに運ばれて、近況を話しながら楽しく食事をしていると、出入口が少し騒めきが起こった。

見れば高等部風紀委員長の登場だった。
2年から風紀委員長継続すると噂の田口 洋平たぐち ようへい
抱かれたいランキングNo.2で、とにかくイケメン。
黄金比っていうのかな?
特徴を説明しろと言われると困るけど、どこにでも居そうでどこにもいない、瞬間平凡そうに見えるけど、目が離せなくなる整った顔立ちをしている。
俺はこの顔大好き。

そんな風紀委員長様が俺たちのテーブルに当然の如く相席して来た。

え?他に席はいっぱい空いてるよね?
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