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駆け落ちしよう。
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「……気づかなかった?」
オスカー殿は小さく笑っていた。まさか、としか思わないのに。彼が私を恋愛の意味で好きになるなんて。
「はあ、いいけどさ。そういうとぼけたところ込みで好きになったんだから。俺はそんなアリアンヌ様に惹かれたから」
オスカー殿は思いを隠しはしない。私にも彼の恋情が伝わってくる。
「俺も口に出してなかったしな。あなたには婚約者……王太子殿下がいたから」
「!」
体が冷えていく。そう、私には殿下がいる。
「……お気持ちは嬉しいですわ。ですが、私には殿下がいます。あなたの思いには応えられません」
そう、毅然とせねば。私は王太子の伴侶となるのです。動揺なんてしてはいけない。揺れ動くなどあってはならないのです。
このまま応えていたとしたら――私は彼と恋愛エンディングを迎えるのでしょうか。
私も、私だってそうですわ。彼には好感を持ってはいます。恋愛感情にいつ発展してもおかしくないくらい――今もそう、愛しいという気持ちはありますもの。
そうして私はオスカー殿に恋をしたまま――殿下とも結ばれる。
「それは……」
エンディングを迎えてみせると固く誓ったのに、それはどうしても――心が拒んでしまっていて。
「……」
「……」
オスカー殿の息を呑む音はしましたが、それきり。彼は私を抱きしめたままです。
「……オスカー殿、離してくださるかしら」
私は彼の胸元に手をおきました。本当に克服したようですわね。彼は思いの外、あっさりと離れてくれました。
「オスカー殿、本日はもう――」
私は顔を上げました。これ以上はもう話せないでしょう――。
「……うん、知ってる。あなたには婚約者がいるって。うんざりするほどわかってる」
彼の話はまだ終わってなかった。いいえ、ここからがきっと――本題であると。
「そうやって縛られて、囚われて。アリアンヌ様はずっとそうなんだ。そうやってずっと、家の為にって生きていく。その為ならば好きでない相手と結ばれようって」
オスカー殿、あなたは。
「たとえ――王太子がいなくなっても。今度は別の相手をあてがわれるだけ」
なんていう表情をしているのです。
「だからさ、全部捨てよう? ――俺と駆け落ちしよう」
月を背に、オスカー殿はとても綺麗に微笑んでいました。そこにあるのは揺るがない思い。
「あなた……」
以前にもそう言っていたことがありました。その時はもっと、投げやりともいうか。どうしようもなくてといったものだったのに。
今は違います。あらゆることを克服した彼が――正しいと信じているのだと。
「ここ数日で手配は済ませた。けっこう距離があるけど、いいところだよ。知り合いも誰もいないけど、俺、頑張るから。アリアンヌ様の為なら頑張れる」
今になって気がつきました。オスカー殿の後ろにあるのは、二人分の旅行鞄。オスカー殿と――私の分でしょう。もう彼の中では決まったことで、確信めいたこと。
「ああ……」
二匹の蝶が寄り添って飛んでいますわ。前もそうでしたわね。エンディング前になると、それを教えてくれるかのように、誘っていく。
もうエンディングということなのでしょうか。私がオスカー殿の手をとって、彼と駆け落ちをすることが。
「これが私の――私達の未来だというの」
私は呟きました。これがエンディング、未来だというの。
「……オスカー殿、私は」
私は彼の誘いに答えを出す。それは――。
「……申し訳ありませんわ。私は参りません」
拒否でした。
「……なんで」
オスカー殿は愕然としておられました。信じられないと、表情で物語ってもいます。
「ええ……オスカー殿は幸せにしてくださることでしょう。けれども、私を幸せにしてほしいわけではないのです。あなたの領民を幸せにしてほしい」
「……!」
オスカー殿。あなたがどれだけ思い詰めていたかは理解しております。ですが、私の答えは変わりません。
「苦しませてきた一因に、私と殿下のこともおありでしょう。あれだけ領民思いだったあなたに、そのような決断をさせてしまったこと」
「……そうだよ。俺は彼らが大事だったよ。でもそれ以上に! あなたが大事なんだ!」
「そうなのですね。ええ、かしこまりました。オスカー殿のお考えですものね」
自分でも驚くくらいに冷めた声。戸惑っているのはオスカー殿です。
「そちらはオスカー殿のこと。私は私で望んでいないのです。私が家の為に生きていたのは、その通りでとございます。努力も重圧も。公爵家の娘として生まれたのだから――育てられてきたのだから」
あなたにも強い意思がおありだったのでしょう。それは私もそうなのです。
「私はアリアンヌ・ボヌールとして生きてきたし、これからも生きていきたいのです。以前にも申しましたが、それを変える気などございません」
そうですわ。あの時から変わっておりません。
「ええ、家の為。しがらみもずっとつきまといますわ。ですが、頑張ってきた人生を誇っているのです――そこには私の意思は残っておりますわ」
私は私のもだけど――アリアンヌ様が築き上げてきたこと、それを無にはしたくなかったから。
「……私達、距離をおきましょう。日にちをおけばもっと冷静に――」
「明日なんてないかもしれないんだよ!? 本当に今しか……!」
言い終えない内に入ってきたのはオスカー殿。そうでしたわね……漠然とすれど、何かを感じ取ったのでしたわね。こうして話せるのも――今日だけだとしても。
「……オスカー殿、お引き取り願いませんか」
「アリアンヌ様……」
私はあなたとは行けないのです。頭を下げて、お帰りを願うのでした。
「……明日の朝、出直す。頭冷やしとく」
オスカー殿は旅行鞄たちを手に持ち、私に背を向けることにしました。
「……ええ。改めてお話しましょう」
「……うん」
帰る気になったオスカー殿を見送っていました。
遠ざかる彼から蝶が消えていきます。それは私にもいえたこと。
「……」
選択を間違えてしまったのでしょうか。それでも後戻りはもう出来なくて。
明日にはやってくるであろう困難。たとえ、今結末を受け入れた方が良かったと後悔を――。
「いいえ」
私が選んだのですから。受けて立とうではありませんか。
オスカー殿は小さく笑っていた。まさか、としか思わないのに。彼が私を恋愛の意味で好きになるなんて。
「はあ、いいけどさ。そういうとぼけたところ込みで好きになったんだから。俺はそんなアリアンヌ様に惹かれたから」
オスカー殿は思いを隠しはしない。私にも彼の恋情が伝わってくる。
「俺も口に出してなかったしな。あなたには婚約者……王太子殿下がいたから」
「!」
体が冷えていく。そう、私には殿下がいる。
「……お気持ちは嬉しいですわ。ですが、私には殿下がいます。あなたの思いには応えられません」
そう、毅然とせねば。私は王太子の伴侶となるのです。動揺なんてしてはいけない。揺れ動くなどあってはならないのです。
このまま応えていたとしたら――私は彼と恋愛エンディングを迎えるのでしょうか。
私も、私だってそうですわ。彼には好感を持ってはいます。恋愛感情にいつ発展してもおかしくないくらい――今もそう、愛しいという気持ちはありますもの。
そうして私はオスカー殿に恋をしたまま――殿下とも結ばれる。
「それは……」
エンディングを迎えてみせると固く誓ったのに、それはどうしても――心が拒んでしまっていて。
「……」
「……」
オスカー殿の息を呑む音はしましたが、それきり。彼は私を抱きしめたままです。
「……オスカー殿、離してくださるかしら」
私は彼の胸元に手をおきました。本当に克服したようですわね。彼は思いの外、あっさりと離れてくれました。
「オスカー殿、本日はもう――」
私は顔を上げました。これ以上はもう話せないでしょう――。
「……うん、知ってる。あなたには婚約者がいるって。うんざりするほどわかってる」
彼の話はまだ終わってなかった。いいえ、ここからがきっと――本題であると。
「そうやって縛られて、囚われて。アリアンヌ様はずっとそうなんだ。そうやってずっと、家の為にって生きていく。その為ならば好きでない相手と結ばれようって」
オスカー殿、あなたは。
「たとえ――王太子がいなくなっても。今度は別の相手をあてがわれるだけ」
なんていう表情をしているのです。
「だからさ、全部捨てよう? ――俺と駆け落ちしよう」
月を背に、オスカー殿はとても綺麗に微笑んでいました。そこにあるのは揺るがない思い。
「あなた……」
以前にもそう言っていたことがありました。その時はもっと、投げやりともいうか。どうしようもなくてといったものだったのに。
今は違います。あらゆることを克服した彼が――正しいと信じているのだと。
「ここ数日で手配は済ませた。けっこう距離があるけど、いいところだよ。知り合いも誰もいないけど、俺、頑張るから。アリアンヌ様の為なら頑張れる」
今になって気がつきました。オスカー殿の後ろにあるのは、二人分の旅行鞄。オスカー殿と――私の分でしょう。もう彼の中では決まったことで、確信めいたこと。
「ああ……」
二匹の蝶が寄り添って飛んでいますわ。前もそうでしたわね。エンディング前になると、それを教えてくれるかのように、誘っていく。
もうエンディングということなのでしょうか。私がオスカー殿の手をとって、彼と駆け落ちをすることが。
「これが私の――私達の未来だというの」
私は呟きました。これがエンディング、未来だというの。
「……オスカー殿、私は」
私は彼の誘いに答えを出す。それは――。
「……申し訳ありませんわ。私は参りません」
拒否でした。
「……なんで」
オスカー殿は愕然としておられました。信じられないと、表情で物語ってもいます。
「ええ……オスカー殿は幸せにしてくださることでしょう。けれども、私を幸せにしてほしいわけではないのです。あなたの領民を幸せにしてほしい」
「……!」
オスカー殿。あなたがどれだけ思い詰めていたかは理解しております。ですが、私の答えは変わりません。
「苦しませてきた一因に、私と殿下のこともおありでしょう。あれだけ領民思いだったあなたに、そのような決断をさせてしまったこと」
「……そうだよ。俺は彼らが大事だったよ。でもそれ以上に! あなたが大事なんだ!」
「そうなのですね。ええ、かしこまりました。オスカー殿のお考えですものね」
自分でも驚くくらいに冷めた声。戸惑っているのはオスカー殿です。
「そちらはオスカー殿のこと。私は私で望んでいないのです。私が家の為に生きていたのは、その通りでとございます。努力も重圧も。公爵家の娘として生まれたのだから――育てられてきたのだから」
あなたにも強い意思がおありだったのでしょう。それは私もそうなのです。
「私はアリアンヌ・ボヌールとして生きてきたし、これからも生きていきたいのです。以前にも申しましたが、それを変える気などございません」
そうですわ。あの時から変わっておりません。
「ええ、家の為。しがらみもずっとつきまといますわ。ですが、頑張ってきた人生を誇っているのです――そこには私の意思は残っておりますわ」
私は私のもだけど――アリアンヌ様が築き上げてきたこと、それを無にはしたくなかったから。
「……私達、距離をおきましょう。日にちをおけばもっと冷静に――」
「明日なんてないかもしれないんだよ!? 本当に今しか……!」
言い終えない内に入ってきたのはオスカー殿。そうでしたわね……漠然とすれど、何かを感じ取ったのでしたわね。こうして話せるのも――今日だけだとしても。
「……オスカー殿、お引き取り願いませんか」
「アリアンヌ様……」
私はあなたとは行けないのです。頭を下げて、お帰りを願うのでした。
「……明日の朝、出直す。頭冷やしとく」
オスカー殿は旅行鞄たちを手に持ち、私に背を向けることにしました。
「……ええ。改めてお話しましょう」
「……うん」
帰る気になったオスカー殿を見送っていました。
遠ざかる彼から蝶が消えていきます。それは私にもいえたこと。
「……」
選択を間違えてしまったのでしょうか。それでも後戻りはもう出来なくて。
明日にはやってくるであろう困難。たとえ、今結末を受け入れた方が良かったと後悔を――。
「いいえ」
私が選んだのですから。受けて立とうではありませんか。
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